第3話 初日1レースA級予選
1レース6号車。僕の指定席。
4月だというのに、寒い。凍える手でハンドルを握って、前傾姿勢を取る。僕には特にルーティーンはないから。
単騎でSを取ったところまではよかったのだが、そのあとよくわからない動きをしてしまって、気が付けばガールズの選手のように「取れた位置から」で走って、珍しく決まり手がマークになった。
写真判定が長かったから、同着で1着かと思ってドキドキしたのに。
師匠は「なんでミッドナイトってヤツにゃあ特選がねえんだよ」とブツブツ言いながら最終7レースの6号車に乗って、綺麗なマークからの差しで、勝った。
どうか、明日の準決勝では同じ番組になりませんように。僕は祈りながら、寝た。
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