第2話 初めての33バンク
僕が3ヶ月前に師匠と同じ斡旋になったのは、500バンクだ。僕は今度250になる千葉競輪場に所属だから、500バンクがいちばん得意なんだ。33バンクなんて、正直どんなレースをすればいいのか想像も付かない。イメトレのしようもなく、相変わらず練習は街道を朝3時から走るだけ。
メロンという名前の犬を飼っているおじいちゃんが、この前はよくやったな、と何度も何度も褒めてくれて、気恥ずかしい。たった一度の優勝くらいで、ずっと褒められるなんて。月に何度も優勝する選手だって居るのに。
前検日インタビューでは、こう答えておいた。
「初めての33バンクですが、師匠と対決したいので、全力で走ります!」
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