第7話 驚愕!? ステータス値の激減
まさか女の子の家に誘われる日が来ようとは。
期待はしていたが本当に誘われるとなるとつい挙動不審な反応をとってしまいそうになる。
だが...
「金もないし泊まらせてもらうよ。」
俺はなるべく冷静を装いそう言った。
強者としての振る舞いを忘れてはいけない。
常に男らしくしていなくては。
「はい!」
彼女は嬉しそうに返事をした。
そうして、彼女の家に着いた。何度見ても相変わらずのボロさ。
でも今はそれどころではない。
俺は今、藁のベッドに座っている。 少々汚い気もするが、意外とフワフワで寝心地が良さそうだ。
そして俺の隣にはネコ耳美少女が座っている。しかも胸がかなり大きい......。
俺はなるべく隣を見ないようにした。
というより見れなかった。
女の子耐性0の俺にはこんな雰囲気の中、こんな至近距離で、こんな巨乳美少女を直視できなかった。
沈黙が続く......
彼女も恥ずかしそうにして黙りこんでいた。
すると彼女は何かを思いついたらしく口を開いた。
「そろそろ夕食にしましょう!」
「夕食??」
夕食といってもこの家にはキッチンどころか水道すら見当たらないが......。
「今出しますね。 開け。」
そういって彼女は空中からパンを取り出した。
「ちょちょちょ、え!? なにそれ!?」
その光景が異次元すぎて思わず素で驚いてしまった。
「パンです!」
「いやそうじゃなくて! どっから出したんだ?!」
「え? アイテムボックスですけど......。 もしかしてこれも忘れちゃったんですか?」
「アイテムボックス?」
「はい。 ステータス画面を開いて右下のアイテムボックスというところを押して取り出したいものを選ぶんです。」
「な、なるほど。」
というか、「開け。」だけでもステータス画面を開けるのか。
俺はステータス画面を開き、アイテムボックスを押してリストを開いた。
ベアロンの肉 ×10
ベアロンの毛皮 ×2
アイテムボックスには2つのなにかが入っていた。
「なあ、ベアロンってなんだ?」
「ベアロンは先ほどアヤトが倒された魔物の名前ですよ! 魔物を倒せば素材が手に入ります。 毛皮などの素材はギルドで高く売れます。 それと、ベアロンの肉は焼いて食べるととても美味しいんですよ! って食べたことないですけど......。」
「なるほど...って食べたことないのかよ。」
「美味しいって聞いたことはあるんですが、高級食材なのでこの村の人たちもほとんど食べたことがないと思います。」
「そうなのか。」
......と、
そこで俺はいいことを思いついた。
「村の人を何人か誘ってみんなでこの肉を食おう!」
「いいんですか?」
「ああ。10個もあるし。」
「わかりました! じゃあ早速誘ってきますね!」
ナターシャは相当嬉しかったらしく、颯爽と家を飛び出していった。
待ってる間暇だな。
そういえばベアロンを倒してレベルが上がっているかもしれない。
そう思い俺はアイテムボックスからステータス画面に戻った。
アヤト Lv.5 冒険者
「おっ!冒険者になってる。」
冒険者登録をしたためか職業が冒険者になっていた。
それにレベルも2上がっている。
「ステータスも5万に......って、は!?」
ステータスを確認して驚いた。
各ステータスが100分の1になっていたのだ。
HP:500 MP:500
物理攻撃力:500 物理防御力:500
魔法攻撃力:500 魔法防御力:500
「おいおい、なんでだよ......。」
と、ショックを受けていると、あることに気づいた。
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