第26話 七道鈴華の別人格
結論から言って色々有ったが学校でテストを受けれた。
そして受けてから、京と一緒に帰宅する。
京は頭のネジが飛んでしまったので、暫く見て置かなくてはいけない。
結菜に取り敢えず花梨の件は任せて.....
「お兄ちゃん」
「な、何だ」
「.....本当に本当に本当に本当に本当に.....愛してるからね.....」
ネジがぶっ飛んだ原因。
それは俺が他の女の子と度々接していた為。
京はその影響で常に解放するツンデレ無しのヤンデレモードになってしまった。
俺は冷や汗と共に京を見つめる。
ぶっ飛んだ京の目は瞳孔が開き俺に対してニコッと見つめてくる。
いやあの結構、こ、怖いんですけど。
俺は恐怖にニヤッと笑む。
「.....他の女になんか絶対に渡さないからね.....愛してるよ.....お兄ちゃん.....本当に愛してる.....ねぇ.....お兄ちゃん.....」
「.....頭のネジの締め方は.....知らないよな?」
「.....知らないし.....別に.....このままで良いんだよ?お兄ちゃん.....愛してる」
胃がストレスで爆発するか胃に穴が開くわ。
元の京に戻って欲しいんだけど。
余りにも怖すぎる。
と、思っていると、俺達の家の前に誰か立っていた。
「.....鈴華?」
「あ、修兵様と京様」
「.....様ずけは止めてくれよ。俺はお前と階級が.....ハッ!」
「..........」
京が鈴華を敵視している。
これはヤバイ!?
と思いながら直ぐに止める。
だが、京はゆっくり歩きながら.....鈴華に近付いて行く。
「.....お兄ちゃん、コイツやっぱり殺しても良い?」
「落ち着けぇ!」
と落ち着かせていると。
『殺す』という言葉を聞いて、鈴華の様子が変貌した。
見開いて、目をパチクリして、そしてハイライトが消え.....え?
.....何かおかしいんだが.....まるでその、京の様な?
「.....貴方、何言っているんですか?私は殺されに来た訳じゃ無いですけど?」
「.....あの.....鈴華さん?」
ピロン
青ざめているそのタイミングで、メッセージが届いた。
俺は?を浮かべてメッセージを見る。
メッセージには花梨と、書かれていた。
花梨から?
どうしたんだ?
(あの、言い忘れていました。修兵様。もし鈴華にもう一度会えましたら.....その、お気を付け下さい。鈴華に余りヤンデレを表に出さない様にと言っていますが.....。修兵様にお伝えしますと鈴華の性格は一度暴走すると手が付けられません。.....すいませんが宜しくお願いします)
「.....今それを言うなよ.....」
マジでかよ.....。
花梨.....タイミングが悪すぎる.....。
って言うか、最悪だ!
鈴華ってヤンデレなのか!!?
「.....殺すってどう言う事?私を殺せれるもんならやってみて下さい。お姉様にそんな事をしたらどうなるか分かりますよね?」
「ハァ?知らないわよそんなの.....殺すもんは殺す.....」
瞳孔が開く二人。
つまり鈴華はヤンデレ。
これはつまり、ヤンデレとヤンデレなのか!?
俺は驚愕して直ぐに止めに入った。
嘘だろコイツら!
「鈴華!お前、ヤンデレなのか!?」
「.....ヤンデレって何ですか?」
「ハァ!?」
ヤンデレを自覚してないヤンデレかよ!
俺は青ざめて、胃痛を感じながら直ぐに止める。
そして人差し指を立て提案をした。
「.....お前ら!取り敢えず、家に入ろう!な!?」
「「はい.....?」」
花梨。
これはちょっとマジで結構なもんだな。
俺はその様に思いながら、冷や汗を流して。
鈴華と京を連れて家の中に入った。
☆
「大変お恥ずかしい所をお見せしました。私、怒った事が有ると自分自身.....手が付けられなくなるんです」
マトモに戻った鈴華は赤面で俺を見て来る。
そ、そうなのか。
うん、いやまぁ良いんだけど.....。
俺は苦笑しながら、横のヤンデレ姫を見る。
京、つまりヤンデレ姫はニコニコしていた。
俺は苦笑いを浮かべながら、鈴華を見る。
何をしに来たのだろうか、と。
「そういやお前は何をしに来たんだ?」
「.....あ、お姉さまの様子を伺いに来ました」
「.....そうなんだな。お姉さんは元気だぞ。今は結菜の家に居るぞ」
「本当ですか!?.....良かったです」
俺の淹れた紅茶を飲みながら、えっと、と言い澱む鈴華。
そして赤面で、あの!と言い出した。
俺の目を真っ直ぐに見て来る瞳。
「お兄様ですが、落ち着いてらっしゃいます。でも、まだ帰って来ない方が思いますので、それをお伝えに来ました!」
「.....成る程な。そうなのか。有難うな、鈴華」
「本当に?実際はお兄ちゃんに会いに来たんじゃないの?アンタ.....?」
ニコニコしながら瞳孔を開いてその様に話す、京。
いや、ちょ、火に油を注ぐな。
俺はその様に思いながら、頭に手を添える。
マジで頭のネジが飛んでいる。
「.....ハァ?.....京様?さっきから何様ですか.....殺しますよ?偉そうにしていると。幾ら修兵様の妹様としても」
「.....お前が何様だ.....?」
ヤンデレVSヤンデレになっている。
誰か助けてと俺はその様に思いながら、胃痛を感じた。
マジでいつか死闘になりそうなんだけど.....。
俺は青ざめてズズッとお茶を飲んで胃痛を和らげた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます