作戦継続
今僕たちはアラスカのバラディーズという所の軍用港にいた。
「とうちゃあああああく!!!」
甲板から地上へ大きくジャンプし飛び降りる
「おい、マイクあぶねーぞ」
「平気だよこれぐらいの高さ」
「まったく・・・」
ググッと大きく背伸びをしながら深呼吸をする
「けど良かったぜ」
「なにが」
「無事初任務を達成できてさ」
「あぁ~・・・そうだったね」
「まぁこれも全部お前のおかげだ」
「何言ってるのさ嶺二の作戦がなければ僕だってどうしたらいいかわからなかった」
「あれを作戦と言えるのかどうかはさておき、そうだなその言葉素直に受け取っておく」
「おう」
嶺二の背中をバシッと活を入れて僕は甲板を降りた
「おつかれさま。これで君たちの任務は終了だ」
「お疲れ様でした!!」
あとから来た救援部隊に引き継ぐ形で僕たちの初任務は終了した
「じゃあ、あとは司令部からの支持に従ってね」
「了解しました」
そう言い終わると救援部隊のリーダーのような人は船の荷物を降ろす作業に戻るのだった
「てかさ、最上さんたちって何やってたの?」
「さぁ・・・」
「レイダーと出会うまでは通信も頻繁につながっていたのにそれ以降全く来ないよね」
『あはは、ほんとに申し訳ない』
「うわ、びっくりした」
突然無線に女の人の声が流れ驚いてしまった
「ユーフォリアさん?」
『もしもし?聞こえてる?その件なんだけど実は戦闘が終了したあの時点で不安定ながら通信はできたんだけど今までの作戦支持権は私達にはなかったんだ』
「え?それって」
『そう、私達ドールズは一枚岩ではないからね。私達とは違う班だったからさ。ごめんね』
「あ、いえ」
『だけど大丈夫、これからはいっぱいサポートできるから!』
「よかった」
「・・・サポート?」
『うん、サポート。私達の仕事だからね』
「ええそれは知ってますが・・・え?任務は終わりなのにまだサポートが必要なんですか?」
『終わり?』
「・・・」
嫌な予感が3人を襲う
『護衛作戦は終わり、だけど作戦はまだまだ続いてるよ?』
「うそ・・・」
『さぁ次だ!』
「ああああああああああつがれたああああああ」
『ふふ、それだけ叫べるならまだまだ余裕ね』
「鬼だ・・・最上さん以上に鬼だ!」
『じゃあ、そんな若者に次の作戦命令の伝達よ』
「・・・くそこんなの聞いてないぞ」
『次の作戦だけど、今君たちはアラスカのバラディーズの港にいるね?』
「はい」
『じゃあそのまま手配されている車でマッカーシーで補給しカナダに入国しホワイトホースのドールズ地方部署へ行きあちらから研究物資を受け取りアラスカへ再度渡りジュノーの港で船に乗り任務完了だ』
「ふむ・・・マッカーシーに行く理由はなんですか?」
『今ある物資じゃこの作戦は持たないよ?単純に資材補給のためだよ』
「なるほど、了解です」
『ホワイトホースからの研究物資を受け取るのが本来の任務なんだけど今回の作戦で付近のレイダーの索敵も兼任で行います。ですのでレイダーとの遭遇も覚悟しておいてね』
「それは俺達だけでなんとかなるんのですか?」
まっとうな疑問だった
先の戦闘は単純に運が良かっただけだ
『大丈夫、なんとかならないと判断した場合は撤退が第一だから、命あってのこの仕事だよ』
「・・・そうですか」
まぁドールズに入った時点で死と隣り合わせ生活になるのは覚悟していたことだ
『安心して』
ふとユーフォリアの声が柔らかくなり
『そんな最悪な事態にならないために私達がいる、さっきはちょっと駄目だたけど二回も同じミスはしないよ約束する』
「・・・安心しました」
『それに私達ドールズは世界中に部署を構えているから多少の時間はかかるかもだけど世界中どこでも迅速にレイダーに対処できるようになっているから、私達が全力を持って索敵するから危険になる前に救援を呼ぶから。安心して』
「了解しました」
『じゃあ作戦開始だ。今回の作戦は長旅になるよ!常時私達が観測してるし話しかけるから!心細くないね!』
「プライバシーはなさそうですね・・・」
「あのー学校は?」
『もちろん事前に連絡してあるから。ちゃんと公欠扱いだよ』
「そうですか、よし!お前たち!」
嶺二が話を切り上げ僕たちに振り向く
「疲れてはいるだろうがまだまだ働くぞ!」
「「了解!」」
新たな風が吹く。それはまるで今までのものを吹き払っていく気持ちのいい風だった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます