第2話 何でここに?
この大学を選んだのは高校三年生の時、とにかく働きたくなかった俺は取り敢えず進路調査には進学と書いていた。
進学するにしても、どこの学校に通いたいかは全く考えてはいなかった。
親からは専門学校で専門知識を身につける事を勧められた。
しかし専門学校に進むには夢や就きたい職業がないと厳しいと考えた、
しかも4年間ニート生活が出来ないではないか。専門学校は短すぎる…
高校野球をやっていた俺は試合の帰り道、チームメイトの保護者から
「進路はどうするん?」と聞かれた。
「特に決めてないんです…」
「衣山大学はどう?学費、私立にしてはかなり安いよ。その代わり行きたい人も多いけどねぇ」
その一言で俺はそこにしようと決めた。正直どこでもよかった。
しかも学費が安いとなれば親も助かるだろう。
その大学には野球部の1つ上の先輩が居た。これは頼りに出来そうだ。
しかも運が良いことに高校に指定校推薦の枠が来てたのだ。
そういう理由で衣山大学に決めたのだが、本当に適当である。
他の学生達は行きたい大学があり必死に勉強し、夢に向かって頑張っているのだが。
俺にはもう夢が無い、すでに夢は破れてしまった。
小さいころから野球少年で小学校3年生の頃から夢中でボールを投げていた。
肩が強く投げる球も速かった為、小中学ではエースとして活躍した。
バッティングもパンチ力があり4番を打った。
エースで4番だったのだ。
他の奴より少しばかり上手いだけで調子に乗った。乗りまくった。
他の部員に偉そうな態度を取ったことも少なく無い。
勿論将来の夢はプロ野球選手だった、俺は本気でなれると思っていた。
高校に上がるまでは…
高校野球になり軟式から硬式に変わりボールが変わった。
俺は硬式ボールが全く合わなかった、一応ピッチャーをしていたのだが
ある日バッティングピッチャーをしていた時先輩にデッドボールを当ててしまったのだ…
ここからおかしくなっていく。
もう当てられないという恐怖心からか指先の感覚が無くなった。
腕が縮こまっていた
ストライクが全く入らなくなった。
もうボールの投げ方すら分からなくなった、所謂イップスになってしまったのだ。
俺はとうとう3年間レギュラーになれることもなく高校野球生活は儚く終わって行ったのだ。
プロ野球選手になりたいとなれるとずっと小さい頃から思っていた為今の夢は無い。思い浮かばない。
その頃からだろう、アニメやネットにハマり始めたのは
強いて言えば今の夢とはライトノベル作家になり1発当ててパチスロ、パチンコに採用され、版権で生活することくらいか、OPとEDはカッコいい曲にしたいなぁ…
もうどうしようもないのである
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