10.海流
うごめくビル群に手向けた
夜が背後でおびえている
鳥も来てすでに埃っぽい
朝の波打ち際に
否応なく立たされて
今日最善の道を明かす
ナビゲーションに沿うには
この鞄はあんまり重い
夢であればよいのにとこぼしてしまった
夜の呼気の一反が
ラッシュアワーに轢死していくのを
見かねて呑み込むよりしかたがなくて
波打ち際で海底に誘われていく骨壺ひとつ
割れた
割れた
割れて分散していくと
海底都市には朝がないねと海流が耳打ちした
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます