第10話
日本、そこは不思議な国である。
島国であり、独自の文化を構築し、食料を他国に依存しているにも関わらず、発展を続けてきた国である。
そして、そんな日本文化の最たるものが・・・・。
「“萌え”だ」
ハイどうもこんにちは。
レオンです。
さて、何故こんなどうでもいい、どうしようもない導入になったかと言いますとですね、まず、神が腐女子説浮上、クリスタが家宅捜索、自作の同人誌がいくつか押収されたわけですよ・・・・・。
しかし、しかし何ですよ、話はここでは終わらず、その同人誌の登場人物ってのが・・・まあ俺なんですわ。
しかもカップリングはあの悪魔。
何それ、むしろ悪魔くん存在忘れてたわ。
ってなことがあり、日本旅行二日目は少してんやわんやの騒ぎになったわけです。
そしてですね、話しが少しそれて、こんな会話になったわけですわ。
「日本の頬るべきものとは!!!」
ですねはい。
そしたら神の野郎なんていったかわかります?
「はぁ!?そんなの決まってるじゃない、
「随分穿った意見を言ってきますね、クリスタさんやっておしまい」
ってなわけでですね、神をクリスタさんに某宇宙の帝王も大満足の花火にしてもらった後、俺の考える日本文化とは一体何なんだ、と言いう話題になったのだ。
そこで俺が言ったのが冒頭での言葉という訳です。
いやはや、でもね?でもですね?まさか俺の適当な発言が、あんなことに繋がってしまうなんて、この時の俺は思いもしなかったわけですよ。
俺の発言を聞いたクリスタがですね?何故か持ち歩いてる少し口の大きなカバンの中に手を突っ込んでですね?その中から出したんですよ・・・・え?何をって?
そんなの決まってるじゃないですか、仙人。
「ふぉっふぉっふぉ、久しぶりじゃの小僧」
「なぜそうなる」
俺の頭の中はね、もう本当にどうしようもないくらい混乱して、カバンの中から血まみれで粋がる爺さんが何を言ってきてももう耳に届かないんですわ。
というかなにそれ、ポータブル仙人ですか?というかなんで出血してんのこの爺さん。
「この傷はそこの小娘にやられたわけではないぞ、少しメイド喫茶に行って色々してたら嫁に半殺しにされただけじゃからな、勘違いするでないぞ」
死ねよ。
「クリスタ、なんでそんな汚物を出したんだ」
「さっき“めいどきっさ”で痴漢容疑で捕まってた」
「元の場所に帰してきなさい」
「だが、こいつは自称萌えの伝道師らしいぞ、なんでも仙界に萌え文化を持ち込んだ第一人者らしい」
「ろくでもねえ奴だってことはわかったわ、というか仙人お前嫁がいたのか」
「ふぉふぉふぉ、儂ほどの仙人になれば嫁の1人や2人、作るのは容易いわ」
「クリスタ、今の録音したんだけどさ、嫁も出せたりしない?」
俺がクリスタに聞いてみると、クリスタはハンドバックの中に再び手を入れ、その中をごそごそとまさぐり始めた。
「これで良かったか?」
「ちょ、いきなりなんだいあんた達!それにここは一体どこ何だい!」
「あ、奥さん、少し聞いてほしいものがありましてね」
とまあひと悶着の後、ネギトロを抱えた奥さんがハンドバックに帰っていった。
もうね、なにから話していいかよくわからない。
何より仙人嫁がハンドバックに適応していることがよくわからない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます