第7話 その陸 貪るように資料(ほん)を読め!
君が書きたいと思っているのはどんな小説だろうか。
剣と魔法の異世界転生ファンタジー?歴史小説?あるいはSF小説?
どんな世界を描くにも背景となる世界、それを構築する「設定」が必要だ。
反面、「設定」にこだわり過ぎ、説明描写ばかりでつまらない作品も困る。
あくまで「設定」は料理で言えば皿であり食材そのものではないからだ。
だが、皿が100円ショップで買った皿に盛りつけられては、高級料理(面白い小説)も台無しである。
逆に言えば、社会学や物理学など様々な知識をもとに「皿」を焼き上げれば(設定を作れば)、「この作者、なかなかやるな」という評価も得られる(可能性がある)。
設定を構築するには、背景となる「世界」を構築するための元ネタ(資料)を読むのが一番だ。
資料といっても、なにも難しい学術書を読む必要はない(プロを目指すなら話は別だが)。
本屋で手軽に入手でき、素人でも読みやすい新書本を一冊読むだけでも、小説のネタにはなる。
中世ヨーロッパ風異世界の世界設定を考えるとしたら、「中世ヨーロッパ史の新書本(か文庫本)」一冊くらいは目を通しておきたいところだ。
しかし、資料として使うために本を探そう、読もうというのは慣れているひとでない場合、苦痛そのものになる(可能性が高い)。そして、資料収集は(自分で区切りをつけなければ)終わりがない作業でもある。
だからこそ、普段から「学術的に(ある程度)正しい」&「読み物としても面白い」本を探すクセをつけておくと、「いつの間にか資料が手元にそろっている」状態を作りやすい。
作者にとってそれは「コミンテルン」関連や「日本陸海軍」の本が該当する。
日頃からミリタリー、インテリジェンス関連に興味があったので、資料集めには苦労しなかった。
また資料は図書館でさがしてもいいが、「これだけは」という本は紙書籍で買っておくことをおススメする(もっとも筆者は細部を参照するのはプロット制作までであり、書き始めると資料を首っ引きで調べるなんてことは少なかったりもするのだが…)。
私自身も「どこまで資料を収集するか(諦めてさっさと執筆した方がよい場合もある)」、「紙書籍で手元に置くか(電子書籍も手軽に持ち運べて便利)」、バランスを日々模索しているところである。
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