第45話:東京支部のコックが横浜で1週間修行

 2015年を迎えると和光市の学生スタッフが100名を越えた。東京の方から

横浜のレストランへ6人を料理の研修に送り込むから教えてやって欲しいと

言われ預かる事にした。6人は、特別に本部の広い和室に6泊してもらう

事になった。そうして1週間を終えてノウハウを覚えて東京のレストランへ

戻り料理の仕方を指導していった。時短料理のテクニックと料理の段取りを

身につけるだけで見違えるほどの料理上手になり帰った。


 東京でも朝の15分のミーティングでよく説明してくれた様で大型の

圧力鍋の扱い方を指導した。冬は鍋料理、煮込み、麺とスープと鶏もも肉の

千切りと野菜の千切りでラーメンが完了で費用に効率よく作れる。

 1200円のビーフシチューやビーフステーキもかなりの注文を

もらった。朝9時から夜8時まで早番、遅番が交代できるほどスタッフの

数が増えてきた。ほとんどが学生で、食事付きが好評の原因だったようだ。

 4月下旬には2つのレストランで1日35万円の売上を上げる様になった。


 お客さんに学生が多いと、食べてすぐ出るので回転がよく売上が増える

という良いサイクルが出来た。このまま行けば6年で5千万円の費用も

回収可能になる。2つ目のレストラン用ののハイエースバンも購入した。

 週に3-4回は冷凍食品工場、パン工場、問屋さん、農協さんへ譲って

もらいに行くようになった。地元、埼玉や東京多摩の地方紙や

インターネットで話題になりお客さんが増えた。そうして2016年を

迎えた。今年は学生のお客さんが多く、ベーグル、ハンバーカー、

トースト、ホットドッグ、牛ステーキの注文が多かった。


 中高年に来てもらいたい場合はどうしようかと悩んだ末に、横浜の吉田秀夫

に聞いてきたので高齢者の多く農協、老人会で100円引きの優待券を渡す様

にしたらと答えた。 早速、翌日から優待券を配ると、翌週から数名の団体

でやってきた。その後、徐々に増えてきた。そうして団体で来るようになった。

 夏が過ぎて秋になり冬を迎えた。回転がよくなり毎日20万円以上の売上を

維持していた。10月、11月、12月も好調に推移して年間5千万円を

超え新記録を達成した。


 そうして2016年を迎えた。今年は全国児童養護施設協議会、

全国乳児福祉協議会に寄付金を送る金額について打ち合わせをしたいと

武田敏次君に横浜の本部へ来てもらった。武田君が今年の寄付金は3千万円

と考えてたと言うので1千万円にして残りの2千万円を東京支部の負債圧縮に

使えて指示した。今年の募金手続きは、もし良かったら、こっちで処理して

NPO「乳児院・助け隊」3千万円、代表者名を会長:吉田秀夫と

NPO「乳児院・助け隊」東京支部で1千万円、

代表者名を東京支部長:武田敏次と書いて処理してあげると言った。


 この件は、そちらでどうするか決めて電話して下さいと話した。

その後、武田君の電話で東京支部の方でやりますので結構ですと言われ、

その電話で今年で投資費用が3千万円回収できると言い、あと2年、

2018年中に全額回収出来ますと、うれしそうに言った。

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