第44話:東京郊外でNPO「乳児院・助け隊」4

 その後2014年2月12日11時に2つの大きなレストラントと寮を建てる

ために現地も調査依頼があり了解し吉田秀夫と武田敏次が現地で日成ビルドの

担当者を待った。ついてから、ざっと見で、ここなら十分出来ると言い電気配線

も水道管も来ているので問題ないと言った。その後打ち合わせ、工事開始を

3月10日にして4月中の完成も目指すと言うことになった。

 4月25日に2つのレストランと学生寮が完成し資材の搬入が出来ると連絡が

あったので朝9時に横浜から学生9人で3台のハイエースバンを使い資材の

運搬作業をお願いした。午後6時に帰ってきて全て調理器具など搬入完了

しましたと報告があった。2つの学生寮も外観は完成して、内部工事を

しているようで、多分、レストランは開業できるのではないと話してくれた。

 また、レストランの水も出る様になっていて、明日からでも使えますと

言った。電話で武田君に聞くと明日から営業開始してもOKだと言われたと

言い今週いっぱいは乗降客の多い駅や学校内でチラシを配ってもらう作業

をして、4日後の9月24日の土曜にオープンするつもりだと

言われ了解した。調理の段取りと調理方法の説明にベテランさんを送ろうか

というと是非お願いしますと言い、早速、今日11時から4時まで

お願いしたいと言うのでベテラン5人を含め7人を送ると言った。


 和光市から戻ってきたメンバーに状況を聞くと実際にトーストセット、

珈琲、紅茶の入れ方、圧力鍋の使いから作業の段取りを教えて数人に実際に

ランチを作ってもらったと言い、レシピもクリアーファイルに入れて、

渡しておいたと報告してくれた。その後9月24日、レストランのオープン

の日、5人の応援隊を送り込んだ。夜6時過ぎに帰ってきた応援隊に状況を

聞くと若い人が多く訪れて多分、近くの大学の学生が多い様だと言った。

 2014年5月6日に2つの32部屋の寮が完成した。入寮者は既に

、NPOの学生さんで抽選して決めていたようだ。学生さんが学校卒業

しても、必ず、その部屋を使う人を早めに決めて空きを造らないようにと

念を押した。ちなみに寮費は食費込みで全部で月に5万円とした。


 数日後、秀夫が我々が世話になっている、パン屋の工場と、その他

冷凍食品工場と農協、食品問屋に電話しておいたので、武田敏次君と訪問した。

 まず連絡したパン工場に行き名刺を渡し事情を話すと連絡は聞いてますと

言い工場に電話して確認してから来て下さいと言った。次に冷凍食品工場へ

行くと、うちでは、そんなに不良品は出ないと言ったが乳児院の恵まれない

子供のため募金のために是非協力をと言うと、また電話して下さい出せる

ようなら出しますよと言った。食品問屋に行くと最初難しそうな顔をして

いた社長が、乳児院の子供に寄付金を出すためにレストランで儲けなければ

ならないのですと秀夫が力説すると、わかった使用期限3ヶ月以内は

値札の半額、1ヶ月切ったものは無料で分けてやると言ってくれた。

 次に農協に行くと、不揃い品と言ったていつ出るかわからないというと、

毎朝、電話入れますので宜しくお願いしますと武田敏次君がいうと

あったら取りに来て良いと言ってくれた。武田敏次君が吉田秀夫に対して

、さすがベテランですね、本当に助かりましたと言ってくれた。


 そうして秀夫は横浜に帰っていった。1週間後、武田敏次君に電話を

入れると昼と夜は、お客さんが多いのだが10時過ぎと3時過ぎは暇に

なると言ったので地区の老人会に入り込んでチラシを渡して来いと指示し、

また農協に行っている事業を説明してレストランのメニューと場所をNPO

のパンフレットに置いてもらって来い言った。そして来ている学生に友人達

に口コミで宣伝してもらうように話と良いと教えてあげた。2014年6月

になり圧力鍋で解凍した2kg鶏モモの肉を蒸して、その汁にナンプラー

を入れて、うどんのつゆにする方法などレシピを送った。11月23日

には始めて1日売上が6万円を越えたと喜んでいた。12月にお餅を

使う時には電子レンジで柔らかくしておくと、すぐできる事なども教えた。

 トーストはトースターだけでなくフライパンも使うと一度に大量に

作れる事なども教えた。12月に、遂に1日売上10万円以上になった

と大喜びして電話をしてきた。食費が浮くという話題でNPO

を手伝ってくれる学生が口コミで増えてきて78名になったと

驚いていた。そして2014年を終え、2015年を迎えた。

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