第15話:投資の儲けで横浜のマンション購入

そんな21世紀の初めを謳歌し始めた矢先に,米国、ニューヨークで2001年

9月11日にアメリカ同時多発テロ事件が起きて世界中を恐怖に陥れた。

2002年に入りネットバブルで、株価もどん底状態で、世の中の景気も

決して良い感じがしなかった。そんな中で章子が勤める銀行でも、支店を

統廃合する動きが出て、希望退職者を募るのではないかという話まで出た。


 秀夫が運送会社を退職する時、退職金が出たけれど、不景気で2001年に

、以前、勤めていた運送会社が倒産してしまった。2002年4月に正式に

、章子の勤める銀行でも早期退職者の募集が出て、先に希望に応募した人

には、退職金の上乗せがあると、話題になったが、この不景気の中、

早期退職に応募する人はいなくて、2週間後、退職金を2倍にするから

と言う条件を出してきた。


 それを聞いて章子がどうしようかと秀夫に相談してきたので、退職したら

とアドバイスし、会社と相談すると、翌日、支店長が、現在49歳で、

50歳の退職金の1千万円を2倍の2千万円にすると教えてくれた。

それを聞いた、秀夫は、会社に余力があるうちに、その話にのった方が

良いと話すと、章子が、翌日、銀行に、退職する旨を伝えてきた。


 昨年、銀行の移動が多かったのは、異動先の銀行まで、遠くなり退職する

人が増えるのではないか、と言う思惑があったようだ。八王子支店と、

2つ先の駅前の支店を統合する予定で全店舗の半分を閉める計画だった。


 早期退職に応じたのは章子が最初だった様で支店長も大変だが、わかって

欲しいと頭を下げた。そして帰り際に早期対策の費用も決まっているので

早く応募して良かったも知れないよと、ぽろっと本音を漏らした。

必要書類を書いて、提出して、銀行を退社した。


 その後、引っ越し考え始め、章子の希望では、もっと日当たりが良く

、景色が良い所、部屋が広く、交通の便の良い、買い物に便利な所と

言うので、検討して、渋谷、新宿、横浜を見に行った。翌日、東京周辺を

回ったが、交通の便は良いが、狭くて圧迫感があり、今1つだった。


 翌々日、横浜周辺へいくと、MM21が素敵で景色、日当たりも良く

、混み具合も、それ程でもなく、橫浜が良いと章子が言い、不動産屋さん

に行き3DKで6000万円で中華街、石川町駅、元町中華街駅まで

徒歩7分以内の10階建ての屋上のマンションが見つかった。


 即契約して数日後、不動産屋の口座に入金し、2002年10月22日

に引越し、自転車を買い、毎朝の様に山下公園、MM21,赤レンガ倉庫

、象の鼻公園、海の見える丘公園を散歩した。


 マンションでは、既に光インターネットが使える様になっていた。

そこで新しい富士通のパソコンを20万円で買い、証券会社も以前から

野村證券から、インターネットで売買するイー・トレード証券株式会社

に変更し、2003年を迎えた。

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