第13話:先輩のコネ利用で一流企業に入社

 この話を聞いていた新一が東京外大でも就職難の話ばかりが入ってきて困って

いたので先輩のつてを利用する方法は良いかも知れないと思い、早速、翌日から

、学校に行って先輩の情報をもらうように就職課に当たってみると喜んでいた。

 幸子が、新一に、どんな会社に入りたいのと聞くと、もちろん商社であり、

海外出張して大きな商談をまとめてきたいと言うと商社マンは大変だけれど給料

も良いし海外へタダで行けるしねと笑った。


 翌週の日曜日に幸子が新一に、どんな具合と聞くと商社に就職した3人の先輩に

面会してもらい話を聞くと英語の力をつけることが一番重要で、英語検定1級と

TOEIC900点以上だと完璧だと言った。どっちかというとTOEICの

方が会社では通用すると言い、海外希望するなら最低750点以上の実力は

持っていないと、まず商社は採用しないらしく、次に体力が必要で、体育会系の

学生は就職に有利らしく、特にラグビーとか柔道とか体力系が評判良い

みたいだと教えてくれた。そのために、新一がラグビー部に入部したという

話を聞いて幸子が笑った。


 それで、TOEICのテキストをいっぱい買い込んだ訳ねと笑った。英検1級

とTOEIC900点目指していくという目標ができたと話していた。

 1994年の6月に、TOEICの試験を受けて、その結果830点。

英語検定1級の試験は、1994年10月に受験して1次試験は合格したが

2次試験のパブリックスピーキングで落ちた。TOEICは1995年3月の

試験で870点、合格へは、もう一息だった。


 一方、秀夫は株投資では、1995年3月にソニー株を1880円で5千株

940万円で購入して残金が640万円になった。


 1995年の6月の試験で910点/990点満点となり基準値を超えた。

 1996年3月は、900点、10月は920点と最高点だった。

 その成績で、新一は、商社の就職支店を受験することに決めた。

 どこの商社に東京外大の先輩が多いか調べて、先輩の多い三菱商事の

受験を決めた。1次試験を受験し合格し続いて面接試験で面接官に何故、

三菱商事を選んだのか聞かれ、規模が一番大きい商社だからと言うと

軽く笑われた。次に、君の売りはと問われて、とっさに、足が速い事と

言った。ラクビー部に在籍している時も、人の間を抜けて行くのが得意

だったと言うと、面接官の笑いを誘った。しかし商社は逃げてばかりでは

困ると言われ、いえ相手のブロックを交わしてトライを挙げる。

 つまり競争相手をすり抜けて仕事をもらうと言う事とトライは同じ

じゃないですかと話すと、なかなか面白いこと言うねといわれた。


 英検1級、TOEIC910点と良いが英語以外に使える外国語はと

聞かれ、いえ、ありませんと答えると、スペイン語、ドイツ語、中国語

の日常会話くらい、覚えて欲しいねと言われ、早速勉強しますと答えた。


 最後に、どんな仕事がしたいと聞かれ、とにかく、足と体力で、1つ

でも多くの相手先を訪問すること、ライバルのブロックを交わして、多く

のトライ・業績をあげたいですというと。頑張ってトライをとって欲しい

ものだねといわれた。この時、新一は、面接の印象は悪くないぞと感じた。


 4日後、三菱商事から内定の通知が来て1997年3月25日、会社の

人事部に出社する様にと通知が来て出社し正式に採用通知をもらった。

 1997年4月1日から、第一営業部・アジア担当に出社する

ようにと言われた。


 この結果を、家に帰り報告すると一番喜んでくれたのが、お姉ちゃん

の幸子だった。すごいわね、三菱商事の商社マンたいしたものねと言い

、海外のお土産を期待してるからねと言われた。話を聞いていた、

章子が、あなたたちとの最初の出会いから20年が経ち、みんな大きく

成長して一流の大学、会社に入って本当にうれしいと言い、涙ぐんで、

幸子と新一と抱き合って喜んだ。

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