第12話:夏の日の悲劇2

 その後、孫達に病院でもらった薬を飲ませて夕飯を食べさせて4人で1つ

の部屋に布団を敷いて寝た。翌朝、目を覚まして、朝食をとった後、次女の

智子が、お母ちゃんが死んじゃったと、泣き出して、気丈に我慢していた、

長女の秀子も、おばあちゃんに抱き付き、泣きじゃくった。長男の秀二は

流れ落ちる涙を拭こうともせず、ただ一点を見つめて、じっとこらえていた。

すこしして、落ち着いたところで、金井一郎が、今日、車でお父ちゃんと

おかあちゃんの遺体を運んでくるから、大人しく待っててねと言うと、

長女の秀子が、どこに連れてくるのと聞くので、この家に連れてきて、

棺に入れて、ドライアイスをいれて、お葬式を待つのというと、わかった

と理解してくれた。9時半頃に、金井一郎が家を出て、新横浜で義朗を

乗せて、東名高速を使って沼津へ12時半頃に沼津について、金井義朗

が病院から死亡診断書をもらった。次に、車に2人の遺体を乗せて横浜に

向かって帰って来て、東名橫浜インターチェンジから金井一郎の家に遺体

を運ぶと、葬儀社の方々が来ていて遺体を棺にドライアイスと共に入れて

、自宅の和室部屋へ運び込んだ。


 その後、金井義朗が葬儀の日程と費用など詳細の話をしていた。

葬儀は8月16日に横浜北部斎場で行う事が来まり、関係者へ電話を

掛けるために名簿を見ながら、今日中に連絡することにした。義朗が

金井秀子に中学校の名前を聞き、秀二に小学校の名前と何年何組かと

聞いて夏休み明けに連絡することにした。午後3時が過ぎて運転で

少し疲れたので金井一郎と義朗が仮眠して、打ち合わせして、

夕飯を済ましてから、新横浜に帰っていった。


 金井一郎と、かなえさんが義朗、本当にありがとうねと、お礼を言うと

、非常時には、こんな事、当たり前だよと言うと母のかなえが、ほんとうに

、お前は良い子だと涙を浮かべ、長女の秀子が、おじちゃん、ありがとう

ございますと言うと、孫2人が同時に頭を下げた。安心して、元気に

頑張るんだぞと励まして、帰っていった。


 そして、8月15日の、お通夜には10人が来られて、北部斎場に

6人がとまり、4人が、車で15分の金井一郎の家に泊まった。翌日の

告別式には40人が集まりNTTの関係者方が、金井一郎に金井次郎、

君は立派な研究者で惜しい人を亡くしたと悔しがっていた。


 会社の関係のことは、どなたにお話ししたら良いかと聞かれ、あそこに

いる喪主の長男、金井義朗に相談して下さいと言うと話しに行った。

 奥さんの里村家でも急な出来事で驚いていたようで、涙ぐむ人が多く、

里村さんが手広く商売をやっている様で、多くの方から花輪を送って

もらっていた。里村好恵さんのお父さんの里村幹生さんが、詳しい話は、

どなたに話したら良いかと聞くので喪主の金井義朗にお願いしますと

言うと、話しに行った。


 少しして金井義朗が一郎の所へ行き里村幹生さんが来て費用について

聞かれたので、折半でいかがでしょうかというと、わざわざ新幹線で浜松

まで行っていただき、車で遺体をいただいたんですから、その費用は請求

して下さいと、しつこく言うので、費用明細をつけて、丁度、折半で、

お願いしますと、きっちり言っておきましたが、それで良いでしょうという

ので、もちろん、それで充分だと答えた。


 そうして、葬儀を終えて、近くのお寺に葬ってもらって式が終わった。

 帰り際に、里村好恵さんの御両親、里村幹生さんと美恵子さん、ご兄弟

2人が、いろいろお世話になりましたありがとうございますと、挨拶に

来たので、挨拶して返し、後日、孫の事で、ご相談に上がりますと、

里村幹生さんが言ったのでわかりましたと答えておいた。

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