第2話時間の操作

 23時それは小学生ならとっくに寝てる時間、23時それは大人なら起きてる時間、23時それは今私が世の中の時間で一番不自然に思ってる時間。23時と言えば・・・

私は生きてる中で23時この時間に初めてここまで真剣に考えたことはなかった。なぜこの時間に生きてるのか?、なぜ時間はあるのか、それを真剣に考えて眠ってしまった。 時間が経つの当たり前であり日常なので、そうこの当たり前が今の私の中で変わってしまった。

 朝6時、私は起きた、今仕事に向かうのは毎日7時35分の電車だ。昨日の時間の違和感、23時と言う時間について仕事の支度をしながらまた、考えてしまった。「あのことは忘れよう自分は疲れてたんだ」そう自分に言い聞かせて家を出た。

 家は2階建ての小さなアパートの角部屋だ。 駅までは10分も歩けば余裕で着く、家を出た時間は7時15分。駅まではどこにでもある当たり前の風景だ田舎でもない都会でもない、朝の小学生の列、べランダで洗濯物干す主婦、出勤前のサラリーマン、これは日常風景でどこにでも当たり前のようにあること。

駅についてふと時計が目に入った。7時15分。「いやまてよ、家を出るときに自分の携帯で時間を確認してる7時15分と確認してるぞ」声に出で言ってしまった。通学、通勤前の人間が数十人もいるだろうか、その中で言ってしまった。だが誰も振り向きもしてないようだ。 自分の携帯で改めて時間を確認した。7時16分だった。声を出してから1分経ってたらしい。それでもこれは変な話だ。私は時間旅行したのか?そう思うしかなっか。会社に休み取りたいぐらいの気持ちだった。会社に連絡して体調不良で休ませてくれと言いたかった、ダメごとで上司に連絡してみた。上司は会社を開けるために7時30分には会社に居る。それよりも前にきて仕事してるかもしれない真面目な上司だ。7時20分上司に連絡するために人が少なそうなところに行ってみた。上司に携帯で電話かけてみた。電話の呼び出し音が鳴り始めた。上司が電話に出た。

「おはようございます」上司が先にあいさつした。上司は真面目な人だ。

「おはようございます、申し訳ございませんが、今日体調が悪いので会社休みに・・」アルバイトの学生が使うような休みについての会話になってしまった。

実際のところこれで休めるわけないのだ。上司から「昨晩、いきなり会社辞めると聞いてびっくりしたよ。もう今日から来ないと言ってたよね、今までお疲れ様」と上司から言われて「いや、え、はい?」私は混乱した、なぜなら昨晩そんな会話、電話なんてしてない。上司から「会社を辞めるのに書類とかあるから、後日取りに来てね」と上司から言われて「あ、はい」と私は返答して電話は切れた。

何がなんだか私はわからなかった。

 自分を落ち着かせるために、早朝から店を開けてる駅前の喫茶店に入った、休みの日とかに軽食とるのにこの喫茶店に来ることがある。店の雰囲気は落ち着いてる感じで店主は50代だろうか、注文をした。アイスコーヒーを頼んで自分の携帯を確認した。確かに昨晩22時59分に上司に連絡してた。だが、記憶にないそれに22時59分って布団に入った1分前、23時いやそれよりも前から自分の何かが変わった。

だが、何が変わったのかわからない。そう何かが変わった。見えてるもすべてが変わってしまった。そして見えてないものまで変わってしまった。アイスコーヒーを持ってきた店主はいつも笑顔だった。この笑顔も変わってしまってるのか、そもそもこれはアイスコーヒーなのかそれすらも疑問に思ってしまった。飲んでみるとアイスコーヒーだった。当たり前が当たり前から変わってしまっているこの世界、この世界も当たり前なのか、そうじゃないのか、自分の頭の中が混乱している。それもまた当たり前なのか、考えれば考えるほど自分を追い込んでしまっていた。状況を把握してない今、何もかもが当たり前から当たり前ではなくなっている。開き直るのに時間はそうはかからなかった。いや簡単に開き直れた。これがこの世界なんだと、言い聞かせた、自分と私に、私は自分なんだとわかった。この先どうしようか、誰にも相談できない、いや相談したところで笑われるだけなんだ。そうとしか思えない、なら解決策を作るしかない、でもこの場合の解決策はなんだとも思える、自分と私は一人しかいない、それでも一人は私なのだと、喫茶店を出で私は家に帰ることにした。ここでふと思った昨日の違和感は世界が変わったからだと、それでも説明がつかない、上司に連絡した、自分が存在する世界それよりも前に違和感はあった。時間のズレの説明もつかない。この世界に自分と私が二人いるとするなら・・

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