第14話:第二次世界大戦の開戦と終戦

 またドイツでは第1次世界大戦後、ドイツはベルサイユ条約の結果、巨額の

賠償金を支払う事になり経済復興に苦しんだドイツに世界恐慌が襲い、ドイツの

経済は混乱し600万人を超える失業者を出した。ワイマール憲法の下で共和国

を支えていた社会民主党の政権はゆらいでいった。その間隙をぬってドイツ

民族の復興を掲げた政党が民衆の心を引きつけていった。


 アドルフ・ヒトラー 率いる国家社会主義ドイツ労働者党・ ナチスである。

 ヒトラーは民主主義に反対しドイツ民族の優秀さを誇り感情的宣伝によって

多くの国民の支持を集めた。やがて1933年1月ヒトラーは資本家や軍部にも

支持され首相に就任して政権を握る。


 1934年ヒンデンブルク大統領が死去するとヒトラーは大統領の権限も

合わせて 「 総統 」 の地位につき独裁者となった。ヒトラーは、アウトバーン

・ 自動車専用道路の建設など公共事業と軍事産業によって失業者はなくした。

 しかし一方で、民主的なワイマール憲法を停止し民主主義を否定、言論・出版

を厳しく取り締って個人の自由を奪いユダヤ人迫害を行った。さらに、ユダヤ人

だけでなく政敵への弾圧も行い、国家秘密警察・ゲシュタポ、突撃隊・ SA、

親衛隊・SS により、イタリアにも増して徹底的なファシズム国家をつくった。


 1933年秋、軍備平等権が認められない事を理由に、ドイツは国際連盟を

脱退する。その後のヨーロッパは暗黒の時代を迎え、1935年3月ドイツは

ベルサイユ条約を破棄して再軍備を宣言し他国を侵略して占領していく事と

なった。一方、イタリアのムッソリーニは世界恐慌を対外侵略によって乗り

越えようと考えた。1935年イタリアは、エチオピアに侵攻し、翌1936年

、エチオピア併合した。国際連盟は、イタリアに経済制裁を行ったが、内容が

不十分で効果をあげることはなかった。1937年イタリアも国際連盟を

脱退する。


 アルバニアはイタリアとの関係を深め、恐慌後は財政援助を受け、次第に

従属化していった。1939年イタリアはアルバニアに侵攻し1943年

までアルバニアを併合した。スペインでは1936年に共産党を含む左翼勢力

が人民戦線内閣が発足するがフランコ将軍を中心とする軍部勢力が旧王党派

や地主層など保守派の支持を得て、モロッコで反乱を起こした。


 この内乱で、ソ連は政府を、ドイツ・イタリアはフランコを援助した。

 イギリスとフランスは、戦争のヨーロッパへの拡大を恐れて不干渉政策を

とった。ラインラント進駐の4ヵ月後に始まったこのスペイン内乱は

第2次世界大戦の前哨戦の様相を呈した。


 その後1939年フランコ側がマドリードを陥落させて勝利する。

 その後、第二次世界大戦に向かって突き進んで、1945年4月30日に

ヒットラーが自殺し、1945年5月7日、ドイツはフランスのランスで

西側連合国に、そして5月9日にはベルリンでソ連軍に無条件降伏し

ヨーロッパの第二次世界大戦は終了した。


 その後、マルセイユの安田商事も従業員を再度雇用し営業活動を開始した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る