第15話:戦後、貿易業の再開、ロンドン、パリへ1

 一方、安田商事では1945年10月5日になって、長男の安田勝一、

52歳は、奥さんのハンナとイギリスのロンドンで三井物産・ロンドン支店

と日本の織物と陶磁器の輸入販売をするために赴任して、安田商事ロンドン

支店を立ち上げて5人の従業員を雇い貿易業をして利益を稼ぎだした。


 同じ頃、次男の安田勝二・50歳はパリに奥さんのミュゼールと共に

移り住んで安田商事・パリ支店を設立して5人の社員を雇い、三井物産

パリ支店を通じて、日本の織物と陶磁器の輸入販売していった。


 その後、1950年代を迎えて戦後の復興から、景気が上向いてきて、

安田商事は繁盛してきて、ロンドン支店では安田勝一の長男、安田正吉が

学校を卒業して1940年、22歳でロンドン支店で働き出し、安田亀吉、

亡き後、安田衣子と安田姫子が1945年6月にマルセイユの安田商事の

近くにへ戻り家を借りて住み始めた。

 そして衣子が安田姫子に、いつも家にいる必要はないから、安田商事で

事務の仕事でもしたらと言われ、土日休みで朝8時から夕方4時まで

帳簿管理と電話番を始めた。そのうち、安田商事に勤め始めた、


 米国人のジムと仲良くなり、一緒に昼食をとるようになり、たまに、

デートする仲になっていった。すると、安田衣子が、この頃、嬉しそうな

顔してるけど、彼氏でもできたのかいと聞くと、笑いながら秘密と答えた。

 1946年4月になり、ついに、安田姫子は日曜日に、安田衣子の所へ、

恋人のジムとやってきて、お茶しながら、彼を紹介した。ジムは優しそうな顔

で笑った。衣子も英語を話せるので、彼の出身とマルセイユまで来た、話を

聞き出すと、彼は、ロサンゼルス出身で1942年からマルセイユ大学へ

留学してフランス文学を勉強してアルバイトで週に3日、安田商事に勤め、

英語の手紙を書いたり、英語の資料、パンフレットをつくる仕事を任されて

いたようだ。


 1945年8月9日、ヨーロッパの第二次世界大戦が終わりを告げ、

平和が戻ってきた頃、安田姫子とジムが、近くの教会で結婚式を挙げ、

安田商事の仲間と近くの友達を呼んで、パーティーを開いた。

 その後、安田姫子とジムは安田衣子のアパートのすぐ近くに引っ越して

来て生活を始めた。朝食と夕食時には近くの安田衣子と一緒に食事を

するようになった。


 そして1946年3月10日に長男トムを出産し1947年9月15日

に次男リチャードが誕生した。赤ちゃんが生まれてからは安田衣子は頻繁に

赤ちゃんを見に、姫子の家を訪ねてきて乳母車にのせて近くを散歩して歩いた。

 続いて1946年に次男の安田浩二も働き出した。次男、安田勝二の長男、

安田竜男は1946年に安田商事パリ支店に就職して働き出した。

 1946年には、次男の安田二郎も就職してきた。

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