「金の卵」の大冒険

第4話：職場の彼女と結婚の約束

　そして、奥さんが、彼女に何か耳打ちすると彼女が真っ赤になった。そうして、喜んでもらい、２人は、鮫島課長の、お宅を後にした。三鷹駅近くの喫茶店で、お茶しながら、犬山重臣が「さっき、なんで、真っ赤になったの」と聞いた。

すると、「だって、奥さんが、この人なら間違いないわ」

「うまくやって、早く結婚しちゃいなさいと言ったのよ」と照れながら話してくれた。

　その後、「男はつらいよ・寅次郎忘れな草」という映画を見て、ラーメンを食べながら、「浅丘ルリ子さんって、本当に綺麗ね」と、うっとりした顔で言うので、「木下淑子さんも負けないくらい綺麗だよ」と真面目な顔して、犬山重臣が、ぽつりと告げた。

「ほんと、じゃー結婚してくれると真面目な顔で、彼女に言い返した」

「彼女が、思わず、もちろん、いいよと答えた」

　その時、彼女の目に涙がにじんできて涙が、膨らんで、こぼれ落ちた。

　「うれしい、本当にうれしいわ、信じて良いのね、約束よ」と言って、指切りげんまんをさせられ、結婚の約束をしてしまった。それから、春のピクニック、夏の湘南の海水浴、１９７４年９月、貯金が昇給や郵便貯金の高い金利もあって１００万円を越えた。

　やがて、１９７５年を迎え、木下淑子さんと調布の深大寺に行き、お参りした後に、境内を歩きながら、木下淑子さんが犬山重臣に、何を祈願したのと聞くので、商売繁盛と健康ともう一つと、意味深なことをしゃべった。

「もう一つって何よと、しつこく聞くので、２人の結婚というと、立ち止まってしまい、泣き出した」

「大丈夫と声をかけると、うれし泣きが、だから心配しないでと答えた」

重臣は続けて、「今年中に結婚したいんだ」と言うと、淑子さんが

「うれしいわ、早くけっこして、一緒に住みたいわ」と言って、

「今日中に、実家の両親に挨拶に、行かない」と言うので、

「構わないよ」と答えた。

「すぐ、吉祥寺の実家に電話を入れるから、今晩、行きましょうと言った」

「それを聞き、わかったと答えた」

「彼女が、近くの公衆電話から、実家に電話してた」

「１８時に、行く事に決まったと教えてくれた」

　その後、三鷹の吉田和子、お姉ちゃんの所へ行き、新年の挨拶をして

、子供達にお年玉を渡し、今年、結婚するところ決めたんだと、お姉さんに

伝えると、「それは、おめでとう言ってくれた」

　旦那さんの吉田良介さんも「お似合いのカップルだ」と喜んでくれ、

もちろん、その時は「僕たちも結婚式に呼んでくれのだよね」と笑い

ながら言うので、「もちろんです」と、犬山重臣が答えた

「と言っても、木下淑子さんの実家に、今晩行って、結婚の承諾を得てからの話です

けれどねと付け加えた」

「じゃー結果がわかり次第、電話して頂戴ね」

と、お姉ちゃんがいったので、わかったと答えた。