第3話 内閣総理大臣ブラックジャックの野望
「『新日本列島改造論』
今一度日本を洗濯致したく候!」
どっかで聞いた事ある言葉だ。
故田中角栄氏が日本列島改造論を実現し50年。どんなに立派な新築物件だってガタが来る。雨漏りや隙間風を一個一個防いでいってもキリがない。
今一度日本列島を大幅にリフォームしなければならない時が来たのだ。
大きな手術が必要だ。
手遅れになる前に。
田中角栄氏は日本に高速道路網と新幹線という背骨を通し大動脈を作った。
そして今、日本中に毛細血管の様に道路網がひかれた。
車の台数は日本の世帯数を大きく超え日本中の各所で常に大渋滞を引き起こし事故を起こし続けている。
これは人間の身体でいうなら高血圧状態だ。
血圧が高いなら下げればいい。
つまり・・・車の台数を減らせば良いのだ。
どうする?
簡単だ。無駄な車を減らせばいい。
一家に1台なんて必要無いのだ。
試算した結果、一般家庭の車の台数を10分の1に減らしてもタクシーを5倍、バスを8倍に増やせば通勤通学に支障は出ない。渋滞が発生しなくなる分移動時間も2割程度短くなると試算が出ている。
では、どうやって車の台数を減らす?
車に大きく税金をかければ良い。
車にかけるガソリンにもな。
商用車には軽減税率を適用し一般車の3分の1程の価格にすれば良い。
年収1000万以下の者は自家用車を持てなくなるだろう。
その分レンタカーを充実させればいい。
必要無い時には使わせ無いのだ。
無駄な血液が流れなくなれば血管の詰まりは無くなる。
血管が活性化すれば脳や筋肉ももっと動き出すだろう。
手術しなければならない所はまだまだある。
ブラックジャックの仕事は始まったばかりだ。
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