Act.27.5『次回予告』
【◯◯◯◯しないと出られない部屋】
サクラ「ん……なんだ、この部屋」
ライカ「僕たちがあんまりにも次回予告してない次回予告をするから創造主が業を煮やして閉じ込めたらしい」
サクラ「創造主って何!?」
ライカ「そんなわけでなぜだか僕たち2人だけが、このトイレと冷蔵庫と乾燥機付き洗濯機と大浴場とふかふかのソファとベッドとシステムキッチンと200インチのテレビしかない密室に閉じ込められてしまったわけだけど……」
サクラ「意外と快適そうだ!?」
ライカ「僕もはやくここから出たいし、ちゃっちゃとしよっか」
サクラ「ちゃっちゃと……っておまああああ!? なっななな何言ってんの!?」
ライカ「? なにをそんなに慌ててるのさ……で、するの? しないの?」
サクラ「そ、そんなこと言われたって……そーいうのはこう、もっと段取りがあるっていうかよォ……」
ライカ「なに言ってるのさ……べつに僕とするのだって初めてじゃないだろ?」
サクラ「いや初めてですけど!? というかしたことなんて一度もありませんけど!?」
ライカ「えっ……」
サクラ「つーかお前もお前だライカ! いくらよくわからねぇ部屋に閉じ込められたからってなぁ、そんな簡単にし……しようなんて言うんじゃねぇよ!」
ライカ「サク……ラ……?」
サクラ「す、少なくとも俺は、こんな不可抗力みたいな理由でするのは……よくねぇと、思う。お前だって嫌だろ。俺と……そ、そういうことをするなんてよ」
ライカ「……君がそこまでいうなら、わかったよ」
サクラ「お、おう……」
ライカ「もう一人でするから」
サクラ「………………おう!?」
ライカ「じゃあ、いくよ」
サクラ「おま、ちょ、待てって! 一人でなんてそんな、ダメだって──」
ライカ「“東針のデュナミール”を倒し、ついに日常を取り戻した朔楽。彼は無事に志望校への合格も決め、四月からの新生活がスタートしようとしていた。
そうして高校生とアイドルの二重生活を送り始めたのも束の間。アウタードレスの脅威が去ったはずの地球に、次なる刺客が姿を現す──!
次回、女双劇破ゼスマリカ・ゼクスト……って君、なんで顔を手で覆ってるわけ」
サクラ「…………へ? あ、あれ、何も脱いで……ない……?」
ライカ「何を言って……あっドアが開いた」
サクラ「ここって『次回予告しないと出られない部屋』だったのかよ!?」
ライカ「……君、なにか勘違いしてたの?」
次回『V.悪魔の毒針』
CONTINUING TO XEXT EPISODE→
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます