幼馴染の腐れ縁
勝利だギューちゃん
第1話
「バカは風邪をひかない」
よく言われているが、これは違う。
正しくは、「バカだから風邪をひく」になる。
賢い人は、体調管理ができるので、風邪をひかないし、
ひいても、すぐに治る。
バカな人は体調管理が出来ないので、すぐに風邪をひくし、長引くのだ。
そんなわけで、俺は風邪をひいている。
「熱は、38度か・・・幸喜、今日は、安静にしてなさい」
母さんにそう言われ、僕は学校を休む事にした。
僕は、高村幸喜(たかむら こうき)、17歳の高校2年。
漫画やゲームなら、幼馴染のかわいい女の子が見舞いに来てくれるのだが、
現実は、そんなわけにいかない。
て。いうか幼馴染に、かわいい女の子はいない。
そう、【かわいい】女の子は・・・
いるのは、我がままで、傲慢で、高飛車で、
意地悪なくせに、処世術にだけは、優れていて・・・
「悪かったわね」
「なるみ、いつの間に・・・」
「いつの間にじゃないわよ。せっかく見舞いに来てあげたのに・・・」
そりゃどうも・・・
こいつは、山下なるみ
一応、幼馴染の女の子。
幼稚園の頃からの、腐れ縁で、高校2年のいまでも、付き合いがある。
ちなみに全て、同じ学校。
「嫌なの?」
「いえ、光栄です」
女は、怖い・・・
「それと、幸喜」
「なんだ?」
「言っておくけど、私は美人で有名なんだからね。
今年もミス学園に選ばれたし・・・」
「周りは、お前の本性を知らないからだ」
「失礼ね」
確かに、客観的に見れば、なるみは美人だろう。
でも、幼馴染のせいか、主観的に見てしまう。
困ったものだ・・・
「あっ、そうそう幸喜」
「何?」
「おばさんからの言伝で」
「うん」
「今日は、私がご飯作るから・・・」
僕は、死を覚悟した。
しかし、世話を焼いてくれる幼馴染がいるのは、いいものだ。
幸せかもしれないな・・・
「なら、お嫁さんになってあげるね」
「それは、いい」
幼馴染の腐れ縁 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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