第82話 日本にある第3号被保険者の年金がすごい!
昨日は世界の年金システムのランキングをお見せしましたが、そうしたら今一時帰国している日本人の友人が
「でも日本には『第3号被保険者の年金』というのがあるわよ」と、教えてくれました。
海外在住で知らない方のために(私ももちろん知らなかったのですが)説明すると、これは専業主婦のための年金で、
「国民年金の加入者のうち、厚生年金、共済組合に加入している第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者(年収が130万円未満の人)を第3号被保険者といいます。 保険料は、配偶者が加入している厚生年金や共済組合が一括して負担しますので、個別に納める必要はありません。」とのこと。
だいたい年間に80万円くらい貰えるようです。
というもので、ご主人のお給料からまとめて支払われ、年金を受ける時には専業主婦だった奥さんもそれ相応な年金額を貰える仕組みだということです。奥さんは全く年金を支払っていないにもかかわらず、老後は自分の年金も入るという素晴らしい制度なんだそうです。
友人は普段はドイツ在住なので「こんな年金がドイツにもあったらどんなに良いことか」と嘆いていましたが、確かにドイツにはこんな素晴らしい専業主婦年金はありません。
私もほぼ長年専業主婦時代で生きて来たので、よく知っていますが、ドイツには「お母さん年金」というのは確かにあります。
これは子育て時代を老後年金として労ってくれる制度のようで、子供が多ければ多いほど、またその子供達の年の間隔がひらけばひらくほど、金額が高くなるようになっています。
なので果たしてたった一人の子供でも貰えるのかは不明です。
ですが私の場合は3人の子供、その上長男と三男の年の差が8歳なので、結構長い間子育て中と判断されましたが、それでも現在決まっている金額は月に300Euroくらいから多ければ500Euroくらいまでしか貰えないようです。この金額はその時代の物価によって変わるらしいのでこのように開きがあります。
正直、子供を産んだくらいで、年金をくれるドイツはなんて素晴らしいのだろうと感動していましたが、日本なら主婦をしていただけで貰える上に、金額も高いなら、それに越したことはないではないですか。
そのように考えると昨日の表の元になった「マーサーCFA協会」の指数は果たしてその点も加味した上での指数なのか疑問に思えてきたのです。
このように専業主婦に優しい国はもしや日本だけではないのだろうか、だって北欧などは共働きが当然な国で変な意味でも男女平等が徹底していますよね、オランダもそんな感じがします。。超合理的で凄くあっさりしている(ように見える)あそこらへんの国の人達はそんなことは考えたりもしないような気がします。あとアラブやイスラムの国は反対に女性蔑視が強そうなので、そんな考えにはいたらない気がするんです。
ドイツでも聞いたことがないし、ウ-ム、一体どこにあるんだろう、他の国にはないんじゃないかなぁ?
…と考えていたら偶然見つけました!!
2008年のものではありますが配偶者給付額のみ比べると
基礎年金(月額) 日本 67,017円
アメリカ 62,992円
イギリス 34,740円
(https://www.mhlw.go.jp/shingi/0112/s1214-4e3.html より)
…と、このような感じのようです。ただ「イギリスは、1999年から2010年にかけて付加年金の給付率を減額中」とのことなので2020年の現在はどのような状態であるかは、すみません、実ははっきりわかりません。
2008年の話と少し古い資料なのですが、少なくともアメリカとイギリスには日本にある第3号被保険者制度に近いものがあるようなので、そう考えると「マーサーCFA協会」の指数はやはりその点も加味した上での指数だった可能性が大きいと思いました。
そのそもこの「マーサーCFA協会」というのは
「全世界約25,000名のスタッフが44ヵ国をベースに、130ヵ国以上でクライアント企業と共に多様な課題に取り組み、最適なソリューションを総合的に提供しています。マーシュ&マクレナン(NYSE:MMC)グループの一員として、日本においては40年以上の豊富な実績とグローバル・ネットワークを活かし、あらゆる業種の企業・公共団体に対するサービス支援を行っています。」
(https://www.mercer.co.jp/newsroom/2020-global-pension-index.html# より)
とのことで、それ程世界を知らない、日本を知らない団体とは到底思えないという気がします。
しかし、自分で払っていない専業主婦に年金だなんて、という考え方にはならないで欲しいですね。
奥さんが家にいてこそご主人も外で仕事に集中できるはずですし、日本はそのように考えたからこういう年金制度を作ったのでしょう。
そう考えると、そんな風な考え方ができる日本の年金制度も本当は素晴らしいですね!!
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