第16話 長男 ドルトムントの入団テストに招待される1
香川選手がそんな風にドイツで大活躍していた頃、私もなんと幸運なことに試合観戦に招待され、ドルトムント 香川選手 対 シュトットガルト 酒井選手(岡崎選手はその日残念なことに怪我で欠場)という夢のような対戦を見たことがある。
ドルトムントが誇るジグナル・イドゥナ・パルクサッカ-スタジアムに入ったら、私が東洋人というだけで道行く人達がにこやかに
「Kagawa~」と声をかけてくれ、なんだかまるで親戚にでもなった気分。
香川選手がゴールをした時は、前列の人達がみんな私にむかって振り向き、
「KAGAWA~~!!!」と喜びの雄たけびをあげていた。
みんなビ-ルを飲みながら観戦のため、手に持っているビ-ルがもう1つ前の席の人たちの頭にじゃぶじゃぶかかっていたが、そこでは誰も喧嘩になることもなく、私に振り向いている人達も、ビ-ルをかけられている人達もただただ大喜びで、これ以上はないというくらいの歓喜の大興奮状態に満ちあふれていた。
あの頃観戦に行っていた東洋人は、私だけではなく多分みんな香川選手のおかげで良い思いをさせてもらっていたに違いない。香川選手に手を合わせてもいいくらいだ。
でも何が有難いといって、その観戦はそもそも、実はボルシア・ドルトムントからの招待だったということだろう。
当事14歳だったうちの長男がドルトムントの下部組織の入団テストに招待されて、2泊3日、親共々ホテル付き、三食付き、観戦付き、というそれこそ夢みたいに楽しい3日間を過ごしたのだ。
うちの長男がなぜ入団テストトレ-ニンングに招待されたかと言えば、ドイツ国内の某大手ス-パ-マ-ケットの開催するサッカ-大会がドイツ全土で催され、約1万人の子供たちが参加したストリ-トサッカ-大会で、参加地150ヵ所からまずそれぞれベスト選手150名が選ばれた。
その1万人の中からの1次選考に通過した150名でまずドルトムントまで行き、その150人の中から2次選考に通過した15名が最終的にこの2泊3日での入団テストトレ-ニング参加できるという栄誉を勝ちとり、そしてその中の一人がうちの長男だったのだ。
うちの町の新聞にものり、色々な知り合いから
「新聞見たよ。ドルトムントへ入団するの?」と聞かれたりと、当事それこそ鼻高々な私だったのだが、少々長くなったので次回に続きで、このドルトムントの入団テストはどんなだったか、もう少し詳しく書いていきたいと思う。
さて長男のテスト結果はどうだっただろうか…どうかお楽しみに!
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