第5話 波は高くはない
今僕がいるのは由比ヶ浜だっけ?
違うかもな。
あとで調べよう。
使っていなかった有給と土日を入れて一週間の休みを取っていたから僕は今日は適当に宿を探して泊まろう。
なんで慶太となんか。
僕の子供はどうしてくれるんだ?
生まれてきても父親である僕は抱いてやれない。
慶太の子として育てるのだろうな。
ちょっと待って。
まさか。もしかして僕の子じゃないのかな?
嘘だろ?
行きついたもしかしたらの答えに僕は戸惑っていた。
慶太の子供なのか?
僕の問いに答えはない。
目の前の海の波は高くはない。
だけど僕は急に海が怖くなっていた。
まだ時計は朝の10時45分だというのに。なんだか目の前が真っ暗になった。
海から得体の知れないなにかが出て来て、僕を海の底に連れて行くんじゃないかって馬鹿みたいなことを考えて怖くなった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。