第7話 殺す気ナリよ

 王都から200km程離れた山間部の都市にて。


「このおねいさん、ワシのこと殺す気ナリよ!」


 コロコロした姿のホビット族……のようなモノは、大声を張り上げる。しかし、そういったことは頻繁にあるのか、目を向ける人は居るが声をかけては来ない。

 しかし、ワシ、ですか、魔王様の一人称と被っていますね。


「魔王様。ご処断を。」

「砂理井さん、わしに初対面のヒト、え、ヒトなの、かな、まぁ、このヒトに何をさせたいの?」

「私の魔法はヒトに危害を与えることはできませんから。」

「いや、理由になってないがね。」

「久しぶりに現れたとおもったら、古だぬき引き連れてワシのこと殺しにきたナリよ!!!わあ!!!」

「はぁ。。。」


 ゆっくりとソレに近づき、頭を掴むとそのまま持ち上げる。


「オレっちにしましょう。一人称を。」

「このおねいさんワシの」


ミシリ


「オレっち。」

「このおねいさんオレっちのこと人格的にも殺す気ナリよ!!!」

「じゃあ、わ、わがはいはわがはいをこういう風に」

「偉そうに。」

「!!!(心臓がギュウってなったこれは恋?)」

「オレっちは」

「なんだよオレっちって。」

「!!!(心臓がギュウってなったこれは、縮退炉の不具合?)」


〜状況説明〜


「うーん、じゃあ、ワレはこの、セカイセーフク?を手伝えばいいナリか?」

「ええ、人手が足りないので、ワガハイさんの得意な護衛任務だけでなく、出来ることはなんでもして頂きたいのです。」

「そうはいっても、ワレは、剣を降るくらいしか能がないナリよ。今も製材所で働きながら路銀を稼いでるくらいナリ。」

「この場で契約書にサインして頂ければ、これだけは最低でも保証、あとは各プロジェクトの達成ごとにボーナスを支給します。」

「おお!凄いナリ!これなら、目標金額まですぐナリよ!」

「しかも、確か、次元なんとか、でしたか、そういったものの修理に適した人材を探すため、我が組織は協力を惜しみません。」

「文句無いナリ!すぐサインするナリ!」

「色々とわしに見えないようにやってるけど、ワガハイくん、大丈夫?契約書に変なこと書いてないかね?」

「魔王様、。」


┏(:3」∠)┓魔王様伏せのポーズ


「(すっごい、ものすっごいカワイイ)」

「書いたナリよ!」

「はい、これで所有契約が締結。さ、では戻りましょう。」

「レッツゴーナリよー!」

「今すごい、聞き捨てならないこと言ってなかったかのー!?」

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