Chapte 25 この世界の歴史

風呂から出た俺とルキナ。ルキナは足腰がまだ立たないらしいので俺が下着を履かせて椅子に座らせて今はドライヤーで髪を乾かしている。こっちの世界のドライヤーは日本と見た目は同じだがその性能に差がありすぎる。

先ずは無音だということだ。日本のドライヤーはブォーって音がうるさかったがこっちのドライヤーは何の音もしない。これは凄く画期的だ。

そしてもう一つ凄いのがある。コードレスなのは当然として、熱が周りに漏れないのだ。髪にだけは熱が通るのだが、指に熱は通らないし、熱気が洗面所にこもったりもしない。どういう仕組みかはわからないが凄いシステムだ。


そんな事を考えながらドライヤーを見ていると、鏡に映るルキナと目が合う。でもルキナはすぐに俺から目をそらし、顔を赤くして俯いてしまう。



「ルキナ?どうしたの?」



俺が声をかけると鏡ごしに上目遣いな感じて目が合う。紅い髪に紅い目、そして紅い下着か。凄くイイね。俺の好みドンピシャ。



「……とんでもなくお恥ずかしい姿を見せてしまい申し訳ございませんでした。」



なんだ、イキ顔を見られたのが恥ずかしいのか。そんな事気にするな。これから幾度となく見せてもらうのだからな。



「何の事?」



おい、お前まだヴァンパイアガールを虐める気か。顔真っ赤にしてモジモジしてんじゃねーか。ちょっと可哀想だろ。



「……私が…その…えっと…」



指弄りをしてる姿は可愛いがほどほどにしてやれ。あんまりやると嫌われるからな。しつこい男は嫌われるってネットに書いてあったんだから。



「あ、もしかしてーー」



俺はルキナの耳元に近づき小声で話す。



「ーールキナが私にイカされちゃった事を言ってるのかな?」


「ッッッーー!!!!」



あー…イケメンってこんな感じで振る舞うからモテんのかな。コイツって顔だけじゃなくて振る舞いもイケてるもんな。流石はキレカワ。



「フフッ、さっきのルキナ凄く可愛かったよ。」



ルキナがモジモジしまくりのジタバタしまくりになっている。



「……リンさん、リンさんって女の子が好きなんですか?」


「さあ?どうかな?でも、ルキナの事は好きだよ。」



もうホント勘弁してやれ。ルキナ茹で上がってんじゃん。



「……わ、私も…女の子が好きって事は無かったんですけど…その…リンさんの事…好きです。」


「ありがとう。嬉しいよ。」



俺はそう言ってルキナの頭を撫でる。するとルキナはとても嬉しそうな顔をしてくれた。それを見て俺もなんだか嬉しくなった。ラブ的な好きって気持ちを持たれたのは初めてだから俺を認められたような気がして本当に嬉しくなった。ルキナの事は絶対大切にしよう。こっちに来て初めてラブ的な好きって気持ちを持ってくれた初めての女の子だからな。



「よし、乾いたよ。どうする?やりたい髪型とかある?」



ルキナは胸付近まで伸びているロングヘア。会った時からアレンジを加えたりはしていない。元姫様なら結構色々とアレンジ加えてただろうけどどうなんだろう。



「…リンさんの好みに任せます。」



ほう、俺の色に染まりたいというのか。なかなか殊勝なことだな。ならどうしようか。俺さ、アレ好きなんだよね。なんて言うのかよくわかんないけど編み込みヘアっていうのか?基本はストレートなんだけど耳の後ろからもう片方の耳まで繋げるような感じのアレ。アレにして欲しいな。でも俺がやるわけだよね?出来んのか?ここに動画とか見れるスマホ的なやつありませんかね?



「それじゃ少しじっとしてて。」


「はい。」



俺は器用にルキナの髪を編んでいく。やたらと手慣れてテキパキとこなすので10分とかからずに完成した。そう!これだよコレ!!最高に可愛いんだけど。



「出来た。どうかな?」


「凄く良いです…!こんな髪型初めて見ました…!」


「私の住んでいた所では流行ってたよ。」


「リンさんって王国民じゃないんですか?」


「違うよ。東の方から来たんだ。」


「やっぱり…。その髪色は東方の国ですものね。」


「ルキナは東方について詳しいの?」


「いえ、全然です。東方は謎に満ちていますからね。でも数年前、スノウフレイク国に東方から来た人狼族の方が来たのです。その方も黒髪だったのですが、黒髪は東方にルーツを持つ者の特徴だと仰っていて。」



人狼族。なんか強そうな種族来たな。てか、え、もしかして俺って人間じゃなくて人狼なの?



「私って人狼族なの?」


「いえいえ…!それはありません。リンさんの瞳は蒼翠がかかってます。人狼族は瞳が金色なんです。」



なんかカッコいいな人狼族。俺も別の種族が良かったな。竜人やエルフとかもいるんだろうか。今度聞いてみよう。今はもう面倒くさいからいいや。



「ふーん、そうなんだ。それじゃ次は服着ようか。私なりにルキナに似合いそうなの選んだからさ。」



俺はルキナの手を握り洋室を出る、ベッドへと向かう間にルキナが結構強引に恋人繋ぎへと切り替えて来た。割と依存度が高いのかこの子?出会って数時間なのにこの懐きっぷり。まあいいけど。



「今日はとりあえずコレかな。」


「スカートとシャツですか?」



御洒落屋の袋から出したのは白のスカートとピンク色のTシャツだ。こんな普通のアイテムですらこっちの世界じゃ高級品なのである。



「着てみてよ。」


「は、はい…!」



ルキナが先ずはTシャツから袖を通す。所々に刺繍が入ったオシャレなTシャツではあるがそんな事は問題ではない。問題なのはぴっちりとしたキツめのTシャツだという事だ。それのせいで胸は強調し、引き締まったお腹も服を着たままでも堪能出来るという素晴らしきアイテムなのだ。

そして最後はスカートを履くルキナ。俺はスカートとズボンのダブル履きだがルキナは素足にスカートのシングル履き。最初はニーソを履かせようかと思ったのだが御洒落屋にニーソが無かった。ニーソ履かせてベッドに押し倒したかったのだが仕方がない。でもきっとこの世界のどこかでニーソを手に入れられると信じている。今は膝上まで出ている生足を堪能させてもらおう。



「着てみましたけどどうでしょうか…?」


「うん、最高だね。」

うん、最高だな。



「あ、ありがとうございます…!」


「装備品は明日買いに行こうか。今日は普通の服と寝間着だけしか買えなかったからね。」


「えっと…私…お金無いですけどどうすればいいでしょうか…?」



ふむ、その不安気に上目遣いというのは計算でやってるのかな?ご主人様を興奮させようとしている悪い吸血鬼ちゃんだな。



「そんなのいいって。私が出すから。」


「そんなにリンさんに甘えてしまっていいんでしょうか…?」


「いいって。私に甘えなよ。ルキナの事全部引き受けるから。」


「……全部引き受ける。」



そういえばこの国でヴァンパイアの装備品って手に入るのだろうか。普通に考えてヴァンパイアってのは戦闘能力上位種じゃん。そんなハイレベルな感じの種族装備品がこんな人間至上主義の国で入手出来るのだろうか。最悪はアレか?俺の神々の衣を装備させればいいか?吸血鬼は魔力特化らしいじゃん?それなら魔力アップ大だっけ?それが付いてる神々の衣装備させればどう見てもいいだろ。MP自動回復も付いてるから永久機関じゃん。ルキナ一人でこの王国滅ぼせんじゃね?あ、ダメか。ジュノーがいたな。ジュノーってこの国で一番強いんだろうか?ジュノーがこの国で一番強い奴じゃなかったらかなりヤバいな。ジュノー級が複数いたらこのインチキ王国を滅ぼす事が困難になる。うーむ、先ずは俺とルキナのレベル上げが先決か?俺かルキナの個人ランクが70になればジュノー級になれそうだ。多分俺の予想だとジュノーの個人ランクは70付近なはず。クソメガネが60くらいと考えれば妥当だ。いや、違うな。俺の個人ランクが今いくつかは知らんがまだ全然低ランクなはずだ。恐らく20ぐらい。マンティコアとか強敵倒したんだからそれぐらいレベルアップしてるはず。それでクソメガネを俺が圧倒してるならジュノー倒すのに必要なのは40くらいでいけんじゃね?そんでそのままの勢いでこの国を潰せば無理矢理ジュノーを俺のモノに出来るわけか。ふむ、それも悪くないな。




ーーガチャ



「遅くなりました…!!」



俺が結構不穏な事を考えているとアナスタシアが部屋に入って来る。



「おかえり、アナスタシア。」


「ただいま戻りました。あ!上手くいったんですねっ!」



アナスタシアが首を傾け俺の後ろにいるルキナを見る。ルキナ落札作戦が成功して非常に喜んでいるようだ。



「え…?描人族…?リンさん…?こちらは…?」


「アナスタシアだよ。もう一人のパーティーメンバーなんだ。」


「もう一人のパーティーメンバー…?え…私とリンさんだけじゃないの…?どうして…?あんな事までしておいて…?」


「どうしたのルキナ?ボソボソ言っててもわからないよ?」



いやいやいや、お前やめろよ。そのヴァンパイアガールのハイライト無くなった目見てわからない?嫉妬じゃん。ヤンデレじゃん。ヤンデレ特有のハイライトオフじゃん。おいおいおい、マゾっ子百合でヤンデレとか属性多すぎだって。俺はヤンデレ属性は面倒だから嫌だぞ。俺はハーレム作りたいんだから一人の女じゃ無理だよ?絶対刺して来るってこのヴァンパイアガール。心中狙って来るって。それかアナスタシアが殺される。参ったな。ヤンデレ持ちならパーティー入れるの考えねばならんぞ。



「ねえ、リンさん。そのアナスタシアさんはリンさんの何なんですか?」



ほら!その聞き方がもう怖いって!目の奥が深淵に達してるって!オークションの時より闇深い目をしてるって!



「アナスタシアは私の友達だよ。ね、アナスタシア。」


「はい!私とリンちゃんは友達ですよ!」


「友達ってより親友だけどね。」


「リンちゃん…!」



お前ら呑気にしてんじゃねえよ。てかイチャつくなよ今は。ヤンデレヴァンパイアガールがヤバい魔法使って来たらどうすんだよ。もう終わりだよ?俺は何とかなってもアナスタシアは死ぬよ?知らないからね?



「友達…?友達なんですか…?」


「そうだよ?」


「……ウフフ、そうなんですね。『ただの』友達なんですね。」



……なんか含みのある言い方だな。怒ってはいないしハイライトも戻って来たからいいけど大丈夫かコレ?なんか地雷がいつも敷き詰められてんじゃないか?


俺が不安を感じていると、身体が勝手に動き、ルキナの元へと歩く。そしてルキナの耳元に顔を近づけ、小声で囁く。



「アナスタシアは親友だよ。もちろん『あんな事』してないし。何も心配しなくていいんだよ?『あんな事』するのはルキナにだけだから。」



ルキナの顔が真っ赤になり、目を下に向けてモジモジとし出す。

まあ…コイツに任せとけばルキナの手綱は握ってられるか…?任せるしかねーもんな。ルキナを手放したくはない。何より今すぐにエロい事出来るのはお得だ。アナスタシアにエロい事したら逃げ出しそうな雰囲気はあるもんな。とりあえずはキレカワフォームにルキナのメンタルサポートは任せて俺が男に戻る間にハーレムを受け入れさせよう。



「す、すみません…!ご挨拶が遅れました。私はルキナ・ヴァ……いえ、もはや中間名は名乗れる身分ではありませんでした。私はルキナ・スノウフレイク。リンさんに奴隷から解放され、パーティーメンバーに誘われました。私はそのお誘いを受け、パーティーに加入しようと思っております。アナスタシアさん、どうか私をパーティーに入れて頂けませんでしょうか?」



ルキナがアナスタシアにしっかりと腰を折り、頭を下げる。基本はいい子なんだよなルキナは。百合とヤンデレなのが問題なだけで。いや、百合もヤンデレもキレカワフォームの俺が悪いのか。



「私はアナスタシア・ナーシセスです…!私は、ルキナちゃんに加入してもらえたら凄く嬉しいなって思います…!これからはルキナちゃんもお友達ですね…!たくさん仲良くしましょうねっ!」


「アナスタシアさん…、はい!!よろしくお願い致します!」



うむ。なんだかんだで話がまとまって良かった。



「それじゃこれで決まりだね。ていうかアナスタシア、そのたくさん抱えてる本と新聞なに?」



アナスタシアは両手に本と新聞をたくさん持っている。さっそく昨日の泡銭を使って散財して来たのか?アナスタシアの金なんだから別にどう使おうと勝手だが無駄遣いは感心しないぞ。



「本は王立図書館で借りて来ました。主に攻撃魔法関係のですね。私は攻撃魔法にあまり詳しく無いのでリンちゃんに教えられないから勉強しようと思って。」



ほう、なかなか良い心がけではないかアナスタシアよ。主人に尽くすというその精神、世は大変感激した。男に戻ったら最初に可愛がってやるぞ。



「え…?リンさんって魔法使えるんですか…?」



ルキナが凄く驚いた顔をしている。剣を持ってるから剣士だと思ってたんだろうか。



「一応ね。」


「攻撃魔法を使えるんですか…?剣士では無くてですか…?」


「リンちゃんは魔導剣士なんですよ。」


「ま、魔導剣士なんですか…!?」


「そうみたい。」


「伝説のジョブじゃないですか…!?」



アナスタシアも伝説のジョブとか言ってたな。ルキナはこのジョブについて何か知っているのだろうか。



「ルキナは魔導剣士について何か知っているの?ヴィルトシュヴァイン王国じゃ誰も就いた事無いらしくて情報が無いんだよね。」


「吸血鬼族の覇王とされる方のジョブが魔導剣士とされる古文書がスノウフレイクの書庫に残されていたのを読んだ事があります。」


「へえ、初の魔導剣士持ちの情報じゃん。」


「吸血鬼族の覇王、名をカーミラ様と言いますが、カーミラ様は剣と魔法、その両方に尋常ならざる才を持っておられたらしいです。剣においては、エルフの国、ヴァッシュベーアの生きる伝説である剣聖フローラ・ロータスと互角の戦いをし、魔法においては、竜人族国家、ヴィーゼルの、魔導真髄を極めし賢者と謳われるエリス・ウェスティリアと七日七晩の魔法大戦をしても決着がつかなかったとされています。」



なんかみんな女っぽい名前じゃね?この世界って女のが強い奴多いのか?てかやっぱりエルフとか竜人いるのか。会ってみたいな。俺のハーレムに入れたい。エルフは美形の代名詞なんだからもう絶対欲しい。竜人は…どうなんだ?ゴリってるような感じならいらないぞ。俺の査定は厳しいからな。



「カ、カーミラってあのカーミラですか…?」



アナスタシアが顔を青くしている。なんだ?有名なのか?



「知ってるの?」


「有名な大吸血鬼です…!聖樹歴1500年代ぐらいに存在した最強の生命体として教本にも載っています…!」



聖樹歴…?とうとうこの世界の年号が出て来たよ。



「それって何年前の話?」


「だいたい千年前の話ですね…!」



て事は今は聖樹歴2500年ぐらいなのか。ま、別にどうでもいいんだけどなそんな事。この世界の世界史なんてどうでもいい。俺は男に戻ってハーレム形成してヤリまくりライフを満喫する事しか考えてないならな。



「剣聖フローラや賢者エリスも凄く有名です…!覇王カーミラ、剣聖フローラ、賢者エリスの三人で邪神ヘルを封印したというのがこの世界における正史として語り継がれています。」



神とか出て来たよ。なんかもうこの話どうでもいいなあ。魔導剣士の話から変な話に脱線してるし。邪神とかどうでもいい。俺は女の話しか興味ない。



「それっておかしくない?三人とも亜人なんでしょ?なのに亜人は迫害受けてんじゃん。それにルキナの国は吸血鬼族なのに帝国に滅ぼされてんだよ?普通英雄がいた国を滅ぼさないでしょ。」



どうでもいいから話を終わりにしようって言ったつもりがキレカワフォームの俺に阻止される。話を発展させるなよ。面倒くさい。てか俺の問いにアナスタシアとルキナが微妙な顔してんじゃん。話長くなるって絶対。



「亜人が迫害され始めたのは100年ぐらい前からなんです。それ以前は人族とも割と上手くやって来ました。」


「ならどうして急に?」


「それには理由があります。一つは単純に人族が私たち吸血鬼族を筆頭に他種族を恐れたのです。そしてもう一つがダンジョンの存在です。100年前に突如現れたダンジョンがこの世界の情勢を変えました。ダンジョンに入ると稀に入手する事が出来る異常な加護を受けた装備品、それらを人族が手に入れた事が私たち亜人の破滅の始まりでした。」


「 亜人は基本的に争いを好みません。だからダンジョンの探索には無関心だったので調査もする事がありませんでした。それとは対照的に人族は好戦的で貪欲、ダンジョンも率先的に調査をしていきました。」


「そしてついにダンジョンを攻略する者が現れた、その時に手に入れた装備によって世界は変わる。様々な装備を手に入れた人族は各種族に対し宣戦布告を行い、都市部から追い出し始めました。当然亜人も戦いましたがダンジョン産の装備品に太刀打ち出来なく敗戦につぐ敗戦によって今の世界が形成されたんです。これが俗に言う『人亜戦争』です。」


「何それ。人間って最低じゃん。いや私も人族なんだけどさ、クズすぎだよそいつら。」



俺の発言にまたもアナスタシアとルキナは微妙な顔をする。



「リンさんみたいな方はあまりいませんからね。普通は私たちが怖いんですよ。」


「なんか納得いかない。てかさ、カーミラとかフローラとかエリスはどうしたわけ?私の知識だと吸血鬼とかエルフ、竜人ってめちゃくちゃ寿命長いんだけど違うの?」


「私たちの寿命はとても長いです。恐らく数千年生きるはずです。」



そんなに生きるのか。俺は生きても百年だぞ。アナスタシアも寿命長いなら二人は未亡人になってしまう。うーむ、寿命伸ばすアイテムとか無いのだろうか。これも今後の課題として考えねばならんな。



「ならそんな伝説的英雄が黙ってるの?まさか人族に敗れたわけ?」


「良くはわからないのですが、カーミラ様は邪神ヘルを封印して行方不明となられました。剣聖フローラも賢者エリスもまだ生きておられるみたいですが人亜戦争には参加しなかったみたいです。理由はわかりませんが…」



なんだそれ。役に立たねーじゃん。亜人の英雄が亜人の危機に黙ってるとか意味不明なんだけど。



「そっか。ていうか話は一度打ち切りにしてごはん行こうか。お腹すいたし。ルキナの歓迎会も込めてさ。」


「いいですね、それ!!」


「あ、ありがとうございます…!」


「フフ、それじゃ行こっか。」




面倒な話はこうやって切り上げるのがいいな。悪いが俺には興味がない。あるのは明日からのダンジョン攻略のみ。さっさとメシ食って寝るか。あ。アナスタシアが持ってた新聞について聞いてなかった。


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