Chapter 8 女の子の身体
俺とアナスタシアは二人仲良くバスルームへと移動する。なんかドキドキするぞ。母親以外の女と一緒に風呂に入るのなんて初めてだもんな。流石に緊張で手汗と脇汗がヤバくなって来た。
「わぁ…綺麗な脱衣所ですね…!こんな汚い私が使っても本当にいいんでしょうか…?」
アナスタシアがまたショボーンとしている。ネガティヴなのが染み付いちゃってんだな。その気持ちはよく分かる。俺だって前の世界にいた時はいつもそんな感じだった。班で活動する時なんかは特にそう思ってた。俺なんかと組んでくれる奴はいないのは当然だからいつも強制的にどこかの班に入れられた。オタクの雑魚っぽい奴らの班が俺の指定席だが、そこでさえ疎まれていたのが俺の人生だ。アナスタシアを見てると本当に昔の俺を思い出す。
「いいに決まってるでしょ。そもそもお風呂は汚れを落とす為に入るんだから。洗濯機もあるからアナスタシアの着ていた服洗っとく?」
「いいんですか?」
「捨てちゃうのは勿体無いし。洗って綺麗にすれば寝巻きに使えそうじゃない?」
アナスタシアの初期装備である布の服は異世界感があって俺の男心を結構くすぐる。男に戻った時はその服を着させてめちゃくちゃにしたいからまだ捨てたくない。
「洗って頂けるなら嬉しいです。この服は私にとって大事な物なので綺麗にしてあげたいんです。」
そう話すアナスタシアの目はどこか少し寂しそうだった。その服には何か思い入れがあるのだろうか?でも俺はそれを聞くのをやめた。だって聞いたら話が長くなりそうだし。俺は早くアナスタシアと風呂に入りたい。ただそれだけだ。そのイベントはまた今度発生させよう。
「お風呂に入ってる間に洗い終わるよ。じゃあ脱いじゃおっか。」
さーて、とうとう初の女子の身体と御対面だ。昨日自分の身体を隅々まで見たけど全然楽しくなかったからな。むしろ気持ち悪くなったし。やっと異世界に来て楽しめる時が来たようだ。
「は、はいっ!!えっと…全部…ですよね…?」
「もちろん。」
「は、恥ずかしいですね…」
「フフ、女同士なのに恥ずかしがる事なんてないよ。」
そう、俺の心は男だが身体は女なのだ。これがあれば相当ハードルは下がる。警戒感も薄れる。簡単にアナスタシアの裸を見れるって寸法だ。
「そ、そうですよね…!では…失礼します。」
腹が決まったのかアナスタシアが服を脱ぎ始める。ワンピースのようになっている布の服のボタンを上から一つ一つ外していく。やはり恥ずかしいのだろう。ボタンを外すその手はかなりゆっくりだ。それに頬も赤く染まっている。だがどんなにボタンをゆっくり外しても終わりは来る。ボタンを全て外し終わるとその白い肌が露わになり、白の下着、上下だけの姿となった。食事に満足にありつけなかったのだろう、肋が浮き出てガリガリに近い痩せ方をしている。だが胸の膨らみはCカップはありそうだ。これで肉がつけばD…いや、Eにまで行くかもしれない。しっかりと食べさせて肉を戻さないと。俺は痩せ型の体型が好きだがガリガリはダメだ。スレンダーとガリは全然違う。主人としてちゃんと管理をしないとな。
「ぬ、脱ぎました…」
「うん、下着もね。」
「は、はい…」
俺はアナスタシアから布の服を受け取る。それを洗濯機の中に入れ、洗剤の準備をし始める。凝視をすればおかしいからな。一歩間違えれば痴女に思われかねない。あくまでも『あなたの身体に興味ありませんよ?』ってスタンスでいかなければならない。それに俺の本命は風呂場だ。それまではあくまで過程に過ぎん。
アナスタシアはブラのホックを外す。そしてとうとう露わになる。アナスタシアの胸だ。生まれて初めて見る女の胸だ。堪らねえ。堪らねえよ。早くその胸を揉みしだきたい。だがまだ落ち着かなくてはならない。我慢しろ。
「リ、リンさん…胸あてです…」
「うん。」
俺はアナスタシアからブラジャーを受け取る。全く関心ありませんよって雰囲気を出しまくって受け取る。洗濯物を受け取る母の心境で受け取る。
最後に残ったパンツをアナスタシアは顔を真っ赤にしながらずり下ろす。そして現れたのは薄いアンダーヘアで覆われた女の秘密の花園だ。全男の憧れである女の秘部を俺はついに拝む事が出来た。感動で涙が出そうだ。
「パ、パンツです…」
「うん。それじゃお風呂入ろっか。」
俺は何事も無かったかのようにアナスタシアのパンツを洗濯機に入れ、スイッチを押す。全自動洗濯機があると異世界感は急に影を潜めるが水の供給元が水道からじゃない点がやっぱり異世界だ。
俺はサクっと着ている服を脱いで一糸纏わぬ姿に変貌する。恥ずかしさなど全くない。
「リ、リンさんは恥ずかしくないんですか…?」
「恥ずかしい?どうして?」
「だ、だって…お互い裸ですし…」
「私の故郷では同性同士でお風呂に入る習慣があるから恥ずかしくはないかな。」
「え?そ、そうなんですか?」
「うん。」
嘘は吐いてないぞ。銭湯があるんだから何もおかしな事ではない。
「わ、わかりました!私もリンさんの故郷の習慣を学びます!!」
アナスタシアってチョロいな。悪い男に騙されるぞ。
「とりあえずお風呂入ろうよ。風邪引くといけないし。」
「は、はい!」
俺たちは浴室へと入る。湯気が多くて身体のパーツがあまり見えないが焦る事は無い。これからアナスタシアの身体は俺のモノだ。あとは時間をかけて親愛度を上げていけば女の俺に対してもベタ惚れになるだろう。そうすれば男に戻った俺に対してもベタ惚れ状態は
維持されるはずだ。龍に願いを叶えてもらったとしても必ずイケメンで転生出来るとは限らない。最悪のパターンも想定するべきだ。今はあまりガッツかない。女の俺が暴走し過ぎると痴女になって全てを失いかねないからな。軽いボディータッチぐらいに留めておくのが得策だろう。親愛度が上がって来たら過激に攻める。それが俺のシナリオだ。
「じゃ、先ずはアナスタシアを綺麗にしちゃおうか。椅子に座って大人しくしてて。私が洗ってあげるから。」
「いいんですか?」
「私の故郷ではこうやって親睦を深めるもんなんだよ。」
俺はアナスタシアを椅子に座らせてシャンプーを手に取り髪を洗い始める。相当の期間風呂に入る事など無かったのだろう、髪に脂が付きすぎて泡立たない。とりあえず1回目のシャンプーはすぐに洗い流した。
そして2回目。うん、今度はしっかりと泡立つ。ようやく俺はアナスタシアの髪を洗い始める。人の髪なんて洗った事無いけどこれで良いんだろうか。力加減間違えてないかな。
「どう?痛くない?」
「大丈夫です…むしろ…すごく気持ちいいです…」
「猫耳も普通に洗って大丈夫?」
「はい…」
「わかった。」
力加減は問題無いようだ。人に洗ってもらうと気持ちいいもんな。床屋で洗ってもらう時も気持ちよかったし。アナスタシアも気持ちよくて力が入らないって感じだ。それでは猫耳を堪能させてもらおう。うん、猫とか犬と同じ触り心地だ。俺は前の世界で犬猫を飼ってたからその感触はよく知っている。耳がピクピク動いて気持ちいいって返事をしているのが最高だ。これから毎日洗ってやろう。
髪を洗い終わってお湯で流す。そしてそのまま洗顔フォームで顔を洗う。
「目を開けないでね。」
「はい…」
まじまじと顔の造形を確認するがやはり超絶美少女だ。ジュノーが美人系ならアナスタシアは可愛い系。どちらも俺の夫人に相応しい。早く男に戻ってめちゃくちゃにしたい。
顔を洗い終えた俺はそのままシャワーでアナスタシアの顔についた泡を落とし、本命とも言える身体洗いへと移行する。
「じゃ、次は身体を洗うね。」
「ふえっ…!?かかか、身体ですかっ!?」
「そうだけど?」
俺はすっとぼけたような顔でアナスタシアの顔を見る。俺がそんな感じだからかアナスタシアはより一層恥ずかしそうな顔をする。男心がわかってるじゃないかアナスタシアは。これはきっと夜の営みも楽しませてもらえそうだ。
「リンさんが私の身体を洗うって事ですよね…?」
「そうだね。」
「それもリンさんの故郷の習慣ですか…?」
「うん。」
そんな習慣はきっと風俗にしか無いけどな。完全な嘘ではない。
「わ、わかりました…お願いします…」
観念したアナスタシアは俯きながら俺に身体を委ねた。では遠慮なく初揉みさせて頂きますか。ありがとう異世界。
俺はボディーソープを手にたっぷりとつけて泡立てる。だが適量よりも明らかに量が多いため、白濁した粘度の高い液体がローションのように俺の手を滴り落ちる。そして俺は躊躇いもなくアナスタシアの胸へと手を滑らせる。柔らかい。昨日自分で自分の胸を揉んだ時など比べ物にならない程の柔らかさと気持ち良さだ。
俺が執拗に乳房を揉んでいるとアナスタシアから吐息が漏れる。それを俺に聞かれたくないのか両手で口を押さえて懸命に耐えている。アナスタシアは天性の男殺しの才があるようだ。
だが俺はそんなアナスタシアを見るともっとイジメたくなり今度は乳首に手を伸ばす。俺の指が乳首に触れるとアナスタシアはピクンと背中が動くが懸命に堪える。
それでも俺はやめない。最初は指の腹で丹念に責め立て、そして指先で摘むようにアナスタシアの乳首を転がす。それを数分続けた後に俺は手をアナスタシアの陰部へと伸ばそうとした時であった。
「ダ、ダメっ…!!そこだけはーー!!!」
「ーーはい、ここは自分で洗ってね。」
「ふえっ…?」
俺はアナスタシアが叫ぶのと同時に手を止めた。当然全て俺の計画通りだ。最初から陰部に触れる愚か者などいるはずがない。それこそ痴女確定でアナスタシアは逃げてしまうだろう。そこへ手を伸ばせば必ずアナスタシアは拒絶すると予想していたのだ。早い話が
イジメて楽しんだだけの話だ。
「どうしたのアナスタシア?もしかしてソコまで私に洗って欲しかった?」
「ちちちち、違いますっ!!!」
アナスタシアは全力で否定をする。可愛い。猫耳がピクピクしてるのがまた可愛い。
「じゃソコは自分で洗ってね。私は背中と足を洗うから。」
「むー…リンさんは意地悪です…」
ともあれ胸は存分に堪能させてもらった。初の女の子の身体は柔らかくて堪らなかった。それにより、一層男に戻るという俺の想いが強まった。1日でも早く男に戻ってアナスタシアで童貞を捨てないと。
丹念に洗い終えたアナスタシアの身体をシャワーで流して泡を綺麗に落とす。うん、ガリガリになっちゃった所以外は文句のつけようのないパーフェクトボディだ。
「私も身体を洗っちゃうから先に浴槽に入っててよ。」
「あ、はい。それではお先に失礼します。」
アナスタシアは浴槽に入ると顔が緩んで幸せそうな顔をする。俺も早く洗って一緒に浴槽入ろう。
「あ、そういえばアナスタシア。ジョブについて詳しいかな?」
「ジョブですか?詳しいかはわかりませんが人並みには知っていると思います。」
「それなら聞きたいんだけど自分のジョブってどうやって知るの?」
「自分のジョブは神殿に行けば司祭様が視せてくれます。頭の中に自分のジョブがメッセージみたいに流れて来るんです。」
へぇ。それなら『自分殺し』とか『元男』みたいなのでも隠す事が出来るわけか。すぐにジョブを変更しちゃえばいいわけだし。
「ジョブは選ぶ事は出来ますが、それは『固有職』から『上級職』になる時だけです。」
「『固有職』?『上級職』?」
「『固有職』は全ての人に生まれ持って与えられたジョブです。それの経験を積む事で『上級職』へのジョブチェンジが可能と言われてます。」
げっ。ジョブって生まれ持って与えられてんのか。それはマズいな。変なジョブなら相当ヤバいじゃん。一種の才能みたいなもんだな。
「『固有職』って大体決まってんの?」
「そうですね。一般的なのは『剣士』、『武闘家』、『魔法使い』、『弓使い』、『戦士』です。これ以外にレアジョブと言われているものもあります。例えば『魔法剣士』とか『魔剣士』、『竜戦士』とかです。」
何その中二心をくすぐるジョブ。カッコいいんですけど。
「特にレアリティが高いと言われているのが王国の歴史上、2人しか備わっていなかったジョブ、『天聖剣士』です。」
「なにそれカッコいい。」
「私もよくは知りませんが、様々な加護が得られる事で身体能力が大幅に上昇している事と、各種特効持ちの必殺技を使えるそうです。」
「加護?加護って何?」
「加護はジョブに備わっている特殊能力みたいなものです。『剣士』なら『剣聖の加護』により剣を使った攻撃力が上昇するとかですね。」
アビリティみたいなもんか。そんなものまであるなんて完璧RPGじゃん。
「へぇ。そんなのがあるんだね。ちなみにだけど『天聖剣士』って誰が持ってたの?」
「えっと、初代皇帝ブリューテ・カイザー・ヴィルトシュヴァイン様と聖騎士ジュノー・マグノリアさんです。」
「え?ジュノー?ジュノーってあのジュノー?」
「はい。お知り合いなんですか?」
「まあ…一応…」
マジかよ。ジュノーってそんな凄い奴だったのか。これはマズいな。そんなに凄い奴なら俺との接点を増やして親愛度を上げないと攻略が難しいぞ。それどころか婚約者とかまで出て来てもおかしくはない。これは早いとこダンジョンとやらを攻略してジュノーとの接点を作らないとな。
「アナスタシアのジョブって何なの?」
俺がアナスタシアにそう聞くと、急に俯いてしまった。
「私は…僧侶です…役に立たないハズレジョブです…」
それが理由か。全く。アナスタシアの悪い所だな。俺が言ったことをもう忘れてやがる。
俺は俯いているアナスタシアにデコピンを喰らわせる。
「痛いっ…!?」
「アナスタシアの悪い所だよ。さっき私が言ったでしょ?アナスタシアの回復と補助魔法は必要だよ。その価値がわかってない奴が多すぎる。少なくとも私はアナスタシアのジョブがハズレなんて思わない。アナスタシアと出会えた私は当たりを引いた気分だよ。」
「リンさん…」
顔も身体も最高なんだから大当たりだよな。
「それじゃお風呂出たら神殿に行ってみようかな。アナスタシアも付いて来てくれるよね?」
「も、もちろんです!」
「フフ。その前に一緒に浴槽入ってからね。」
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