第96話 世界の真理

「素晴らしいですよロリコン戦士さん!」


「全くその通りだよミカ。こんな素晴らしいお店があったとはね」


「そうでしょうそうでしょう? うちのお店の品ぞろえはどこにも負けません。ニッチな要望にも応えられるように様々な情報を仕入れているのです!」


 俺はこの桃源郷を忘れない。店員が凄まじく変態臭するってことを除けば本当にいいお店だと思う。


 店長は女性たちを見るや似合う服のイメージを思いついたとかですぐに引っ込んでしまったが女性店員はその場に残りみんなのドレスアップをしまくっていた。


 最初は要望通りの服装と普段着的なものを買って帰ろうと思っていたがこの店員の見る目が素晴らしいの一言に尽きる。幼女には幼女のおしゃれがあるし、大人の女性には大人の女性のおしゃれがある。


 それを考えさせられる謎のコーディネート技術に俺はその場に留まるしかないと決意を固め、みんなを好きにしていいと差し出した。


 次々に変身させられていくロリ達に俺の興奮は抑えられずもう全部欲しいという気持ちになっているのは仕方のないことだと思う。


「キミヒト……まだやるのこれ……」


「疲れた」


「私はちょっと楽しいです」


 クロエとイリスのロリズは疲れた顔をしていたが、無理やり着せ替えするのってこっちとしては楽しいから二重の意味でとても楽しい。


 フラフィーは普通に女の子らしく楽しんでてなんか釈然としないけど今日は許してやろう。俺は女の子の服の着替えなら何時間でも付きあえるぜ。試着しないなら話は別だが。


「なあミカ、普通の服は堪能しすぎたからこういう服は無いか?」


「なるほど、理解」


 俺とミカはロリ達の着せ替えで熱くなり友情を獲得していた。たぶんというかミカは確実にロリコンだろうと思わせるには充分だった。クロエとイリスの着替え手伝おうとするしフラフィーの胸に触ろうとしまくるし。


 女の子同士だからってセクハラするのはよくないと思います! するなら人払いしてからにして! あとじっくり見たいから中途半端にするんじゃなくて最後までして!


 なので三人分の洋服で良いのが無いかを提案し見繕ってもらうことにする。


「キミヒトさん! これなんてどうでしょうか!? フラフィーさんにぴったりだと思います」


「いいねぇいいねぇ。やっちまいな!」


「お任せあれ!」


「すいません楽しいですけど執拗に触ろうとするのやめてください」


 ミカはよだれでもたらしそうなだらしない顔をしながらフラフィーの服を脱がそうとする。だから見えない場所でやれと。着替えるスペースあるんだからそっちに連れ込んでからやれば少しは触らせてくれるよ。たぶん。


 フラフィーは人に見られるの恥ずかしがるからな、それでも押していけばそのうち折れるから頑張れ。フラフィーは猫、いろんな意味で。


 ミカも胸がある方だしきっとフラフィーの胸を触るのが楽しいんだろう。ロリ巨乳はいい文化だと俺は思うよ。ミカに任せておけばフラフィーはいい感じに仕上がるだろう。


「フラフィーが犠牲の間に少し休憩させてもらうわ……」


「疲れた」


 今クロエは私立の制服みたいな服を着させられている。紺色のブレザーに赤色チェックのミニスカートを合わせ白色のソックスを装着。


 アイドルがみんなで学校に通ってるみたいな設定でありがちな服だがとてもいい。ネクタイが大き目なこともあり小さいからだとのアンバランスが良い味だしてるよ。


 惜しむらくは校章という概念がないから胸元にポケットがあってもそこに絵柄が無い事だろうか。そのポケットの部分に何かかっこいい学校の模様があればパーフェクトスタイルだっただろう。


 ミカもその辺を考慮していたのか、ボタンを少しおしゃれな感じにしていてとてもグッド。絶対制服好きな転生者の影響を受けているだろう服装だ。結婚したい。


「あんまりじろじろ見ないでよ……」


 足元がスース―するのが気になるのかクロエは恥ずかしそうにしていた。いつも着ている服は膝下まであって結構長めだが、こっちは膝上十センチくらいしかない。


 そのため着慣れない服を着ている緊張と、俺のめちゃくちゃなガン見によって恥ずかしそうにしていてとても高いポテンシャルを持っている。ガチのコスプレ感あってたまらんですわどうしようか。


「何か言いなさいって」


 見つめるのに夢中なので俺は一切言葉を喋ることはしない。目は口ほどにものを言うということわざ通り俺はひたすらに見続けクロエを堪能し続ける。ご馳走様です。


「……キミヒト、私はどう?」


 クロエばっかり見てたらイリスが俺の服を引っ張ってきた。こっちも当然のように可愛いし子どもらしい元気いっぱいな感じの服装だ。


 かっちりしたクロエとは対照的にイリスの服装はラフ。白と黒のしましまインナーの上に花柄や文字が描かれたタンクトップ、腕と襟の縁の部分はピンクで色どられている。


 そこに合わせたホットパンツによって健康的な姿が映し出され、まるで夏休みに遊びに来た親戚の子どもの様だ。ホットパンツをスカートに変えても問題なく映えるコーディネートに俺の俺たるものは元気にならざるを得ない。


 インナーを着ているとはいえ少し屈んだりすると様々な隙間から中が覗けそうになってしまうチラリズム、そこには小さい子ならではのエロスが存在している。


 お姉さんのようにきっちり着こなしたクロエと幼さを残しながらもちょっとおしゃれに興味がありますという感じのイリスの二人のコーデ。


 見た目がほぼ一緒の二人が並ぶことでこの世界の真理を垣間見たのではと錯覚するほどの美しさ。コスプレでありながらもコスプレではない、この何とも言えない感じが素晴らしい。


 俺は今日死んでもいい。


 涙を流しながら二人を見つめ悦に浸っていると二人はかなり引き気味だった。可愛いのだから仕方がないだろう。もっとよく見たいし二人の服のお着替えを手伝いたい衝動に駆られる。


 ミカは着替えを手伝ったのだろうか? 手伝ったのだろうな、だってこの服着るの初めてだったらそこそこ苦戦するだろ。ちくしょう! 俺も、俺もやりたかったよ!

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