第20話

 



  俺たち3人は、俺を先頭に20層の緊急避難場所にいるであろう自衛隊員を救出しに向かっていた。途中オーガとオークが散発的に出てきたが魔法でサクサク処理した。そして23層の階段を登り22層に着いた時に俺は、アイテムバッグから取り出したかのようにアイテムボックスから盾を取り出した。


「この階段を塞ぐようにこの盾と鎧が散乱していた。遺体は原型をとどめていなかった」


「この盾は!」


「……西条さん」


  どうやらこの盾は自衛隊の支給品ではなく西条さんという人が自分で職人に頼み作った物のようで2人は一目見て持ち主がわかったみたいだ。


「恐らく今20層に隠れている2人と戸田さんを逃がすためにここで大群を食い止めたんだと思う。倒れる時も前のめりで倒れた形跡があった。盾は先端を階段に向け裏返しに、ヘルム、鎧は殆どが階段に散らばっていた。強く勇敢な彼の冥福を祈ろう」


「「……はい」」


  2人は静かに泣いていた。パーティメンバーが亡くなったんだ悲しくないはずは無い。

  俺は泣き続ける2人に一緒に祈ろうと促した。


 

  俺たちは西条さんの冥福を祈った後、気持ちを切り替えて20層の緊急避難場所が見える場所まで来た。


「あそこだな、魔獣は付近にいないから顔見知りの2人が先に行ってあげてくれないか?」


「「はい!」」


  2人は駆け出し緊急避難場所の前で中にいる人たちに声を掛けていた。俺はその様子を見ながら向かった。


「凛ちゃん! 夏海さん無事だったんだね! 良かった〜」


「多田さんと皇さん2人とも無事で良かった」


「佐山さんに三上さん! 無事で良かったです、怪我は無いですか?」


「それが南ちゃんを逃がすために私たちが囮になってなんとかここまで逃げてきたはいいんだけど私がさ、足やっちゃって動けなかったんだよ。矢もポーションも尽きちゃってね」


「そうだったんですか…私たちも24層で大怪我して動けなかったところを倉木さんに助けてもらったんですよ。そして倉木さんがここに人の気配があるって教えてくれて」


「私が大怪我を負い瀕死だったところを倉木様に助けていただいたのです」


「倉木さん? 夏海さんが大怪我?」


「こんばんは、倉木です」


  何やら俺の名前が出たので2人の後ろにいた俺は顔を出し挨拶をした。


「あ、こんばんは。佐山と申します。助けに来ていただいてありがとうございます」


「三上です。救援ありがとうございます。倉木さんはお一人で?」


「ええ、地上で自衛隊や探索者の方たちが頑張っていてくれたお陰で魔獣が少ないダンジョンを楽に降りてこられまして。あ、佐山さんこれどうぞ、中級で何とかなりそうですか?」


「え? あ、ありがとうございます! 助かります」


「倉木さんありがとうございます」


  俺はここに来られた理由を適当に言って怪我をしている佐山さんにポーションを渡した。歩いて帰ってもらわないと困るしな。


「あの……倉木さん……途中西条一尉は見かけませんでしたか? 大きな盾を持った男性なんですが……」


「西条一尉は私たちを逃がすために22層の階段で足止めをしてくれたんです…私、矢が無くて援護できなくて私たちだけ先に……」


「「……」」


  三上さんという20代後半の剣士の人が自信無さげに俺に問いかけ、佐山さんという20代前半の明るい感じの子が顔を曇らせて後悔の念を語る。


  皇さんたちは沈痛な面持ちで下を向いている。

  はぁ〜言いにくいけど仕方ないな。俺は盾と鎧の一部を出した。


「22層の階段で前のめりで倒れたように、この装備が落ちていました。遺体はその……損傷が酷く持ってこられなかったです」


「西条一尉……」


「私たちのために……西条一尉」


「彼は貴女たちを守るために戦い散りました。そのお陰で今貴女たちは無事で、地上に出られた戸田さんからの情報で俺が来ました。貴女たちには生き残る義務があります。俺も勇敢な彼の遺志を無駄にしないよう貴女たちを地上に送り届けます。さあ、行きましょう!」


「西条一尉……はいわかりました」


  俺はいつまでもここにいても良いことは無いと彼女たちを促し緊急避難場所を出た。


「俺は魔獣を探知する訓練を受けているので先頭を歩きます。多田さんは後方をお願い」


  嘘ではない空間魔法を覚えるまでは、俺も必死に訓練して身に付けた技術だ。空間魔法の方が範囲が広く、色々使い勝手が良いから今はこっちを使っているだけに過ぎない。


「そのような技術が……はい! 承知しました倉木様」


「倉木『様』!?」


  そこはスルーしてよ佐山さん……


「ところで倉木さんは探索者だとは思うのですが、ランクを教えていただいてよろしいでしょうか?」


「俺のランクですか? 確かCだったと思います。はは……まだ探索者になって数日ですので」


「「「「ええ!?」」」」


  皇さんや多田さんも含め全員が大声を出すからビックリした! ええ? なに? あれ? おかしい? あ、おかしいか……ここ上級ダンジョンだったか忘れてたわ。

  どうすっか……まあいいか成るように成るだろ。


「よくここまで魔獣の氾濫を避けたとはいえ来られましたね」


「ホントよ! しかもたった1人で……」


「私はあの強さでCランクなのにびっくりしたわ、道理で協会で見つからなかったわけね」


「お嬢様と同じくびっくりです。Cランクであの強さ…さすが倉木様です」


「え? ああ、魔法が得意なので…あははは」


「三上さん佐山さん全く問題ありませんよ? 倉木さんはもの凄く強いんです」


「そうです! 私たちも助けられるのは2度目なんです。Sランクだと思ってたくらいですから」


「2人がそこまで言うとは……」


「ええ!? 辛口評価の多田さんにSランクとか言わせるくらいって……」


「佐山さん、私はいつも事実を言ってるだけで別に辛口ではありません」


「あらら……口が滑りました〜」


「ははは、まあそういうことですので露払いは任せてください。さあ、急ぎましょう」


  俺は皇さんたちのフォローもありなんとか切り抜け先を急ぐよう促すのだった。





  俺たちは最短距離をやや早足で突き進み出会う魔獣は俺が魔法でサクサク倒し、10層に着いたところで小休止し日付が変わる頃には1層へと辿り着いた。


『蘭、こっちは無事救出できた。外はどうだ?』


『主様! 壁の外はもう魔獣はいません! 蘭は頑張りました!』


『おお〜ご苦労さん! ダンジョンの入口まで来てくれるか?』


『はい! 今行きます』


  俺は蘭に念話を送り外の情報を確認してダンジョン出口に向かい先に結界を解除した。


「さて、皆さんお疲れ様でした。これ西条さんの装備渡しておきますね?」


「ええ、ありがとうございます。私が預かります」


「倉木さんありがとうございました。中級ポーションのお代は後ほどお支払いいたします」


「いえいいですよ、緊急事態だったんですから、そこはダンジョンを攻略する者同士助け合いってことで」


「いえいえそういうわけにはいきません。私たちは公務員ですのでその辺りはしっかりしないと上官に怒られますから」


「うーんそれでしたらまあ、いつでもいいですので」


「もうお人好しなんだから」


「あはは」


  ポーションの代金を払うという佐山さんと押し問答をしているうちに、ダンジョンの出入口でわいわいやってる俺たちを壁の出入口から遠目に見ている人垣を縫うように出てきた蘭が見えた。


「じゃあ皇さんも多田さんも帰ってしっかり休んでね」


「え? 倉木さんは一緒に協会行かないんですか?」


「俺は…」


「主様!」


「おっととと」


「蘭と一緒にちょっとやることあってね」


「あ、蘭さん」


「倉木様、やることとは?」


  俺が皇さんと多田さんを送り出そうとしたら、蘭が勢いよく抱きついてきた。心配したというより寂しかったんだろうな……こういうところは子狐の時から変わらないな。

  なんだか三上さんたちもなんで帰らないの? と不思議そうに見てるな……


「ああ、蘭とちょっとね、ここのダンジョンボスに心当たりがあるから中華街の平和のために悪者退治をしてこようと思ってね」


「「はああ?」」


「「ええ!?」」


  三上さんたちと皇さんたちがお前なに言ってんの? って反応を返してきた。まあそういう反応になるよね。

 

「外にトロールが出てきてさ、で、そのトロールは傷が再生したんだ。そんなトロールは普通いない。でもダンジョンボスが吸血鬼だったら起こり得るんだ。で、俺はその吸血鬼に効果がある武器を持っている。だから倒しに行く。そういうこと」


「トロールが再生?……いえ、だとしても倉木さんそんなのさすがに無理よ! ここまで来るのに貴方の強さはわかったけど、例えSランクでも2人だけだなんて死ぬわよ?」


「そうよ! 恩人が死にに行くのを見過ごせないわ」


「わ、私も行きます!」


「私も倉木様についていきます!」


「「「ええ!?」」」


  三上さんや佐山さんが心配して止めてくれる中、皇さんと多田さんがついていくと言い出し今度は俺と三上さんたちが驚きの声を上げた。


「俺と蘭だけで余裕だから2人は帰りなよ」


「イヤよ! もう離れるのは嫌! またどっか行くんでしょ?」


「そうです! 私だってお役に立てます! 盾にでも囮にでもなんにでも使ってください!」


「盾って……」


「あの男に見向きもしなかった凛ちゃんと夏海さんが…信じられない」


  そう言って皇さんと多田さんはそれぞれ俺の腕と背中に抱き付き、その2人を見て三上さんたちは少し引き気味だった。


  このままではラチがあかないし壁の方から人が走ってくるのが見えたので、俺は諦めてダンジョンを既に出ている三上さんたちと俺の間に結界を張るのだった。


『女神の護り』


「く、倉木さん何を!」


「え? 結界? なにこの結界知らない……天使系じゃないということは上級!?」


「あ〜その〜皇さんたちは俺が責任を持って無事に連れて帰りますので、お2人は上官に報告ありますよね? 西条さんのことも早くご遺族にお伝えしないといけないでしょう。この結界があれば魔獣は出てこれませんので上官の方にはそうお伝えください。では!」


  俺は結界に驚いている2人に一方的にそう告げ3人を伴ってダンジョンの奥に小走りで駆けた。後ろから何やら叫んでいる声と結界を叩く音が聞こえるが無視した。

  しばらく進んでから歩みを止めて皇さんたちを見ると2人は嬉しそうな顔をしており、俺と蘭は顔を見合わせて苦笑をするのだった。


「ま、いっか」


「仕方ありませんね主様」


「ちゃんと役に立つから! 足手まといにならないから!」


「私も露払いぐらいはお役に立ちます!」


「わかったよ。恐らく40階に中ボス80階に最下層のボスがいると思うから、今日は2階層で休んで明日から降りよう」


「ありがとう。わかったわ、倉木さん」


「倉木様ありがとうございます」


  お? なんか皇さん調子出てきた感じかな? 毎回弱ってるとこばかりに出会ってたからこれが彼女の素なのだろう。しかし美人だよな〜。


  プラチナブロンドに薄い碧眼、透き通るような白い肌に完璧なほど整っている顔立ち。少し気の強そうな目が意思の強さを感じさせる。革の胸当て越しにも分かる大きな胸と細い腰と長い足の美少女が、弱りきっていた状態から復帰して年相応の明るい感じになってる。いいね、若い子はこうじゃないとな。


  などとおっさん丸出しのことを考えながら、俺は2階層の8人くらい入れる小部屋に入り、皆が入ったところで扉を閉めた。部屋は外より暗いが外と同じく壁の至る所が薄っすらと光っていて満月の夜くらいの光量があった。


『女神の守り』


  俺は小部屋入口の脆そうなドアに結界を張り、小部屋中央に魔道具テントを出した。


「さあ、中で休もう。魔道具だから中は広いから安心して」


「魔道具のテント? あっ昔聞いたことあるかも。見た目より中は広いって」


「私も異世界人から譲ってもらったという方のテントに入ったことがあります。中は見た目より5倍くらいの広さでした」


「俺のは特別製だから、ささ、入って入って」


  俺がそう言うと蘭から順に中に入って行き俺も中に入った。


「ええーーーー!? なにこれ! なにこれなにこれーー!?」


「……部屋? いったいどうなって……」


「だから特別製だと言ったろ? 蘭、色々案内して使い方教えてあげてくれ、部屋は予備の部屋を案内して寝具も出してやってくれ」


「はい、さあ2人とも行きましょう。先ずはお風呂とトイレを案内します」


「え……あ、はい……え? 蘭さんお風呂? え?」


「お風呂とトイレが?……あ、蘭さんお願いします」


  俺はアトランにいた時から見慣れた光景にやや嘆息しつつもまあ、あっちの人間よりはすぐ使い方覚えるだろうと自分の部屋に着替えにいくのだった。





  俺が着替え終わりリビングに行くと、皇さんがやたら興奮していた。

 

「20畳はあるリビングにソファ! 8畳はあるベッドルームが2つにそれぞれ2つずつの大きなベッド! 6人は入れるような大きなお風呂に洗浄機能付きトイレ! 更にシステムキッチンてこれがテント? 嘘でしょ?」


「これはびっくりしました。これがダンジョンアイテム? いやしかし私が泊まったのは何も無い空間でしたし……」


「まあ言いたいことは色々あるだろうし聞きたいこともあると思う。けど話すつもりも無いから詮索とかはしないでほしい。お風呂や温かい布団とベッドがあって問題は無いよね? なんなら普通のテントにする?」


「問題ないです! 倉木さんに感謝してます特にお風呂! 何も聞きませんからここで休ませてください」


「私も何も聞きませんのでありがたく使わせていただきます。本当に倉木様は不思議な方だ……」


「よし! なら蘭とお風呂に入っておいで」


「はい! 入ってきます! 久しぶりのお風呂だわーい♪ 」


「ふふふ……お嬢様ったらはしゃいで……倉木様ありがとうございます。お先にいただきます」


「主様お先に入ってきますね」


「うん、行っといで」


  俺はスキップして浴室に向かう皇さんと、それを優しい眼差しで見ている多田さん。そして女の子同士でお風呂に入るのが嬉しそうな蘭をお風呂に行かせて、魔導冷蔵庫に食材を補給しておいた。

  俺は料理からっきしだからな……蘭が俺の生命線だから食材だけは切らさないようにしてる。


  「あ〜しばらく蘭との夜はお預けか〜まあ仕方ないか……はあ〜」


  離れてるとはいえ同じテント内で音は魔法で消せても匂いは無理だ、換気は風呂トイレ優先だし部屋にもあるがそんなに強力じゃない。そんな部屋で夜は肉食系になる蘭とのお楽しみはまずいよな。


あっ! お風呂は皇さんたちだけで入ってもらえば良かった! お風呂なら換気十分だったのに……失敗したなぁでも蘭が3人で入るの楽しそうだったしな。毎日あんな綺麗な子たち見ながら禁欲生活とか拷問かよ……ハァ〜


  そんなこれから起こる拷問生活に鬱になっているところへ最初の拷問がやってきた。


「はぁ〜いいお湯だったわ〜♪」


「いいお湯でした、まさかダンジョン内でお風呂にはいれるなんて思いもしてませんでした」


「ほんとよね〜フィールド系のダンジョンには、たまに温泉が湧き出てるところあるけど、男どもが多くてとてもじゃないけど入れないものね」


「覗かないから入りなよと言ってくる男たちの視線は、お嬢様の胸に釘付けでしたからね……ふふふ」


「それ! あんな目で言われて入るわけないじゃないね」


「うふふ……主様は昔からお風呂好きでしたから、この魔道具を手に入れた時はそれはもう喜んでたんですよ?」


「あはは、そこは日本人よね〜私でも大喜びするわ」


「この魔道具は私も大喜びしますね、ふふふ」


「うふふふ」


  俺がリビングで禁欲地獄に突き落とされて凹んでいる時に予想通り拷問官たちがやってきた。


  頭にタオルを巻きながら3人とも蘭に借りたのだろう蘭がワインレッド、皇さんはピンク、多田さんは水色のネグリジェにロングパンツ姿で、頭にタオルを巻いた姿で浴室から出てきた。


  薄い生地だから下着の線が見えるし、全員胸の谷間が見える。さらに蘭は俺の左側の定位置に座りピッタリくっつくし、皇さんたちは俺の向かい側に座り無防備におしゃべりしてるし湯上りだしでなんなのこのご褒美!


  蘭にネグリジェを買った俺グッジョブと思いながら悶々としてきたところで、拷問が始まったんだなと嬉しいけど辛い状態を思い出し、取り敢えず俺は飲み物を用意しにキッチンへ行った。


「はい。サッパリした感じのジュースだよ」


「「ありがとうございます」」


「主様にやらせてしまいすみません」


「いいんだよこれくらい。さあ、それ飲んだら明日は早いからみんな休もうね」


「はーい」


「はい。お先に休ませていただきます」


「主様、ベッドの用意しておきますね」


「ああ頼む。それじゃあ風呂入ってくる」


「「ごゆっくり〜」」


  俺はそう言って彼女たちをガン見してるのがバレないうちに風呂に入るのだった。




  浴室に入りお湯を入れ直しながら先に頭を洗っていると脱衣所で物音がした。ん? 忘れ物かな? と思っていたら浴室の扉がそっと開き見てみるとタオル一枚の蘭がいた。大きくやや上向きで柔らかく張りのあるおっぱいに、細いくびれと長い足が俺の目の前にあった。


「どうした? さっき入っただろ?」


「主様のお背中を流そうと思いまして」


「ん? ああ、ありがとう。じゃあ頼むよ」


「はい! 蘭で綺麗になってください」


  俺はさっきまでの囚人気分が吹き飛び、心の中でやったー! と叫んでいた。そしてすぐさま遮音と結界魔法を発動した。もう今までで一番早かったんじゃないかな発動時間。


  蘭はその大きなおっぱいにボディソープを塗り、俺の背中を一生懸命上下左右に洗ってくれた。俺は背筋を伸ばしたり丸めたりしてその感触を楽しんだ。


「主様、後ろは終わりました。次は前を綺麗にします」


「ああ、今マット出すよ」


  俺はアトランで、この行為のために魔水牛の皮で作ったマットを出し仰向けに寝た。


  その後同じようにおっぱいで俺の腕や足、胸に腹部と洗ってくれ、元気になった俺の魔王棒もその胸で挟みながら口と舌まで使って洗ってくれた。俺は蘭の口の中に堪らず放出してスッキリサッパリし、最後はシャワーで洗い流してもらった。


  俺が仰向けに寝転がり賢者の気持ちになっていると、蘭が立ち上がって俺に背を向けお尻を左右に揺らしながら浴槽の所へ行き、その丸くて大きくて上向きなお尻をこちらに向けたまま前屈みになりお湯をかき混ぜていた。


  俺はその姿にまた元気になり、スッと立ち上がり背後から蘭の腰をガシッと掴んだ。


「きゃっ! 主様お湯が溢れてしまいます」


「蘭……」


「……はい」


  そして俺は修羅となった。


  その後一緒にお湯に浸かりキスをしたりイチャイチャして、少し長めで疲れた入浴となった。やっぱりあの美人2人に結構刺激されてたんだなと実感してしまった。


  蘭は群れを増やしましょう増やしましょうとしきりにあの2人を勧めてたが、こればっかりは相手の意思もあることだしね。でも蘭に仲良くできる同性の子ができたのは良いことかなと思いながらベッドルームに向かい、いつも俺に尽くしてくれてありがとうと蘭に伝え心地よい眠りにつくのだった。





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