第6話:橫浜湾岸エリアのマンション販売開始

 1990年12月10日、三井信託銀行・横浜西口支店に平田泰三さんに連れてってもらった話を、父の山下源一に話すと、平田泰三さんらしいなと笑った。それでは今年のクリスマスパーティーに招待しなければなと言い、今年も中華街のHT楼で、1990年12月24日にクリスマスパーティーを考えていると言った。少しして、平田泰三さんから山下健一に電話が入り、「少し、話をしないかと言うので、わかりました」と言い、元町のコーヒーショップで待ち合わせ、一番奥まった席へ行った。山下健一が平田泰三さんに先日は本当にありがとうございましたとお礼を言うと、

平田泰三がら話した。中華街のHT楼での1990年12月24日にクリスマスパーティーに平田泰三さんと息子さんの平田浩一さん、山下健一と父の山下源一の4人が集まった。


 1990年になって平成バブルがはじけて、巷では不景気風が吹いて、何とか近いうちに景気が良くなって欲しいと話して、景気が良くならないと、投資もできなくて、儲けられないと平田浩一が悔しそうに言った。平田泰三さんが、ところで、うちの馬鹿息子・平田浩一が暇なもんだから、高校生の時代の1984年から俺の名義を借りて日本株取引して中華街の有名店の金持ちの息子4人の仲間と投資勉強会と称して証券会社で取引をして、すごい利益を上げた様だと、彼らに知られないように耳打ちしてくれた。


 山下健一が、1991年1月2日に平田泰三に電話をして山下公園近くの喫茶店で待ち合わせをして、新年の挨拶をし、1991年の新年会を1月12日にMC飯店で新年会をやりたいので平田泰三さんに息子さん・平田浩一と株仲間の5人を無料招待するから紹介してくれる様にお願いすると了解してくれた。1月12日、山下健一が新年会で、みんなに自己紹介して、平田浩一さんに株の仲間を紹介してもらうと、株仲間の6人のうちの3人は中華街でも有名なHT樓の長男、陳康男と、MC飯店の長男、張武雄とKS楼の周達夫の息子達で、それに加えて日本で有名な芸能人の息子、安村七郎、もう一人の日本人はコンピュータソフトウェアビジネス社長の木谷博之で、山下健一とほぼ同年代であり、意気投合するのにも時間はかからなかった。


 お酒が入り、突然、平田浩一が山下健一の所に来て、俺たちの仲間に入って、一緒に株やらないかと言ってきたので、投資の勉強してないからと言うと、誰でも最初は同じ、もちろん最大限協力してあげるよと肩をたたいた。平田浩一が、ところで山下君は、現在、いくら資産をもってるのか聞かれ、小さい時から、お年玉は親に言われて貯金していたから600万円あると言うと、そうか、それなら、我々が400万円を君に投資するから1千万円にして投資をやろうと言ったので、少し考えさせて下さいと言い、近いうちには結論出して電話しますと答えると了解したと握手してくれた。その後、宴もたけなわになったところで、山下健一が、ちょっと時間いただけますかと言い、今日の新年会に招待させていただいたのは、1994年に橫浜駅近くに地上33階で総戸数281戸の橫浜湾岸エリア初の豪華高層マンションが計画されていて販売予定価格が7千万円台から2億円の最上階33階の120m2、3LDKの物件までバラエティーに富んだつくりになっているようですと話した。まだ、不動産関係者に話が出て来たばかりの情報でパンフレットもありませんが、この話を一足お先に情報提供したいからですと述べた。


 2億円とは豪気だねと平田浩一が言うと、どこからともなく、金ができたら、綺麗な奥さんと、そんな素晴らしいマンションに住みたいもんだな、でも、それには金だ、金を作ってからの話だと、大きな声が飛んだ。すると大きな笑い声が上がり、和やかな雰囲気になった。続けて、平田浩一が、これは、あくまでも私の予想ですが、1994年の橫浜・湾岸エリアの豪華高層マンションを皮切りに2000年過ぎ、みなとみらい地区に海の見える高層・高級マンションの分譲が予想されるので、今後も紹介していきたいと話すと、みんなが興味深そうに話を聞いた。


 その後、いろいろ考えて、株投資の話しに乗ってみようと思い、2日後、平田浩一に連絡するとパソコン持ってるかと言われ、NEC9801DXをもってるというとメールアドレスを聞かれ教えると、株仲間のメールアドレスも教えてくれ、投資情報を送ってやるよと言ってくれ、売買の指示は、夜8時過ぎに電話を入れるからと言われ、翌日、12時15分に、橫浜駅前のN証券の前で会う約束をした。時間ぴったりに平田浩一が来て、お前の銀行はと聞かれ三菱銀行というと、俺も同じだから、振り込みから先にしようと言い、銀行で振り込みの書類を書いて、平田浩一が山下健一に4百万円を送金して、1千万にし、近くのN証券に言って、口座開設書類を書き、山下健一の口座ができ、すぐ、銀行へ行き、N証券の口座に1千万円を送金して1時後に手続きを終えて、平田浩一に、お礼を言って別れた。

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