第7話
「先生、サモン・チルドレンとは、何でしょうか。」
「サイキッカーや、霊能者の類と言えば、貴方にピンと来る回答かしら。」
僕も、『死神』を使い実際に人を殺すまで、そんなことができるなんて、おとぎ話の世界の話だと思っていた。
「FBIの捜査官とかにも実はサイキッカーがいるのだけれど、その中でも、精霊や眷属などを使役する能力がある若い人を指すの。」
「僕もそう…だと言うのですか?」
「貴方には死神がついている。しかも、使役する事が出来ているでしょう。」
確かに、僕はその能力で本当に父を殺してしまった。使えるとはいえ、こんな物騒な能力、むしろ無い方が有難い。それも自分で望むわけではなく、一度父を殺したいと思ったら以後勝手に使えるようになっただけであって、こんな能力があってどうしろと言うのだろう。
「ちなみに、私の『白狐』の能力の『過去を見抜く』というのは、その一つ。全部見抜けるわけじゃ無いけれどね。もし、私が貴方のことを全部お見通しだったら、嫌でしょう。」
その言葉に、僕は顔を赤らめた。松井先生に自分の気持ちが全て見抜かれているなんて、恥ずかしすぎることである。
「前フリが凄く長くなってしまったたけれど、私は文化人類学者という看板出してるけど、こんなトンデモなことも研究していたの。それが目に留まって、更に高い給与で、他のところで仕事をしない?というオファーが来たの。そこは、サモン・チルドレンをどう活かすか研究されている。」
「そのオファーとはどこから来たのでしょうか。」
「防衛省よ。防衛省特務局。」
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