28話目
姉さんと一緒に入るのって何時ぶりだろ。誰かとお風呂に入ったのは、恋伽にお風呂のはいり方教えて貰ったのが最後だった。
昔は良く姉さんと入ってた。僕が恥ずかしくなって一人で入ろうとすると、決まってあとから入ってきて。
一緒に入らなくなったのは姉さんが仕事で遠くに行くようになってからだった。それまではすごく恥ずかしかった。
「紗奈痒いところはない?」
「うん気持ちいい」
姉さんは僕の髪を洗ったり体洗うのが好きだと思う。一人で出来るって言っても、いいからいいからってそのまま洗ってくるんだ。姉さんの手つきは手馴れてて気持ちがいいんんだけど体洗う時前も洗おうとするのだけは、めてほしかった。
でも今は僕も女の子になっちゃってら恥ずかしいって思うことは無い。
いや少しだけ恥ずかしいかも。姉さんスタイル良くて見とれちゃう。
「お湯かけるわよ」
「うん」
泡を流したらお風呂に浸かった。
夏場だけど体が冷えるといけないからって、姉さんがお風呂沸かしたんだ。風邪の時でも数分入るの分には問題ないって言ってた。
僕がお風呂で温まっている間に、姉さんが髪を洗ってた。
こうして姉さんをゆっくり見ることってすごく久しぶんな気がする。話をしたり一緒にご飯を食べたりするけど。ずっと見ることは無かった。
姉さんも、僕も。昔と随分変わった。いや変わったのは僕だけかもしれない。姉さんは昔から頼りにされて頭も良かったし、リーダーをすることもあった。姉さんはすごく綺麗だから、告白されることもあったみたいだけど。全部断ったって笑いながら聞かされたこともあった。
姉さんは昔から僕を大切にしてくれた。付き合わなかったのだって、僕が一人にはるからだと思うし。
それに比べて僕は何にも変わってない。一人で生活するようにはなったし、姉さんが居なくても大丈夫になった。でも、こうして女の子になってまた姉さんに頼りっぱなしで。昔から僕は変わってない。何かあるとすく姉さんに頼って。
「紗奈ぼーっとしてるけど、もう上がる?」
気づいたら姉さんは髪も体も洗ってお風呂に入ってた。
「大丈夫、もう少し入ってたい」
「無理しないでね。風邪ひいてるんだから」
「うゆ」
「あーもう可愛い!」
「うっ」
抱きつかれると苦しい息できないから!
だるい中にどうにか姉さんの腕を叩いて抜け出すことが出来た。そのままの流れでお風呂からも上がった。
「紗奈、髪乾かしてあげるけらこっち来て」
「わかった」
いつもは自分で乾かしてるけど、今日は姉さんに任せることにした。だるいもん。
それに誰かにやってもらうの気持ちいいから。
姉さんに髪を乾かして貰っているとだんだん眠くなってきた。お風呂入って温まったからかな。
「ふぁー……」
「お風呂入ったから眠くなった?」
「ん」
「薬飲むにも何か食べなきゃ行けないし、紗奈もう少し起きてれる?お粥食べて薬飲めそう?」
「それくらいなら多分」
「今準備するから待ってね」
眠くてウトウトしてた僕は、そのままお粥を姉さんに食べさせてもらって、薬を飲んだ。
部屋について、布団に入るとすぐ僕は眠ってしまった
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