14話目
お昼を食べて下着を買ったショッピングモールに水着を買いに来た。
ちなみにお昼は素麺だった。
「さて、水着選びましょ」
夜玻とは別れて女の子だけで水着を買いに来た。とはいえ僕も女性物の水着売り場に来たのは初めてでどれを選べばいいのかよく分からないから姉さんに全て任せるつもりでいる。
「僕のは2人が選んだ後でいいよ」
「それじゃあ私選んでくるので、綾音さんは紗奈と選んでいてください」
恋伽は一人で選ぶみたい。僕より女の子歴が長いから出来るんだろうけどすごいな。
「それじゃ、紗奈行きましょう」
「うん」
姉さんと向かったのはビキニタイプの水着が置いてある所だった。
「姉さんこれ着るの?」
「昔からビキニ着てるのよ」
「そうなんだ」
姉さんは昔からスタイルが良くて、何を着てもよく似合っていた。出るところは出ていて引っ込むところは引っ込んでいる。
そんな体型が姉さんの体型で、もしかしたら僕もと思ったけど身長が低いとかっこよくないよね。
「色はどうするの?色々あるけど」
「黒ね。シンプルで好きなの、それにカッコイイでしょ?」
姉さんにそう言われると、不覚にもドキッとしてしまう。同性なんだけどな。
「この腰巻ついてる水着のも、カッコイイんじゃない?」
「確かにオシャレね。紗奈が選んでくれたものだもの、これにしましょ」
姉さんはあっさりと決めてしまった。決め手は僕なのだろうか。
ほとんど悩まずに水着を決めた姉さんは、張り切って僕の水着選びをはじめた。
「とりあえず布の面積は大きい方がいいわね。紗奈もあんまり肌出したくないでしょ?」
「うん」
男の子だった時は小学校なんかは海パンだけでも恥ずかしくはなかったけど、女の子の今は恥ずかしい。これは性別が変わったからなんだよね多分。
布の面積が大きい水着は簡単に言うとスクール水着みたいな感じで出ているのはだけだった。もちろんスカートが着いたものもある。
「出来れば姉さんみたいに腰巻付いてるのがいい。少しは足隠れるし姉さんとお揃いにできるから」
「嬉しい事言ってくれるわね。それじゃあ。このワンピース水着とタンキニ水着だとどっちがいい?」
姉さんの説明だと、ワンピース水着は競泳水着とかスク水とかのデザインみたい。姉さんが手に持っているのもスク水みたいなシンプルなデザインの水着だった。
タンキニ水着はタンクトップとキャミソールが一緒になった水着で普通の服にも見える可愛いデザインが多くて肌の露出も少ない。
どちらも肌は隠せるけど、どっちがいいんだろ。
「綾音さん水着決まりました?」
自分の水着を選んでいた恋伽が戻ってきた。
「もう選んだわ。ほらこれよ」
「うわぁ。凄いですね……。私にはとても着こなせませんよ」
「そうかしら?恋伽ちゃんも似合うと思うけど」
「私は、綾音さんみたいにスタイル良くないのでビキニは着れませんよ。せめてこの辺りです」
そう言って恋伽が選んだ水着をを見せてきた。
「それなんて言う水着?」
「これはフレアトップね。このフレアって言うのがついてるからフレアトップって言うの。ふんわりとしてて可愛いでしょ?」
「うん恋伽に似合うと思う」
「ありがう紗奈。紗奈は何にするの?」
「えっとタンキニ水着って言うのとワンピース水着のどっちかにしようと思うんだけど。姉さんみたいな腰巻付けるとしたらどっちがいいんだろ」
「うーん。腰巻はビキニとかに合わせるからタンキニとかよりは、ワンピース水着の方がいいんじゃない?それか、これなんかどう?モノキニって言うんだけど」
恋伽から渡された水着は前から見るとワンピースで後ろから見るとビキニに見える水着だった。
「これならスカート合わせてもいいし腰巻も似合うと思うわ。背中でちゃうけどね」
「そうね、背中でるけど紗奈に似合うと思うわ。それに上からパーカー着れば背中も見えないしいいんじゃない?」
確かにパーカー着れば隠れるから背中が見えてもいいかな。
「じゃあこれにする。色は何にしようかな、黒?」
「んー、水色とか明るい色がいいんじゃない?」
「灰色は?」
「いいかもしれないわね。灰色にしましょうか」
僕達はそれぞれの水着を買って店の外に出た。
店の外出ると案の定、夜玻がベンチに腰掛けて僕達を待っていた
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