3話目
恋伽に言われた通りに着替えてリビングに戻ると、恋伽はスマホでなにか調べている最中だった。
「恋伽、着替えてきたよ」
「OK、とりあえずこれで一安心なのかしら?でも私の服サイズ大きかったみたいね」
確かに袖が余ってて全体的にダボッとしてる。
「大丈夫動けるから」
「んーまあ紗奈がいいならいいわ」
「さっきまで何調べてたの?」
「ん?とりあえず紗奈みたいなことになった人が居ないか調べてたの。同じようなことがあったら事件とかニュースになりそうだからね」
「そっか。確かにニュースとかになっててもおかしくないよね」
「でも、何も情報ないのよ。噂くらいならあるかもって思ったんだけど何にもないし。紗奈何か心当たりは無いの?」
「昨日は帰ってきて家事をしてそのまま寝たから、何も特別なことはしてないよ」
「うーん。手がかりなしか。お姉さんには相談したの?」
「してない。仕事忙しそうだから」
「そこは相談しなさい。確かメールでやり取りしてるんでしょ?」
「うん」
「パソコンは紗奈の部屋よね、行きましょ」
部屋に戻るとパソコンにはメールが1件届いていた。姉さんからだった。
件名:ごめんなさい、帰れそうにないわ
前のメールに帰れそうって書いたけど、ごめんなさい。問題が発生して帰れそうにないわ。また落ち着いたらメールするわ
「やっぱり忙しそうだよ。メールするの辞めようよ」
「何言ってるのよ。弟···いや今は妹か。妹の一大事に心配しない姉は居ないのよ。ほらメール送りましょ」
恋伽に促されるままにメールを書いていく
件名:姉さん相談があるんだ
姉さん忙しいかもしれないけどごめん、相談したいことがあるんだ。
驚くかもしれないけど僕の体が女の子になっちゃった。信じれないかもしれないけど本当なんだ。どうしよう。
「こんな感じ?」
「そうね、もし信じてくれないようだったら写真を撮って送りましょ。気が引けるけど背に腹はかえられないわ」
すると直ぐにメールが帰ってきた。
件名:帰るわ
紗奈のことだから嘘とか冗談では無いのよね。わかったわ、今すぐ帰るから大人しく家にいなさい。
「良かったじゃない、紗奈。お姉さん帰って来るって」
「うん。でも仕事大丈夫なのかな」
「姉思いなのはいいけど、少しは自分の心配しなさい。そういえばお姉さん何のの仕事してるの?」
「研究者?」
「何で疑問形なの?」
「何研究してるか分からないんだ。研究所で働いてるのは知ってるんだけど」
「そうなのね、お姉さん何時くらいに帰ってくるのかしら」
「うーん、国外いるから明日になるんじゃないかな」
「国外にいるの!?」
「うん。飛行機のチケットも直ぐには取らないだろうし、多分明日のお昼とか早くても深夜になるんじゃないかな」
「どうしましょ、紗奈をこの家に一人にするのは危ないし、かと言って私の家に泊まるのも、お母さんにバレたら大変だし。そうだ私が紗奈の家に泊まれば良いのよ!これで一件落着だわ」
「着替えどうするの?」
「もちろん今から取ってくるのよ。それじゃあ待っててね」
「あっ待って…行っちゃった」
恋伽の泊まる部屋無いんだけど、どうしよう
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