幕間 イフネ・ミチヤは罠を仕掛けた
「で、ミチヤはあの宝珠になにを仕組んでいるわけ?」
遠見の水晶で酒場の様子を確認しながら、エリアリそんな質問を投げかけてくる。
それに対して、イフネは小さな苦笑いを浮かべて答えを返す。
「いやいや、
「ふーん。で、彼がそれを使うとどうなるの」
「おそらく、マジックアイテム慣れしていない彼はそれに気が付かず決定的なミスを犯してくれるはず。そのミスで持って、彼が日本人であると確定することになるわけでね」
「でも、もう異世界転移者ってことはわかってるでしょ。それじゃ駄目なの?」
「まあね。確かに彼は既に2つ、自分が異世界転移者であると知らず知らずの内に自白している。もっとも、それだけではまだ決定的な証拠にはならない。それはあくまで彼が異世界転移者であることの証明で、日本人であることの証明にはならないからな。だから、もう一つの証拠が欲しいわけで、そのための罠が、あの浄化の宝珠ってわけさ」
イフネは自信たっぷりに笑う
そうして彼は、もう一つの仕込みである泥人形に魔力を吹き込んでいった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます