第4話 『『本』さんたち』
みなさんは、『本』さんたちが、いかに大きな力を秘めているか、考えたことがありますか?
『本』は、地球人類さんの、知性の集合体なのであります。
たとえ、今の所有者さんが、上手に理解出来ないとしても、もしかしたら、先々になって、役に立つかもしれません。
1000年後は、世界遺産になるかもしれないです。
さらに、実は『本』さんの中には、『意識の影』というものが沈潜しているものなのです。
それは、虫干しして、叩いたり、振ったりしても、出てこないのです。
いわゆる、『焚書』とか、『焼却処分』したりすると、煙とともに、中から哀しげに漂い出てくるのです。
その姿は、普通は人の目には見えないのでありますが、あまりに大量だったり、大変に悲劇的な状況だったりすると、見える方もあるかもしれません。
特に深く愛されたり、沢山読まれた『本』さんは、なおさらです。
読んでもらえる順番を、じっと待っていた『本』さんが、読まれないまま、焼かれてしまう場合は、とても可愛そうです。
せめて、何か別のものに変身出来たら、よいのですけれども。
さて、ご主人さまは、結構、たくさんの『本』さんを持っています。
でも、最近は、強い近眼に乱視や、老眼も加わり、『本』を読むのが、苦しくなってきているせいもあり、あまり読まないようです。
ここが、狙い目なのだ、‼️
ぼくは、こうした、欲求不満の『本』さんに、働きかけました。
『新しい生活をしてみませんか?』
『いまなら、別居してる奥さんが、きと、本屋さんに、売るでしょう。新しい冒険が、新しいご主人が、きと、待っていますよ。その為には、まず、今のご主人を、上手にかたずけることが、まずは、必要不可欠で、あります。なに、本人も、『生きていて、良いのか?』とか、言ってる位だから、喜ぶでしょう。ね。』
ぼくは、沢山の『本』さんたちを誘惑して回りました。
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