第2話 最悪の状態
「.....お前、何で俺の閉鎖した厨二ブログの事を知っている」
「.....えっと.....だ、大胆ですね.....この場所、男子トイレ.....です.....」
「.....アァ!?」
俺は全てを確認する。
確かに男子トイレだ.....って.....今は良いんだよそれは。
コイツは俺は女として見てないから。
敵として見ているから。
何故か。
それはさっきも言ったがこのままでは俺の生活が壊されるからな!
この変な女によって!
「.....お前.....俺の厨二アニメブログは絶対に禁忌だからな.....言うなよ誰にも.....」
「え?何でですか?お師匠様。あのダークマターブログは最高でしたよです。2チャンネルもアニメも漫画もラノベだって。色々な掲載をして下さりましたです。オタクニュース.....で、それを閉鎖した時、相当悲しかったんですよ?私、です」
「.....いや、まぁそうだけど!ってか、何で管理者が俺って分かった!」
「お師匠様のYouTuberチャンネルの批判と私刑サイトで住所が分かりました!情報力です!」
くそう!くそう!!ネットの為にと思って!
おのれぇ!!!ネットの愚民どもめ!絶対に許さん!
俺はその様に思いながら、血泪を流す。
すると、えっと、と言いながら佳菜子がモジモジし始めた。
「.....えっと、所でお師匠様。その.....男子トイレってやっぱりまずい気がするです」
「そんな事は今は良い。尋問中だ。あのな、お師匠様っての止めろ。それから俺の事をオタクとして見るな。俺の.....」
「.....あの、お師匠様.....そのです.....えっと」
「話聞いてる?」
あ、ああ、そ、そうですね.....と言いながら。
太ももを擦り合わせる様にモジモジを繰り返す、佳菜子。
一体、何やってんだコイツは?
そんなに恥ずいか?と思っていると、予想外の答えが飛んで来た。
「.....お、お師匠.....じゃ無かった。優雅さん。その、本当に申し訳無いんですが.....後ろを見て目を閉じて耳を塞いで下さいです.....」
「は?何で.....」
「.....お、おトイレに行きたいです.....」
「.....」
マジかよ!?
だったら早く言えよ!?
俺は赤面でその様に思いながら、トイレの個室から出ようとした。
のだが、鍵が.....開かない。
「.....は!?」
「.....ど、どうしましたです.....?」
「.....その、えっと、鍵が開かない.....」
「.....えっと、漏れそうです」
俺の背後で股間を押さえながらモジモジして悶える少女。
こんなアニメみたいな。
って言うか、何が起こっている?
何故、俺はこんな目に遭っている!?
と思っていると悪どい神様のせいで。
ホームルームのチャイムが鳴った。
「でさぁ」
「へぇ?マジで?」
男子トイレのドアがガチャッとドアが開いた。
そして男子が入って来る。
嘘だろこれ!?
俺はその様に思いながら目の前を見る。
既に佳菜子はショーツを下ろして便座に腰掛けている。
そして完全なおトイレ体制になり.....俺が見下ろしている感じだ。
何やって、ってか、マジで嘘だろオメェ!?
「.....もう.....オシッコ.....無理です.....」
「ちょ、ちょ、ちょ!?」
そして佳菜子の太ももの間から何か水の様な音がした。
俺は赤面しながら叫び声を上げようとする。
その口がトイレをしている、佳菜子によって塞がれた。
真っ赤の真っ赤を通り越した頬の赤さで首をブンブンと振る。
「ウグゥ!」
「.....優雅さん.....嗅がないで.....聞かないでです.....」
一体、どうなるんだ俺の高校生活?
何で師匠と言われ、少女のおトイレ姿を男子トイレのしかも間近で見ているの俺?
ボッチの俺の生活がぶっ壊れていく感じがするんだが?
☆
「ははっワロタ」
「だろ?クッソワロタだろ?」
男子生徒が出入りする中。
男子トイレでおトイレを済ませた、佳菜子はショーツを上げながら。
俺を潤んだ目で見つめて来る。
「.....いや、流石に俺も悪かった。すまん.....」
「.....は、はいです.....」
猛烈に恥ずいのだろう。
俺を見れない様だ。
俺もちょっとこれは.....。
「.....」
「.....」
俺達は見なかったと言う事で静かにその場を後にして。
そして、そのまま関わり合いが無く担任に説教を食いながら。
放課後になってしまった。
☆
「.....いかん。あの姿が頭に残ってやがる.....」
高校生にはハッキリ言ってあの状況はキツイです。
マジで理性が壊れるかと思ったしよ。
俺はその様に思いながらため息を混じりで帰宅する。
学校以外は関わり合いは無いだろうし一応は.....。
と思いながら玄関を開けて、靴を見る。
誰か客が来ていた。
「.....?」
「あ、みーちゃん」
「.....その名は止めろってあれ程.....母さん」
目の前に黒髪のポニテに少しだけ白髪混じりで老けた様な、柔和な表情の母さんを見ながら。
俺は靴を見つつ静かに聞いてみる。
「誰か来てるのか?」
「そうね.....えっと、みーちゃん」
「な、何だ。意を決した様な」
「.....私、再婚するの。いい人が居てね.....それで」
まさかの言葉に俺は思いっきりに見開く。
と同時に抵抗感が.....嫌悪感が込み上げてきた。
いつかは有るだろうと思っていた事が遂に。
握り拳を作る。
余りにも嫌悪感が有った。
複雑に思っていると、母さんが俺の背中に触れて。
少しだけ複雑な顔付きで誘導する様にリビングに俺を母さんが招く。
そしてドアが開き.....唖然とした。
「.....お前!!!!?」
「.....お、お師匠様!?」
「「.....え?」」
立っている二人組。
どうやら再婚相手は子連れの様だ。
しかし、子連れは良いとして。
目の前に居たのが、俺の知っている女の子だった。
「.....佳菜子?知っているのか?」
再婚相手と思われる男性が見開きながらその様に話す。
知っているも何も.....。
と言いながら、何かを思い出した様に佳菜子はボッと赤面した。
「.....知っているの?優雅」
「.....いや、えっと.....」
どうしたら良いんでしょう?
俺達は佳菜子のトイレ姿を見た様な中です。
そんな事を言える筈も無い。
ましてや、二次元とかも言える筈が。
俺達は唖然とし有って。
何も言えなかった。
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