第22話:和美が結婚?

 クルーザーヨットを運転しながら、エンジンの調子も良さそうだと、確認しながら言った。30分位して、運転を塚田に、代わり、ヨットの中をニコラスが、見て回ると、あの爺さん、調理器具や、珈琲セット、冷蔵庫など、備品類を全部、おいて言ってくれたと驚いていた。丁寧に使っていたんだなーと言い、彼も、もっと長く、乗り続けたかったろうにとニコラスがしんみり言った。


 そうして、5時間くらいして、ナザレの浜辺が見えた。ナザレまで来て、あと4時間位だろうと言った。そして、ニコラスが珈琲とパンを持ってきてくれ、運転を交代して、食べた。そうして、夜9時に、リスボンのヨットハーバーに到着して、クルーザーヨットを係留して、タクシーを呼んで、帰っていった。

 

 その日は、気持ち良い疲れで、家に戻りシャワーを浴びてすぐ寝た。今週、土日のどちらか、みんなで、クルーザーヨットに乗ろうというと、美鈴さんと子供達が、楽しみだと言い、土曜日に行く出かけた。朝9時に、大型バンに乗り込んで、ヨットハーバーについて、子供達に足元に気をつけるんだよと言った。


 先日、手に入れた40フィート・カタマラン式のクルーザーヨットに乗り込むと、わーすごい、大きい。コンロも冷蔵庫もあるよと、子供達は、大はしゃぎだった。そこで、動き出すと揺れるからしっかりつかまってないと、船から海に落ちるぞと言うと、子供達が、椅子に、しっかりつかまった。


 エンジンをかけて、動き出すと、歓声が聞こえた。そうして、北に向かって、走り、エストリル、エリセイラからペ二シェという、海に突き出た岬を回って、ヨットハーバーに午後13時過ぎに帰った。子供達が、お腹が空いたとと言うので車に乗って、近くのレストランへ入り、どうだったと聞くと、子供達は、興奮気味に、良かった、又、乗りたいと言った。今度は、サンドイッチとか、食料を持ち込んで、ピクニックみたいにしていこうと話した。ヨットは10人位は、乗れそうで、夏場のクルーズは、さぞ爽快だろうと思われた。


 2012年11月10日、和美が、父に、相談があると言い、今、働いている、リスボンのカフェの息子さんと、仲良くなって、結婚したいと打ち明けた。その彼の御両親が、年をとり、仕事も辛くなったので、2013年、息子に店を譲ると言い、彼と一緒に、店を経営して欲しいと言われたそうだ。


 つきあい始めたのは、2012月1月からで息子さんが店に出るようになり、彼が毎日仕事し始めたので、一緒に仕事をする日が多くなったそうだ。結婚後は、そのカフェの2階に、住んで、御両親は、引退して、郊外の家に引っ越す様だと話してくれた。


 塚田守が、明日、彼を、連れてきてと言うと、翌日、夜7時に、和美さんが、恋人のカルロスを連れてきた。彼は、英語が話せるので、英語で話し、和美のどこが気に入ったのか聞くと、賢いこ事と、料理が上手で、気が利き、美人だと言った。


 結婚式は、どうするのか聞くと、まだ、結婚式を開く、時間も、お金もないと笑いながら言い、結婚式するとしても、自分の店で、自分達で手作りの結婚するしかないというので、それで良いから、すぐに、結婚式をしろと塚田守が言った。すると、わかりました、これで、御両親に結婚のお許しをいただいたと言う事で良いですねと言い、12月中に結婚式をしますと言った。

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