第9話:漫画喫茶と葬儀

 11時過ぎ、お客さんが少なくなって、今度どうするのと聞くと、美鈴さん

に聞くと、今のうちの商品の在庫がなくなるまでは,店を続けると言い、その

後は、今考えてないというと、もし、その後も商品が入るとしたら、どうする

と聞くと、食事を提供しないで、モーニング、ランチセット中心で、他、珈琲、

紅茶など、レモン、オレンジ、グレープ、リンゴジュースなど水物で、やって

いけば、家族の食費ぐらい稼げると思うと言った。出来るなら、店を続けたり

と言い、人手が足らなくなれば、女性のお手伝いか、女学生のアルバイトでも

募集すると言った。塚田守は、俺は、実の所、株の売買を、たまにしてる位で、

無職だから、手伝っても言いと話した。そして漫画や古本を、この店に入れて、

本棚に並べて、読める様に出来ると、面白いかも知れないと言った。


 そして1995年2月6日、お通夜の日、喫茶「美鈴」は、2月6日、7日、

8日、休業の看板を出し、立川葬儀所の近くの葬儀屋の会場の2室で、お通夜

を行い、8人がやってきて、当日は、男性3人、女性3人が、部屋に泊まった。

 2月7日、21人が出席したが、ご焼香だけとい言う、喫茶店の常連客が

10人も来て、遺影に手を合わせるだけで帰った。彼女と、亡き、御主人の

鹿島義朗さんは、秋田の山深い地域の出身で、中学を卒業し、東京に出て、

2人とも定時制高校に通って、喫茶店で修行を積んで、独立したと聞かされた。

 実家は専業農家で、東京に出てきたのは2人だけだったようだ。特に、会社

関係の花輪も少ないので、塚田守が、大きな花輪を送った。そして、葬儀の時

には、親戚筋の人達には、目立たないように、して、喫茶店の常連さんと言う

事で、紹介して欲しいと、鹿島美鈴さんに、話しておいた。


 そして葬儀は滞りなく、終了し、精進落としをいただいて、解散し、近くの、

お寺に、近親者のみが、付き添った。葬式が終了して、塚田守は、美鈴さんに、

もし、店を続けるなら、私が、出資者になって、喫茶店事業に,投資家として、

お手伝いして良いかなと言うと、それは、ありがたいけど、儲からないかも

知れないよと言うと、構わないよと,笑いながら言った。


 しかし、私の考えも、入れさせてもらうよと言った。それは、出資者だから、

構わないと美鈴さんが言った。塚田守が、学生に人気の漫画と雑誌を本棚に

おいて、長い時間いられる様に、漫画、本を自由に読めて、飲食代と合計で、

半日、11から14時で千円、15時から18時で千円で使える様にした。


 鹿島義朗さんの生命保険は、休業補償とか、病気、入院、手術の保証だけで

死亡保険はなく、ほとんど金が入らない。また残っている預貯金も20万円、

支払いが半年分の20万円、店に残った残金10万円と,経済的には、厳しい

と言った。


 24席ある、店が、埋まる様になり、4時間セットの客が増えて、メニュー

もホットドッグを増やすと、かなり忙しくなり来た時に、男子学生,市川敏夫

さんと、女子学生:石田歩さんがが、食事付きで時給500円ならアルバイト

しますと言うと、鹿島美鈴さんが了解しましたと言うと、数日後、勤務表を

書いて、常時2人が、店を手伝えるようにすると言ってくれた。

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