魔女の期待

本編

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ご主人は私を置いて旅に出た薄情者ですわ。


それでも私はご主人を忘れられません。


魔導士は何人も居るのに、私はご主人を待ち続けてしまいます。


早く帰って来ないかしら。


…………。


私はご主人から役割を与えられました。


その役割は魔導協会の本拠地を守護する事ですわ。


私を差し置いて淫乱な安喜をお供に選んだのか、ご主人は教えてくれませんでした。


私に何か不備があったのでしょうか?


それが事実なら改善したいと思っていますが、考えても答えまでませんでした。


これはご主人が私に与えた試練なのでしょう。


そうに違いありません。


ご主人は私を愛しているのですから。


…………。


魔法の原典が壊れた事で魔法と言う根底を失った魔法社会は成り立たなくなりました。


それでも、魔法を失っても、魔法使いは権力を持っています。


魔法使いは使いではなくなりましたが、沢山の魔道具を所有しています。


魔道具は魔石ませきから作られた道具の総称です。


魔獣の失敗作や魔獣の副産物とも言われている魔石は魔女から産まれた魔人の子供です。


意思を持っていないので子供という呼称は正確ではないのかもしれませんが。


魔法が世界を支配する以前、魔人たちは魔石を失敗作と見なしたそうです。


放棄された失敗作に目を付けた人々が居ました。


それは後に魔石鍛冶師ませきかじしと呼ばれる人々です。


最初に作られた魔道具は魔100%の剣、魔剣まけんでした。


非常に堅牢な素材、魔は鉄や銅の様に熱で柔軟にする事は出来ません。


魔石鍛冶師は魔導まどうの始まりとも呼ばれています。


意思なき魔石は導きに従い剣に変容したと文献は示します。


本当に始まりが魔石鍛冶師であるかはわかりません。


現代に魔石鍛冶師は存在しないからです。


魔人を殺しうる魔道具を作り出した魔石鍛冶師は皆、殺されたからです。


それでも魔道具は残り続けました。


導き手を失っても……。


私は魔道具と同じ道を歩みたくはありません。


だから私はご主人を守れる強さを欲します。


ご主人を守れる様に常に御側に居たいのです。


それは叶いませんでしたが……。


なぜ、ご主人は私を連れて行ってくれなかったのでしょうか?


今の私では力不足なのでしょうか?


安喜とは同等の力を持っていると思っているのですが。


何か足りないのでしょうか……。


【区切り】


私のご主人、大和様が帰ってきました。


なんでも『魔導士に協力的な魔人を見つけた』との事です。


『魔人は敵』その常識をご主人は変えようとしているのです。


やはり、ご主人は素晴らしい人です。


そう思えば思う程、安喜さんがご主人の側に居る事が不思議でなりません。


経験が豊富――と言えば聞こえは良いですが、ご主人から許されているからと様々な男性と身体を重ねている安喜さんは気の多い浮気者、です。


大切に愛してくださるご主人を差し置いて他の男性と××××するなんて……。


やはり、安喜さんの事は好きになれない――と思います。


ご主人は何で、そんな安喜さんを選んで、私を連れて行かなかったのでしょうか。


次は譲りません。


次こそ、私がご主人のお供をします。


例え、説得が失敗しても、私は諦めません。


絶対に……。


会えない日々はもう嫌です。


【区切り】


魔導士の会議を終えたご主人から「魔人、三眼狼さんがんろうと結んだ仮の友好関係が魔導協会に認められた。再び山川やまかわへ行く」と言われました。


「私も連れて行ってください」そう進言しました。


結果は「今回も安喜と二人で行く予定だ。加奈かなはここで皆を守って欲しい」でした。


皆を守る。


確かに大切な事です。


魔導協会の本部がある、ここ林田には多くの人々が暮らしています。


ここは魔人の領地と隣接していないので、数日後、戦地に成る事は無いと思います。


が、林田の隣にある原岡はらおかには魔導勢力の防衛線があります。


魔人の侵攻に対処する為に内地から魔女が救援に向かう時が来る。


それをご主人は予想しているのだと思います。


ご主人は私に役割を与えてくれます。


それは嫌ではありません。


ですが、私は側に居たいのです。


期待を裏切ってでも……。


失望はされたくありません。


でもご主人は、そんな私を受け入れてくれる――そう思ってしまいます。


私は愚か者ですが、そんな私を受け入れたのはご主人です。


ですから、私は、ついて行きます。


【区切り】


貨物用の馬車、その荷台に積まれた木箱の中に私は身を潜めています。


この木箱は到着するまで開けられる予定はない筈です。


そういう箱を選びましたので……。


ご主人は怒るでしょうか?


それとも『加奈かなを御しきれなかった』と、ご自身を責めるのでしょうか?


ご主人は他責しない人です。


全てを背負い込んでしまいます。


私を救ってくださった、その時も……。


…………。


あれは、7年前――私が魔女だと発覚した時の出来事です。


人攫いに襲われた私を助けてくださったあの時『家族を守れなくて、すまなかった』とご主人は言ってくれました。


襲われたのは私が魔女だから、そのせいで家族が殺されたのに……ご主人は『魔女を守るのは魔導士の使命だ』と言い、悔いていました。


魔導士の使命。


それに準ずるご主人は、理想的な魔導士様でした。


ご主人を理想的――と呼ぶのは、理想的では無い魔導士が居るからです。


昔は噂で聞いた事がある――程度でしたが、ご主人に付き添い他の魔導士と面会した際、それを実感しました。


…………。


ある魔導士は魔導印で拘束具を作り魔女を支配していました。


意志ある魔女を、人間を、道具の様に扱っていました。


魔女は危険な存在です。


制御できない魔は周囲の人や物、自身さえ傷つけてしまいます。


大昔の事です。


魔法が世界を支配して間もない頃、今の様な魔導士は居なかった、そうです。


その時代、魔女は災いを呼ぶ者――とも呼ばれていた、そうです。


魔獣を産むから――だけではありません。


魔の瓶から溢れた魔が具現化し、魔物を形成していたから、だそうです。


無害な魔物もあったそうですが、凶器と成り得る魔物もあったそうです。


魔物を成す魔女を恐れた人々は魔女を処刑しました。


魔女は忌むべき存在――それが当時の認識だったそうです。


その状況を一変させた男性が居たそうです。


それが最初の魔導士です。


魔女の魔を魔導で導いた末、魔女の安全を人々に証明しました。


『魔女が処刑される理由は無くなった』それが彼の偉業です。


その偉業は素晴らしいものですが、魔女を恐れる人々は居なくなりませんでした。


魔導の力を疑う者たちが居続けるからです。


それ以外にも、魔導の力を信じる人の中に魔女を恐れる人が居ました。


魔導印で具現化した凶器が自分達へ向けられる――そんな可能性を恐れる人々が……。


それは有り得ない無い――とは言えません。


魔導印によっては、魔導士の命令が無くても、魔女の意思で魔を具現化できるものがあるからです。


私のご主人は魔女を信頼しているので魔女の意思で魔法印が使えます。


…………。


一人の魔導士に対して複数の魔女が居ても、魔導士の許可が必要である限り、魔導士から離れて魔女が活躍する事は出来ません。


だから、魔導印の使用権限、その一部を魔女に与える事は合理的ですが、裏切りの危険性が生じます。


過去、魔女が魔導印を用い、人々を害した事件がありました。


その魔女は捕まり罰せられましたが、魔女の自由を許容できない人々は『それ見た事か!』と魔女に多くの権限を与えた魔導士を非難しました。


魔女の人権を重視した結果、魔女は生きづらくなりました。


そして、魔女を束縛し、制御する方法が許容され始めました。


全ての社会で、とは成りませんでしたが、魔女を嫌う社会では、今も魔女の人権を軽んじる魔導が行われています。


ご主人は『他所に口を出す気は無い』と言いながら『俺はやらない』と言っています。


魔導社会には異なる価値観が存在します。


だから、魔導協会は一枚岩ではありません。


それは、魔導協会が魔法使いから魔導士や魔女を守るために作られた組織だから――です。


【区切り】


予定通り、私は山川へ着いた後、ご主人に見つかった。


ご主人から「なぜ、ここに居るんですか?」と聞かれた私は素直に「ご主人と一緒に居たいから、です」と答えましたら、ご主人は困った表情をされました。


困らせている事に申し訳なさを感じてはいますが、私の気持ちを知らないのか、除け者にする事が許せなかったのですから、仕方のない事です。


行動で示した際、ご主人はその気持ちを汲んでくださいます。


ですから、安易に私を追い出す事はしない筈です。


「そうか……。勝手な行動はしないと約束できますか?」と私に聞くご主人は私が山川で生活する事を前向きにとらえてくださいました。


「はい」と即答した私は「山川のあるじは三眼狼なので、彼の許可を得られなければ難しいんですが、それは分かっていますか?」と確認された。


「分かってます」そう答えたら。


三眼狼さんがんろうと話してくる。戻るまで安喜と一緒に居てください」


「分かりました」


「安喜、よろしく頼みます」


「ええ」


「じゃあ、行ってくる」


そう言い残し、ご主人は私たちと別行動を始めました。


【区切り】


「三眼狼から許可を得られました」と告げたご主人から「三眼狼を刺激しない様に気を付けてください」と言われたました。


「はい、分かっております」


そう答えた私に「与えられた部屋に案内します」と言ったご主人は歩き出しました。


…………。


部屋で過ごしていた私は部屋に来てくださったご主人から「夕ご飯です。食堂に行きましょう」と呼ばれました。


食堂で魔人――三眼狼さんがんろう三眼狼さんがんろうの魔女――隼人はやととあいさつを行いました。


隼人はやと――その名前は魔法の原典を壊した悪人と同じです。


同じですがここに居る隼人は女性です。


悪人は男性ですから、同じ名前の他人だと思われます。


顔や体格もかけ離れているので、魔法使いたちが性別や容姿を間違えていない限りは……。


贅沢とは言い難い食事でした。


三眼狼さんがんろうは支配者なのに裕福な生活を送っていないのでしょうか。


単純に食に対する関心が薄いのでしょうか。


何方にせよ、支配者の贅沢三昧で民衆が苦しまないのは、悪い事では無いと思います。


【区切り】


夜中、私は眠りから覚めてしまいました。


尿意のせいで薄暗い廊下を歩く事に成りました。


魔人の領地である、その事実に私は安心できません。


私は間者では無いのですから、足音を立てない様に歩くべきではない、と分かってはいても、不安はそれを促してしまいます。


余計な事を考えていた影響なのか、道に迷ってしまいました。


早く用事を済ませて、眠りたいのですが、ここが何処か分かりません。


広い館ですが、歩き続けたら、何時か辿り着くと信じて、歩みを止めなかった私は、見知らぬ部屋から漏れる明かりに救われました。


何やら、男性と女性の話し声が聞こえてきました。


内容は聞き取れません。


夜中に何を話しているのか、気に成ってしまいました。


悪事の相談でしょうか?


その可能性は高いとは言えませんが、ここは魔人の拠点なのですから、あってもおかしくはありません。


聞き耳を立てようと近づいた私は扉を開け、部屋から出てきた男性を見ました。


薄暗く、はっきりと見えた訳ではありませんが、その人物は、魔法の原典を壊した悪人、隼人はやと――でした。


その顔は何度も写真で見た事があります。


若き魔法の継承であり、魔法秩序を終わらせた人。


見間違える事は無い――と思います。


ご主人に伝えないと。


息を潜めた私は隼人? が見えなくなるまで闇に身を隠しました。


隼人? が視界から消えた後、私はご主人の部屋を探し始めました。


【区切り】


ご主人の部屋に侵入した私は寝具で寝ているご主人へ「起きてください、ごしゅじ~ん」と声をかけながら身体を揺すって、おこしました。


「もう朝か?」と少し寝ぼけているご主人へ「ここに、居ます」と言ってしまった私は焦っていました。


「何が居るんですか?」


そう言われた私は冷静さを失っていた自分を律します。


「隼人です!」


「そりゃー、居るだろ」


雑な反応を示すご主人は事の重大さに気付いていません。


それは何故でしょう?


まだ、寝ぼけているから、でしょうか?


そう言えば、ここには女性の隼人さんがいらっしゃいました。


ご主人はその隼人さんと勘違いしているのでしょう。


「その隼人さんではありません。指名手配されている隼人さんです~」


と言いましたら、


上体を起こしたご主人から「あの隼人か?」と聞かれました。


「はい」と私は答えましたが薄暗くはっきりと見た訳ではありません。


ですから「本物か? 見間違いじゃなくて?」と確認された私は「おそらく」と付け加えてしまいました。


「一応、調べてみます。加奈かなは待機していてください」と言われてしまいました。


「私も手伝います!」と進言しましたが。


「駄目です」と言われてしまいました。


「……」私はご主人から信用されていないのでしょうか?


私は役立たずだと思われているのでしょうか?


それで、私を同行させてくださらなかったのでしょうか?


落ち込んだ私はご主人から「三眼狼さんがんろうたちは加奈を知りません。知らない者が何かを探っていては、警戒させてしまいます」と言われました。


それは正しいです。


それでも私は役に立ちたい――です。


だから「私はこの目で見ました。指名手配犯がここに居るのなら……、それは三眼狼さんがんろうが匿っている――と言う事です。そのような者と同盟など結ぶべきではありません」


私の語りをご主人は黙って聞いています。


「もし、指名手配されている隼人が匿われていなかった時は、私一人が罰を受けます。ですから、私に調べさせてください。間違っていた時の事を考えましたら、ご主人が調べるより私一人で調査した方が良いと思います」


そう語り終えた私は無言を続けるご主人の答えを待ちます。


「……」


十秒ほど、経過した頃でしょうか?


ご主人は「本気ですか?」と私に問いました。


「本気です」私は即答しました。


「これから話す事は俺が加奈に隠していた事だ」


「隠していた事……ですか?」


「ああ、加奈の言う通りここには指名手配されている隼人が居る」


「えっ……」


「三眼狼は隼人を匿っている。それは隼人――魔女が彼を大切にしているから、だが」


「魔女が……えっ、でも! あの人は三眼狼の……」


「表向きは、な。実態は違う」


「どういうことですか?」


「俺も詳しくは知らない。が、三眼狼さんがんろうはあの魔女――隼人に逆らえない」


「……」それを聞かされた私は驚きました。


魔女が魔人に支配される、それは普通です。


ですが、魔人が魔女に支配される、それは信じがたい状態です。


「三眼狼が俺たち、魔導士に協力的な理由は隼人が俺たちを敵視していないからだ」


「……」


「魔人なら自分たちを魔法から解放した救世主さえ、切り捨てると考えているのかもしれないが、それは間違いだ。あいつを生かしているのは魔女だからな」


「でも、それは……」


「加奈はここに来てほしくなかった」


「えっ」


「加奈は魔導士に仕える理想的な魔女だ。俺には勿体ないほどに」


「そんな事――ないです……」


「だが、理想的すぎるんだ」


「すぎる――ですか……」


「ああ、俺は協力できる魔人とは協力した方が良いと考えている。その為に指名手配犯を見逃しても、な」


「……」


「失望したか?」


「え……」


「正義を語るなら、悪人を懲らしめるべきだろう」


「それは……」


「だが、俺は正義じゃない。汚らしい存在だ」


「そんなこと……」否定したくても言葉を口に出来ません。


「俺が魔女の意思を大切にしているのは、俺が善人だからじゃない。俺が悪人に成りたくなかったからだ」


「……」


「加奈は勘違いしていたんだ。後ろ向きな動機を善良な皮で覆い隠した俺を物語の理想的な魔導士様に重ねていただけだ」


「……」何も言えません。


言い返せません。


私が信じていたご主人は偽物だったのでしょうか?


「失望したか? こんな俺で……」


なんでそんな事を聞くんでしょうか?


私にそう言って欲しいかのように……。


答えたくない私は「安喜は、安喜は知っているのですか?」と聞いて話を逸らしました。


「ああ、あいつは知ってるだろうな。俺を便利な奴として扱っているから」


「……」確かに安喜さんはご主人を愛していない、そう考えられる行動を繰り返しています。


ご主人以外の男性と身体の関係を持っているのですから。


ご主人は魔導士様ではない――それは正しいのかもしれません。


ですが、私を助けれてくた事、私を大切にしてくれた事、それは全て偽物だったのでしょうか?


私は違う、と思います。


否、違いと思いたい――だけかもしれません。


ご主人の告白を聞いた後でも、探してしまいます。


ご主人が悪人ではないと証明する何かを――。


私は信じたいんです。


ご主人が悪人ではないと。


「分かったか、俺はそういう奴なんだ。だから――」


「だから、なんですか……」


「?」


「ご主人が魔導士様じゃないから、なんなんですか!」


「加奈?」


「本当のご主人が陰湿でも、ご主人が私の魔導士様である事は変わりません! 私を救い導いてくれた事は変わりません!」


「加奈……」


「ご主人が、そう見て欲しくない、そういうのでしたら、叶えて差し上げます」


「……」


「ですが、私はご主人の側から離れる気はありません」


「え……?」


「確かに、私はご主人の事を、魔導士様に重ねた事は何度もありますが、私がご主人に仕えているのは、魔導士様だからではありません。ご主人だから仕えているんです。勘違いしないでください!」


「……」


「分かりましたか!」


「はい!」


私は指名手配犯を見なかった事にしました。


ご主人に仕え続ける為に。


「お聞きしたい事があるのですが、よろしいですか?」


「なんだ?」


「ご主人は私に指名手配犯の隠ぺいを告発させようとした理由を知りたいのですが」


「理由……」


「私を手放す、否、魔導士としての地位を失う大問題です。自分の為に魔導士様を演じていたのでしたら、自分の評価を下げる理由が分かりません」


「それは……」


「それは――なんですか?」


「加奈を穢したくなかった、から」


「私を穢す――ですか?」


「ああ、俺にとって加奈は物語の魔女だったんだ。清らかで真っ直ぐな魔女。そんな魔女が俺の手で汚れると思ったら、それは嫌だ――と思ったんだ」


「そのような事が理由だったんですか……」


私は呆れましたがご主人は真剣です。


「ほら、芸術的なお菓子ってあるだろ、食べるのがもったいないやつ」


「はい」


「それって食べ物なんだが、食べる為に崩したくないんだ」


「はあ」


「崩れているんなら、気に成らないんだが、俺が崩すのは、こう、嫌なんだ。だから――」


「ご主人を悪人だと思って欲しかった――と言う事ですか?」


「はい、そうです」


「はあーー」


ため息が出て当然だと思います。


何でしょうか、その理由は。


私は食べられるが食べたくないケーキですか。


ご主人は私をそう見ていたんですね。


私は私を穢れない存在だと思っていませんでしたが、それはお互い様、と言う事でしょうか?


【おわり?】





「魔女を苦しめる魔導士は善良な指導者か? 俺は違うと思っている。俺はそんな魔導士が嫌いだ。だから、魔女の意思を尊重していた。それは俺が善人だからじゃない。俺が悪人に成りたくなかったからだ」

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