第11話:北海道旅行と新たな友人
石津健之助は、秋田で仕事をしている頃、同じプロパー仲間に、海釣りを教え
てもらい、それ以来、釣り好きになった。最近、熱海でも釣りを始めてマンション
から歩いて、釣り宿の船に乗って、シロギスや、アオリイカ、メジナ、メバルを
釣ってくることが増えて、釣れると、中村小夜子さんを呼んで、刺身や天ぷら、
塩焼き、煮付けなどにして、酒を飲みながら楽しむようになった。すると、
奥さんが夕飯のおかずを作らなくて良いので、大助かりだと笑いながら言った。
奥さんの方は、船に酔いやすく、誘っても、いつも、断られてばかりだったが、
石津健之助は、月に1、2回は、釣り船に乗って魚を釣る日が続いた。5月になり
、梅雨があけ、7月の暑い日、中村小夜子が土日にかけて、北海道に行きませんかと
、誘われて、そうね、夏の北海道行ってみたいわねと石津の奥さんが同意した。
7月12日、羽田から函館空港に入り、湯の川温泉に宿を取り、函館空港からバス
で湯の川温泉の宿にチェックインして、函館駅近くの市場で、函館塩ラーメンと
いかソーメンを食べに行き、翌日の札幌行きの切符を買って、宿に戻り、ゆっくり
温泉に入り、早めに床についた。
翌日、朝6時過ぎに起て、7時過ぎにチェックアウトし、タクシーで函館駅
へ行き、9時近くの特急で13時前に札幌に到着。 札幌駅前の、お寿司屋さんで
、寿司を食べてタクシーで、すすき野のホテルに行き、荷物を置いて、すすき野
の周辺をぶらついた。その後チェックインし、夕方、大通公園を散策して、
札幌味噌ラーメンの名店に入り、食事を終えた。近くのパブに入って、上等な
ニッカウヰスキーをロックでいただいき、雰囲気が良いので、つい飲み過ぎて、
ホテルに戻ると、ベッドに入り、すぐ寝てしまった。
翌朝、早めに目覚めて、早朝の清々しさに、誘われ大通公園を散歩して、朝食を
とって、8時過ぎにホテルをチェックアウトした。電車で千歳へ行き、11時前の
千歳発、羽田空港行きの飛行機で帰り、7月16日の午後4時前に熱海の
マンションに到着した。
その後も、中村小夜子さんは、歌謡ショーを開いて、大いに楽しんでいた。
また石津健之助が、定期的に船宿に通って、釣りを楽しんでいるのを見ていた
同じマンションに住む加納幸夫、和美さん夫婦に声かけられて、良かったら、
私たちのカラマラン・クルーザーヨットで、釣りを一緒にしませんかと誘われた。
しかし家内は、船に弱いので、私1人だけで良かったら、お供しますと答えると
、是非、行きましょうとしい、毎週、月、水、金曜に熱海の近海をクルーズして
いると言った。そこで、来週の水曜日、宜しくお願いしますと石津健之助が言うと
、加納夫婦が楽しみにしていますといい、釣りを教えて下さいと言うので、
わかりましたと答えた。約束の水曜日は、晴天とまでは行かないが、曇り空で、
あまり暑くなかった。加納幸夫さんが、魚がかかったが、引き上げ様と思った時に
、逃げられる事が多いと言った。
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