ここに書くべきことなのかはわかりません。
この話を読んで、自分の性別について考えさせられた。
私は自分のことをXジェンダーだと思っていたけれど、それはどこかで男になりたい自分を押しとどめているのとおんなじでもあった。
アリッサさんが女性になった時、彼女の恋愛対象は男の人に移るのではないかと思っていた。けれど、アリッサさんはレズビアンだ。
男性から女性に変わって、でもレズビアンなんて……信じられなかった。私も本当は、男になって、ゲイになりたい。でもそんな人今まで見たことも聞いたこともなかった。だから、許されないと思っていたし、そんなこと言ったら全てが壊れると思っていた。
でもこの話を見て、私は多分変わらざるおえなくなった。自分に正直にならなければいけなくなった。それは私が一番望んでいたことで、するべきことだった。
自分のことを長く書いてしまい、申し訳ありません。応援コメントに書くべきかわかりませんでしたが、こちらに書いてしまいました。
とにかく、ありがとう。愛さんの全てをありのままに書いてくれた文章に、私は救われました。ありがとう、愛さん、アリッサさん、優しい娘さんたちに。
タイ系アメリカ人の夫が突如、自分がトランスジェンダー(性同一性障害者)だとカミングアウト! その妻が「10年後にも大切な出来事を忘れないため」に書き綴る備忘録。
というわけでこちら、“女性”である夫と共に家族そろって生きることを決めた著者さんのエッセイになります。
最初に夫がトランスジェンダーだと知った彼女の心情、本当に日本人らしい感じなんですよ。こうしたものに慣れてない、極々普通人で。
募りゆく不安――夫を失うのではないか――の過程と知らされた後の衝撃、さらには憤りまでもがていねい且つ赤裸々に綴られていて、胸が詰まります。でも、著者さんはそこから2年をかけて、“アリッサ”になった夫と向き合うことを決めるんです。
そして紐解かれていく夫の目覚めの話も実に深い。だって、カミングアウトってそれまでの自分と他人との関係性を全部引っ繰り返すものですから。
著者さんの覚悟とアリッサさんの覚悟、このふたつがもたらした新しい家族の形。いっしょに追いかけていきましょう!
(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=髙橋 剛)