第52話 長い旅路とクルーザーバイク
『つーわけで、アタイはここで一晩を過ごすことになりそうだ。空は先に行っててくれ。大丈夫。必ず追いつく』
「え?いや、茜?それって死亡フラグじゃないよね」
『生きるフラグだよ。明日の朝になったら合流しようぜ』
「うん……信じてるよ」
スマホの画面をタップして、通話を終える。イヤホンには茜の声に代わってミス・リードの声が届いていた。
『ああ、オフロードを選んだ人たちが次々とビバークしていきますねぇ。街灯も無い山の中。ただでさえ足元も悪いとなると、さすがに走行し続ける猛者はいませんでしたかぁ。
一方、オンロード側もあまりに長い距離に倒れていく選手たちが多数ですぅ。ちなみに地図上で見ると、オフロードコースは15kmで、オンロード側が200kmだったんですねぇ。平面上の話なので、獲得標高を入れると違った話になるでしょうけどぉ。
さすがに女子中学生が二人で山の中に放置って状況は……正直なんとかならないんですかぁ?
ならないですかぁ』
ミス・リードもさすがに心配しているようだ。真面目に運営上層部と掛け合っている。
「さて、僕も宿を取ろうか。どう思う?エスケープ」
茜がいなくなると、途端に自転車に話しかける癖を見せる空。寂しいのだ。ただ、エスケープは何も答えない。ただいつものように静かに走行していくだけである。
「合流地点で茜を待ってても良いんだけど、さすがに気を遣わせちゃうし、かといって茜を待たないで進むのも気が乗らないし……うーん」
考える空の視界の端に、キラキラと光る看板が見えた。まだ日没からそんなに時間が経過していないので、どんな店が開いていても不思議じゃない。
海沿いの街にある、その店は……
「自転車屋さん……」
空の興味を惹く看板だった。実際にはバイク屋と兼業のようで、中にはオートバイも何台か見える。この手の店なら大概、自転車は本当にオートバイのついでに販売する程度なのだが、この店は対比が逆だった。自転車中心である。
「……ちょっと寄っていこうかな。時間もあるし」
茜に言ったら『寄り道している場合じゃないだろ』と言われるはずのそれだが、今日は口うるさい彼女もいないのだ。楽しみを抱えて、中に入る。
絡まるような金髪を肩まで伸ばし、同じく脱色した髭をさすった男が一人、自転車のハンドルを選んでいた。
部品単位でばら売りしているこの店に、彼も興味を持って立ち寄ったのだ。ちょうどサーフィンの帰り道で、ラフなボードショーツ姿に上から革ジャンを羽織った滅茶苦茶な季節感の恰好をしている。
「Yay.まさかこんなところにクルーザーバイクのパーツ売りやってるShopがあるとは、俺もLuckyだぜ」
そのマッチョな巨漢に、空は見覚えがあった。
「あ、あれ?ボブさん?」
「Huh?きみは……空ちゃんじゃないか。Whoa.久しぶりだな!」
いつぞや新潟で会った海の家の店主。ボブと名乗る本名不明の男だった。
「やっぱりボブさ……んっぷ!?」
熱いハグで再会を祝福される空。あっというまに後ろに手を回されたかと思ったら、そのまま抱き寄せられていた。身長差があるため、空がつま先立ちになる。
「いやー、偶然ってのは続くもんだ。冬でもサーフィンがしたくなったから宮崎まで来てみたんだが、まさかこんな素敵なShopに出会えて、しかも空ちゃんにも会えるなんてな。最高だぜGod!」
「あ、あははー。僕も嬉しいです。けどそろそろ放してください。お店の人も見てますから」
空がボブの背中をタップする。きつく抱きしめられて苦しいのだが、ボブに至っては鼻息荒くすーはーと深呼吸している。しばらく我慢するしかないらしい。
「いやー、sorry.空ちゃん。あまりにも驚いたもんでさ」
「い、いえ。けほっ。だ、大丈夫です。僕も嬉しいですよ。ボブさん」
数十秒の時間をおいてようやく解放された空が、少しむせ返る。ボブから漂う男と海の臭いが、まだ鼻の奥に残っている気がする。
「ところで、ボブさんは何を買いに来たんですか?」
「Ahem.いや実は、この店を見かけて入ってみたんだが、何も買う予定は無かったんだ。ただ、実際に入ってみると期待以上でさ。見てくれよ。この圧倒的な数のクルーザーバイク用パーツ!」
部品ごとのばら売り自体は、プロショップなどでよく見る。ただ、その店のラインナップはMTBやロードより、クルーザーに焦点を当てていた。
大きく湾曲したハンドルや、長い背もたれのついたサドル。金ぴかのチェーンや、大きなライト。それからママチャリやBMX用だと思われる部品にいたるまで、いろいろ……
「わぁ。凄い」
「空ちゃんにも分かるかい?……いや、空ちゃんだからこそ分かるだろうな。俺さ、あれから自転車のこと勉強したんだよ。知れば知るほどexcitingでな」
ボブは両手を広げた。何やらヤバイ薬でもやっているんじゃないかと思うほどにはオーバーなリアクションを取りながら、その手をぎゅっと胸の前で組む。
「今までShopの人間に頼んで組み立ててもらうばかりを、BOB Customって名付けてたけどさ。自分で組み上げてみることが、本当に楽しいんじゃないかって……だから工具とかも買ってみたんだぜ。Do it yourselfだ」
そういえば、ボブはつい先々週まで、自転車にメンテナンスが必要なことさえ知らず、錆びだらけにしていた。だから空と茜がいろいろ教えていたのだ。
それが、今やここまで成長するとは、空も教えた甲斐がある。
「ところで、クルーザーバイクって何なんですか?ビーチクルーザーの親戚?」
空がこてんと小首をかしげる。ボブはその頬を両手で持って、元の位置に首を戻した。むぎゅう……
「よく聞いてくれたな。元々ビーチクルーザーってのは、俺たちみたいなサーファーが良い波を追いかけて、beachをrideするための車体だったわけだ。だから砂に沈まないように、タイヤが太くなっている。ここまでOK?」
「あ、はい」
ここまでは先々週に空が聞いた話。
で、ここからが新しい話になる。
「そのビーチクルーザーってのは、砂浜を走らなくてもcoolだろ。だから街中でも格好つけて使われるようになったんだ。そこで、砂浜よりも街中で活躍するようなデザイン重視のバイクを、クルーザーバイクと呼ぶようになったんだぜ。Honey」
「あ、そういう事なんですね」
空は納得する。
このクルーザーバイクというのは、アメリカからネット通販などを通じて日本に広まり、現在ではホームセンターや自転車店のママチャリコーナーにも置いてある車体だ。
もっとも、本場アメリカの『ガチでカッコイイ自転車』と、日本の『とりあえずママチャリのフレームを流線型にしておけば何でもクルーザーバイクだろ』という姿勢の違いはあるかもしれないが。
「空ちゃん。こいつを見てくれ。What do you think?」
「え、っと……凄く、大きいです」
ボブが見せてきたのは、空が片手で握っても指が届かないほどの直径の棒……先端は太くなっていて、傘のように広がっている。
そう……ラッパである。
後ろの空気ポンプを握ると、ぱふっ、と間抜けな音を立てる。
「日本では警報器をつけないと、道路交通法違反で捕まっちまうからな。Badな法律だけど、どうせつけるなら最高のChoiceでドレスアップしたい。そうだろ?」
「あ、そういう考え方の人もいるんですね」
空はそんなところにこだわったことが無かった。ベルなどの警報機に至っては、多くの人がこだわらないところだと思っていたのだ。実際、茜などは『邪魔だから小さければ小さいほどいい』などと言っていたくらいである。
しかし、そういったベルひとつ、ラッパひとつにも目を輝かせるボブは、なんだか生き生きしていた。
「実用性があればそれでいいってライダーがいる。でもそんなの、Nonsenseだろ。俺はかっこよさを求める。そこには正解なんてない。自由があるだけなんだ。So,freedom!!」
「自由……」
「そうとも。サーフィンも一緒だぜ。波と自分がDanceする。そこに『誰より速い』とか『誰より高い』とかは無いんだ。正解なんかない。楽しければそれでいいんだぜ」
ボブがいくつかのベルを手に取り、それを指にはめて鳴らしてみせる。本人はリズムでもとっているつもりなのかもしれないが、今一つ何をしたいのか分からない音である。
でも、そういうのも良いのかもしれない。
デザインを重視して、気に入ったものを持ち寄って、自慢し合う。
自分がこうだと思ったものを、好きなように合わせていく。そこに誰かの批判や勝ち負けなんか要らない。
まるで……
「チャリチャンみたい」
「Oh!いいね。チャリチャンも自由であるべきだぜ。……まあ、コースに勝手に入ったら怒られたけどな。あのFu**ing bitch!」
「あはは……」
空も、適当なベルを手に取って鳴らしてみる。軽量のアルミではなく、あえてステンレスを使ったというベル。それはただ甲高いだけでなく、そこに深みのある音が加わって響いた。
「そういえば、空ちゃんのクロスバイクにはベル付いてなかったよな?あれ法律的にOutじゃないの?」
「あ、あれは実は……左側のブレーキレバーに内蔵されているんですよ。レバー上部にノッカーがあって、それをはじくと埋め込まれたベルに当たるんです」
「Whoa!マジで?かっこいいな。クロスバイクってそんなに進化しているのか」
「いや、えっと、現行モデルのエスケープには搭載されてないらしいです。僕のは古いモデルで、当時はTEK-TROがそういうのを出していたらしいんですよ」
「まるでNinjaだな。最っ高にCoolだぜ」
見せつける格好良さもあれば、見せない格好良さもある。
きらびやかなメッキパーツ。不可思議な形のツイストハンドル。大きなバナナシート。そして100本以上のスポークを張り巡らせた16inホイール。
信じられないほど重厚感のある部品を楽しく見て回った空たちは、結局ひやかして終わったとはいえ、何とも言えない充足感を感じていた。仮にもレースの真っ最中とは思えない、ゆっくりした時間だった。
「クルーザーバイクもいいなぁ。俺の住んでいるWest Coastまで持ち帰れたら良かったんだが……うーむ」
「ご住まいは、新潟でしたっけ?」
「そうだよ。そこから飛行機で来たんだよ。宮崎までな。Fly-away」
店を出たボブは、大きく腕を伸ばす。別に肩がこるような事はしていないはずだが、これだけの筋肉があると固まるのも早いのだろう。その伸ばした手の先には、綺麗な月が見える。
「やっぱり凄いなぁ。飛行機」
空がにこやかに言う。それはもう、何も屈託なく、何も自覚なく。
だからこそ、今度は逆にボブが驚いた。
「おいおい、空ちゃん。キミはその距離を自転車で走ったんじゃないか」
「え?……あ」
そうだった、と今更ながらに思い出す。九州から見たら東日本なんて別世界みたいなものなのだが、そこは自転車で行ける距離だったのだ。
「HAHAHA!空ちゃん。もしまた俺の家の近所までサイクリングするようなことがあったら、また立ち寄ってくれよな。キミなら特別サービスで何でも食わせてやるからさ。もちろん茜ちゃんもな」
「は、はい」
温泉旅館まで、ボブが用意してくれる。空にとっては本当にありがたいものである。もう資金が付きかけているから余計に、だ。
飛び込みでも用意してくれた二人部屋。12畳ほどの大きな和室で、ボブと空は向かい合って座っていた。
「でも、よかったんですか?その、こんな立派な旅館なんて……」
「That,s ok.気にしないでくれ。俺はこう見えて金はあるんだ」
「へぇ。凄いんですね。ボブさん」
そういえば、サーファーハウスの経営で生計を立てているにしては、ずいぶんと羽振りがいい。何かしらの副業があるか、もしくは不動産でも持っているのではないかと疑う。
(でも、僕がこうしている間にも、茜は山中で野宿だったりするんだよなぁ)
天仰寺と一緒と聞いていたので、そんなに酷い事になってはいないと思いたい。
(明日はちゃんと合流地点まで行かないとなぁ。まあ、本当にたどり着けるかどうか分からないけど)
あれこれと考えると、どうしても表情が硬くなってしまう。それを、ボブはボブなりに察した。
「Tsk-tsk...空ちゃん。レースが楽しいのは分かるけど、何事もしかめっ面じゃ、ダメなんだぜ。Smileだ」
「え、あ、えっと――」
ボブの少しずれた話に、空はどう返せばいいのかと困る。
(楽しい?)
それはまあ、楽しくないわけでもないが、しかめっ面と言われるような表情をしていた相手に対して『楽しいのは分かるけど』という言い回しもどうだろう?
「僕、そんなに楽しそうな顔、してました?」
「HAHAHA.してたしてた。こうやって……Muu.ってな」
「それ、楽しい表情なんですか?」
空の問いかけに、ボブは親指を立てる。そして歯を見せ、ニカっと笑った。
「of course.勿論だぜ。俺を見てごらん?」
「……楽しそう」
「そう。俺はいつも楽しいんだぜ。そのコツは、going my wayさ。嫌なことなんてサッパリ忘れればいい。その先に嫌なことしか待ってないならな。でも、楽しい事を考えると忘れられないだろ。ってことは、忘れないでいることは、やっぱり楽しいのさ」
人生が楽しそうな人である。
しかし、ボブにも人並みに苦労が無かったわけではない。ただ、苦労の先に楽しいことが待っているなら、それまでの苦労も楽しいと思える。
だから、ボブはいつだって楽しそうに人に話しかけ、お気に入りの自転車に跨らせ、家に泊めるのだった。そうやって誰かを招いた先に、何か楽しいことがあると信じているから。
「こないだ空ちゃんを泊めた俺の選択もGoodだった。だからこそ、俺は自転車の真の魅力に気づけた……いや、実際にはもっとDeepなのかもしれないけどさ。楽しいぜ、こういうの」
「ああ、その節はありがとうございました。でも、知らない人を泊めたりして、大丈夫なんですか?」
「大丈夫じゃないことも多かったよ。でも、それを次の笑い話のタネにするんだ。それがウケれば俺はAll OK!」
そう言って、ボブはお茶をすする。備え付けの茶器を使って空が適当に淹れたものだが、さきほどから妙に大事そうに飲んでいた。そろそろ冷めてきたのではないだろうか。
「ボブさんは、強いんですね」
「Hu,そうかい?自分じゃよくわからないけどね」
いちいち動きの大きいボブが、両手を広げてみせる。どうも彼と一緒にいると、本当に悩みなど消し飛んでしまいそうだ。どんな悩みもなさそうな、青い海みたいな男――
「ところで、茜を車に乗せた選択も、ぐっどだったんですか?」
空がちょっと悪戯っぽい笑みを浮かべて聞くと、ボブは固まった。
「Oh...それは勘弁してくれ。あのあと大変だったんだ。茜ちゃんが吐いたゲロ掃除するのに、結構な。愛車のバモスだけはダメ。絶対」
そう答えたボブがなんだか面白くて、空は笑った。そんな空が可愛くて、ボブも笑う。
こういうひと時も、あの日にボブが話しかけてくれたからこそ成立したものだ。積極的に話しかけて、いろんな形の交流が出来て……
それが楽しいからこそ、やっぱりここに茜がいてくれたら、と空は思うのだった。
大浴場。その雄大さは流石に海にはかなわないが、これも風呂にしては大きなものである。旅の醍醐味だ。
アメリカかぶれのボブだが、両親ともに日本人の家計である。日本文化も好きで、こうして温泉に浸かるのも好きだったりする。
ちゃぷん……
(いやー、それにしても空ちゃん可愛いよなぁ。ちょっと危なっかしいけど、それがまたcharmingだぜBeby)
あわよくば、風呂上がりのお楽しみも……などと悪い事を考えるボブ。相手の意思は尊重しなければならないが、空ちゃんももう13歳未満ではないのだ。つまり
(今頃、空ちゃんは女湯だろうな。まあ、お互いにゆっくりと……)
と、目を閉じたボブのそばに、
「あ、ボブさん。もう入ってたんですね」
空がやってきた。相変わらず女の子にしては少し低いくらいの声。成長前のぺったんこな胸。腰にタオルを巻いただけの空は、膝の高さくらいまであるお湯の中をざぶざぶと歩いてくる。
「?」
ボブは何かとんでもない幸せを目の当たりにしたような気がして……しかし何か致命的な間違いを指摘されているような気がして、ただひたすらに瞬きを増やす。
空はこういう場のマナーくらいは守るみたいで、タオルは湯船につけないように外してから座る。
ちゃぷん。
つかる前の一瞬、ボブは自分の認識と違うものを見た。
「???」
そもそも、空が――彼女がここにいること自体が常識から離れているわけで、そこでボブの脳内CPUは使用率120%くらいの容量ぶちこまれて歪んでいるわけだ。その問題を説明する唯一の回答は、ボブの中にまだ浮かんでこない。
「?????」
よほど変な顔をしていたのだろう。それを心配した空が、
「えっと、大丈夫ですか?ボブさん」
心配してくれる。
「あ、ああ……何か見間違えてるのかな?えっと、空ちゃん」
「は、はい」
「えっと、君は……そう。そのー」
ダメだ。頭の中に英語どころか日本語も出てこない。空が目の前でひらひらと手を振るが、それに対してもどう答えたらいいか分からない。金魚のように口をパクパクするだけのボブ。
「Sorry」
「え?な、なんですか……ひゃんっ」
すまないと思ったが……いや、本当に申し訳ないと思ったが、空の正面に回り込んだボブは、足を掴んで左右に開く。あまりにも急だったので、空は両手をついて身体を支えた。そうしないと溺れてしまう。
「いやぁっ、ちょっと、何するんですかボブさーん!」
「……ある」
「え?」
「お、お、男の子ぉぉぉおお!?」
「そ、その勘違いまだ引きずってたんですかーっ!?」
「なあ、聞いてくれよブライアン。可愛い女の子をナンパしたと思ったら、男の子だったんだよ……」
「Oh.大変だな(ボブ裏声)」
部屋に戻ってからも、ボブはずっとその調子だった。ブライアンとか名前の付いたフェレットのぬいぐるみに話しかけている。
「あ、あの、ごめんなさい。僕、言い出せなかったというか、まさか本気で間違われてると思わなかったというか……」
「ああ、いや、俺の方こそごめんな。マジでGirlだと思ってた」
ボブにとって、10年ぶりくらいの挫折であった。もうこうなると、さっき言ってたその先の楽しい事なんて……
「ボブさん?」
空がそっと、まだ寄り添ってくれている。
「そうだな。空君。俺が間違ってたよ。My bad」
「え?」
「性別なんて大した問題じゃない。時代はもっと自由だ。なあBrother」
「は、はい?」
「だから……」
「?」
「男でも、大丈夫だぜ!」
自由と海を愛する男、ボブ。
彼は、想像以上に自由で、どんなときだって自分の悩みを吹き飛ばしていく男だった。
そのために空が悩みをひとつ多く抱える羽目になるのだが、それはまた別のお話。
――――
※1 劇中時間(2018年)当時は、性交同意年齢が13歳から。そのため13歳になっていれば、本人の同意を得たうえで性交をしても犯罪にならない。現在の法律では18歳に引き上げられている。
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