第16話ハニカミ

惑星カニメシの目的地へ向かう。

エアタクシーで行くの。


「シャムロッド、パイロットに戻ってから変わったわねぇ」

「生き生きしてるわ!男らしくなった!」


「きゃっははははは!」

「おねーさま!おっかしい!」「ひーっひっひっひっひっ!」


「シャムロッド先輩、男らしい・・・」


「ケンカ売っとんのか?このメスブタあ!!」


「きゃあ!」


「大変ですなあ・・・ご主人」


「わかりますか?・・運転手さん」



オフィスシティに着いた。

真っ黒い、超ハイパービルが立ち並び過ぎてる・・・


「ちょっと何これ」

「空が見えないわよ?」


「おねーさま、早く行くわよ」


「あ、はいはい」



「おねーさま、録音音声がなにか言ってるわよ?」


「?」


「お客様、アホンダラーを投入して下さい・・・」


「お金取るの?このエレベータ」

「せこい会社ねえ・・・」



「あーイライラするう!」

「最上階の900階までどんだけあんのよ」

「ちょっとこの基板、いじってやるわ!」


「あー!」「シャムロッド!バカなことしないでえ!!」


ジリリリリッ!


「あっちゃー」




警備員ルームで説教されてる私たち・・・


「今度やったら警察に突き出しますよ?」


「はい、二度としません。ごめんなさい」




最上階900階にあるオフィス。


「トリン・ホトニクス?」

「おねーさま!勝手におねーさまの名前使ってるわよ?」

「ふんだくってやりましょうよ」


「・・・・・」



「お待ちしてました、ミス・トリン!」

「ミス・シャム猫!」「ミス・サクラ!」「ミスター・マール!」


「ケンカ売っとんのかあ!このクソジジイ!!」

「なんであたしだけ名前を間違えてんだよぉ?」


「はて?」

「ミス・シャム猫、私なにか失礼なことを言いましたか?」


「だ、ダメだ」「あたし猫にされちゃった・・・」




「はい、ではミスター・ハンバーグ」

「この新製品を私たちに提供してくださるのですね?」


「はい、ミス・トリン」

「コレを装備すれば。あなた達は更に英雄的加速が可能です!」


「きゃっはははは!」

「このオッサンおもしろ~い」

「ひゃーひゃっひゃっひゃっ!」

「お、おええ・・・気持ち悪う」



会計ルームで先に会計を済ませるの。



「3億アホンダラーに成ります」


「なめとんのか?このクソ女!」


「シャムロッド!」


「では商品テストルームで新製品をお試しして下さい」




「いいですか?」

「すでに皆さんのボディに」

「新製品が組み込まれていますから、普段道理で構いません」

「試験用の光学兵器が皆さんを襲いますが」

「気になさらないでください」


「ふふふ・・・」


「あーっ!サクラが笑ったあ!!」


ポッ


うつ向いて恥じらうこのオカッパ少女は、化石の擬人かしら?



ピッ!


バシュンバシュンバシュン!


光学レーザー帯が、カーブを描きながら私達を殺しに来る。


「?」


「何、どうしたの一体?」


「説明します」

「今までの耐衝撃エネルギーフィールドは」

「攻撃を受けてから発動されますが・・・」


「新製品は」

「その前に敵勢力にフィールドが出向き無効化します」


「え、それって」


「おねーさまの意識跳躍を盗んだのよこいつら!」


「ガーン!!」


「トリンさま、サクラ、コレ欲しい・・・」


「トリン、僕もこの製品が欲しいです」


「はい!マルさんの言うとおりにします!」



会計を済ませて、帰路につくの・・・

またエアタクシーに乗って。


「なになに?商品名が・・・ハニカミ・システム」

「おねーさま、あいつら一体何者なの?」


「トリン・ホトニクスのこと?」

「ああ、あの会社の人達には」

「私のデータを提供してるのよ」


「・・・どっと疲れたわ、あたし」

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