まず、タグを見て頂きたい。…めちゃくちゃ王道異世界ファンタジー感ありますよね?
確かに異世界転生もので、わくわく感がありストーリー展開もスピーディーで面白いです!なのでそういったものを好きな方(私も大好きです)にも、とてもオススメします✨
そしてタグに偽りはないけれど、この作品はただのテンプレ何かでは決してありません。レビュータイトルの通り、心に刺さってくるのです。
毎回続きの気になるストーリーの中、さまざまな議題を作者が投げつけてきます。生きるとは死ぬとは、種族とは正義とは。
ただ面白くて読んでるのに、気づけばすごく考えさせるのです。
何の思いも抱えてない人なんていない。
つまり、カクヨム民なあなた方全ての人に、一話目だけでも読んでほしい。
作者渾身の異世界ファンタジー。
新しいこの感覚を、どうか味わってみてください!
私はいわゆる昨今の異世界転生ものブームに食傷気味な人間なのですが、この作品は他のものとは違うと感じました。
主人公は、自殺をすることで異世界に転生し、魔王となります。
この転生する契機としての自殺が、単なる経過ではなく、物語に大きな意味をもたらしています。
自殺したことを神に買われて魔王となるわけですが、神の浅はかな目論見通りにいくはずもなく、主人公は神に抗い、新たな命を生き抜こうとします。
その過程で、主人公は大いに感じ、考え、葛藤します。前世の苦悩も消えてはいません。
この作品には、安易さがないのです。極端な設定で読ませるのではなく、悩み苦しむ生きた人間の姿を描くことで、読者の共感を得て、感動を呼びます。
その姿勢がすばらしいと思いました。
この先も楽しみにしています。