ムラ社会編

ある村に男女合わせた、五人の若者が居た。


子供のころから聖戦士の血筋を引いていた。


村を侵略から守るため、戦士としての教育を受けさせられていた。

それぞれ、聖騎士、戦士、武闘家、魔法使い、僧侶、としてだ。


この5人の不思議な力によって数で勝る隣村の侵略を幾度となくしのいできた。

村の中で救世主としての名声が

その度に高まっていった。


だが、その名声の高まりにより

村長と重役達は徐々に自分たちの地位が危うくなると感じた。

そしてこの5人を村から排除しようと工作をした。


「謀反の疑いあり」


と。


だが、その噂をいち早く察知した聖戦士一味は

先手を打って村の警護が薄い夜間を狙って

村を脱出した。


聖戦士一行が居なくなったその村は

隣村からの侵略によって

数日持たず滅んだという。


聖戦士一行はその様子を遠くの山から見て

ただ次に行くべき村を探していた。


勇者に魔法使いが一言言った。


「本当に恐ろしいのは、魔物よりもむしろ人間ですね。」

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