悪魔編

僕は悪魔のお父さんと 天使のお母さんの間に生まれた


お父さんは僕が生まれてからすぐ死んじゃって お母さんが僕を育ってくれた


お母さんはとても優しいお母さんで 泥棒をしたり弱いものいじめをしてはいけないと教わった


僕は悪魔の学校に通うようになったけれど いじめられた


やさしい悪魔って変だから




学校を卒業して 人間がいる世界へ降りてきた


ある村で 黒髪の女の子がいじめられているのを見た


彼女だけが黒髪だからって 魔女だって言われていた


僕は剣を抜き 村人たちを追い払った


「助けてくれてありがとう」 女の子は嬉しそうだった




「私はみんなと違って 髪の毛が黒いからいじめられていた」


「僕は悪魔なのに 優しいからみんなからいじめられていた」


「僕たちって」「私たちって」「似てるね」




「その子を離せ悪魔め!」


村人たちが武器を持って襲いかかった




「うわあ」「ぐあっ」


人間たちなど大したことはない。




「ありがとう これで私は 自由になれる」


女の子はとても嬉しそうだった


その様子を見て 僕も幸せな気持ちになった



けれども 幸せは長くは続かなかった



空から数名の天使が降りてきた


「この者です この村を全滅させた者は」


天使が数名 僕たちに襲いかかってきた




僕は一生懸命戦った 


だけれども 数が多いし だんだん疲れてきた




「くらえっ!」


天使の一突きが 避けきれなかった




僕は 天使に首を切られて 死んでしまった




「いやああああああああああ」


女の子の悲鳴だけが 最後に残った




残された女の子は 毎日泣いてばかりいた




そんなある日 神様が降りてきて女の子に言った


「お前にこの力を授けよう」




女の子は 魔法が使えるようになった

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