第6話 春の息吹
ひと雨ごとに 暖かくなる
草花達も青春を歌う
空を見上げれば 飛行機雲
梅の一枝を肴に ビールを飲めば
春風さっとほおを撫でる
春も中頃
満開だった桜が 緑へと変わる
モンシロチョウが クモが
次の世代へと移り変わる
白い花火のようなルッコラの花も 黄色い水菜の花も咲く
春の野菜も季節が巡る
そう何百年何千年も季節が巡ってきたのだ
春風が吹き 桜が舞う
猫がのそのそと草むらにやってきて ごろりと横になる
太陽の下 春眠をむさぼる
やがて 猫は立ち上がり 伸びをして
のそのそと草むらから出ていった
役者がいなくなった草むらでは
菜の花が ゆらゆら 風に吹かれていた
桜が舞う春になる
農家は畑を耕し 種を播く
そんな苦労も知らないのか
猫はあくびをしながら畑の中で糞をして
カラスは播いた種をついばむのだ
桜の花びらが舞い散り 地面へと落ちる
鳥たちが ブロッコリーの蕾をついばむ
猫は 草むらでそよぐ風を感じ 睡眠をむさぼる
俺はそんな春の一幕を感じながら トラクターで畑を耕すのだ
ああ なんか 眠くなっちゃったな……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます