『アードウルフ』の過去

私には過去の記憶が全くありません。

過去の思い出というものは、本当に必要なのでしょうか?

今、思い出を作る方がとても楽しいです。


だけどたまに、変な夢を見ます。


ただ、真っ青な世界。

音は何も聞こえない。

たまにぼんやりと左右に動く影が見える。


私は何十分も、何時間も、永遠にその中に閉じ込められる。

助けを求める声さえ出せない。

いいや、夢だってわかってるから、声を出さないのかもしれない。

私の事なんだけど、それはよくわからないです。


でもその夢は、どこか前に経験したような気もしますし、しない気もします。


真相を知りたいって、思ったことは、ないと言えばウソになります。


だけど、私は今を生きることに決めたんです。


過去に足元を取られないように。

だから私に過去の記憶はありません。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る