第23話:山北リゾートクラブ営業部長の仕事2

 「明日は、池田松男君の接待上手に、期待してるので、是非、宜しく」と山北社長が話した。その後、部屋に戻り、寝る前に、接待のシナリオを手帳に書いて、寝た。


 翌朝、山北社長が8時に起き、「今日のスタートは10時20分と言い、露木泰之社長と里村猛専務は伊東温泉に泊まって車で来る」と言い、「待ち合わせの時間は、ゴルフ場のスタート地点に10時だ」と話した。川奈ホテルで朝食をとって、9時過ぎから、ゴルフ場のレストランで、彼らが来るのを待とうと、話し合った。9時にホテルをチェックアウトして、ゴルフ場のレストランに行き、モーニングセットを頼み、珈琲を飲んで、彼らの到着を待った。すると「9時20分頃、彼らが現れて、練習場に向かう姿が見え、山北社長が行こうと言ったが、池田松男がそれを止め、いま緊張して、決して良い気分ではないので、そっとしてしておいた方が良い」と言い、「戻ってきた時に、知らなかった様に、おはようございますと、挨拶した方が良い」と助言し、9時40分に彼らが練習場から戻ってくる姿が見えたので、池田松男が、山北社長に、行きましょうと告げ、1階のスタート地点に下りていった。


 露木社長と里村専務が来るのが見え、自然におはようございますと、はっきりとした口調で挨拶し、今日は宜しく、お願いしますと、池田松男が言った。すると露木社長と里村専務が挨拶したので、池田松男が、池田と申します、宜しくお願いしますと、いった。それ以外は、口を閉ざした。


 緊張のスタート時間が近づき、第一打を打つ順番を決める棒を、池田が持ち、「どうぞ、お取り下さいと、露木社長と里村専務に言うと、露木さんが最初に、続いて里村さん、山北社長が棒を取って、1番目に打つのが山北さん、2番目が里村さん、3番目が露木さん、最後が池田となり、山北社長が離れた所で、素振りをして、打ちますと言い、ゆっくりとしたスイングでドライバーを打つと、アウトサイド・インに入りスライスとなって第2打が、つま先上がりの難しい場所に飛んだ。


 2番目の里村さんが、それを見てドライバーから、5番アイアンにクラブを替えて、打つと、素晴らしい弾道を描いて、まっすぐ飛んでフェアウェイ真ん中に落ちた。


 次の露木さんは、それを見て、ドライバーをゆっくりと素振りして大きな軌道を描いて、すごい勢いでヘッドがボールに当たるとフックボールが出て、OBちょっと手前まで、飛んでいった。そのボールの行き先を見て、キャディーさんがセーフと言った。


 4番目の池田が、3番ウッドを取って、心の中でイチ・ニーの、サンと素振りして、実際に、同じように振り下ろすと、腰のためがある良いスイングでヘッドがボールに上手くあたり、まっすぐにフェアウェイセンターにボールが落ちて、一番遠くまで飛んだ。これに対して、キャディさんや、仲間からもナイスショットの声が飛んだ。それに対して、ありがとうございますと池田が答え軽く会釈した。

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